シラバス
授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
ベーシック演習Ⅰ | 2024 | 春学期 | 金1 | 商学部 | 宇田川 幸大 | ウダガワ コウタ | 1年次配当 | 2 |
科目ナンバー
CM-AD1-01XS
履修条件・関連科目等
1年次配当の事前登録科目です。詳細はベーシック演習要項で確認してください。
授業で使用する言語
日本語
授業で使用する言語(その他の言語)
授業の概要
〔テーマ〕
近現代日本の戦争と「戦後」を考える。
※大学での学問に取り組んでゆく上での「学び方」をまずは修得したい、という方におすすめの授業です!
※教員志望の方にもおすすめの授業です!
(春学期)
テキストの輪読・報告・討論を基本とします。必要に応じて、教員がプリントを配布して補足説明を行うこともあります。各自、レジュメを作成・配布してテキストの内容について報告し、疑問点や論点を提示します。テキストの検討が終了した段階で、専門的な学術論文を読む作業も行います。詳しい進め方や内容については、適宜、メンバーで相談して決定したいと思います。
(秋学期)
春学期同様に報告・議論を続けてゆきます。ただし、ゼミの運営方法などは、適宜、受講生の皆さんと相談して変更してゆく可能性もあります。
科目目的
この科目は、カリキュラム上の「商学部スタンダード科目」として位置づけされています。この科目は、人文・自然・社会科学の幅広い分野にわたって設定された多様なテーマについて、討論・発表等を通じて大学生にふさわしい学修技法と研究のための基礎的能力を養うことを目的としています。
この授業では、大学での本格的な学修に必要な、調査・研究・議論の基礎的な方法と発想を身につけることを目的にします。
到達目標
(春学期)
上記の科目目的に対応しつつ、単なる知識の暗記ではなく、学問的な発想(特に、歴史学的なものの見方)を知ることが具体的な到達目標になります。こうした作業を通して、皆さんが、今後の研究テーマや、取り組みたい内容をじっくりと考える場を作ってゆきたいと思います。
なお、この演習では、主に歴史学を手掛かりにしながらみんなで議論していきますが、他の人文社会科学の学問分野(政治学、経済学、社会学、文学など)との関連にも留意しながら展開しますので、歴史学以外の学問に興味を持っている方の履修も歓迎します。「日本や世界で生じている諸問題を、様々な角度から検討してみたい」「現代とはどのような時代なのか」など、意欲ある受講生の参加をお待ちしています。
(秋学期)
春学期と同じです。ただし、今後の学修や研究への展望を描くことも視野に入れて取り組んでいただきたいと思います。
授業計画と内容
進捗状況や受講生の問題関心に応じて、内容構成は変更する可能性があります。
(春学期)
第1回 オリエンテーション
第2回 学問の諸領域(教員が担当)
第3回 テキストの輪読・報告・議論(1)(アジア太平洋戦争開戦への道のり)
第4回 テキストの輪読・報告・議論(2)(東条内閣)
第5回 テキストの輪読・報告・議論(3)(アジア太平洋戦争の展開)
第6回 テキストの輪読・報告・議論(4)(アジア太平洋戦争と社会情勢)
第7回 テキストの輪読・・報告・議論(5)(日本の敗戦)
第8回 テキスト全体に関する議論
第9回 学術論文の読み方(第10回目以降の報告者の順番決めなども含む)
第10回 学術論文の輪読・報告・議論(1)(日本の戦争と他のアジア)
第11回 学術論文の輪読・報告・議論(2)(日本の戦争と欧米諸国)
第12回 学術論文の輪読・報告・議論(3)(戦後史への展望)
第13回 近代日本の戦争を考える(全体討論)
第14回 春学期の議論のまとめ
(秋学期)
第1回 オリエンテーション
第2回 テキストの輪読・報告・議論(1)(「戦後史」と「戦後」の成立をどう考えるのか)
第3回 テキストの輪読・報告・議論(2)(「戦後」を貫く枠組み)
第4回 テキストの輪読・報告・議論(3)(「戦後」の展開)
第5回 テキストの輪読・報告・議論(4)(「戦後」の終わりとは何か)
第6回 テキストの輪読・報告・議論(5)(「戦後」とは何か)
第7回 テキストの輪読・報告・議論(6)(東京裁判と日本の戦争)
第8回 テキストの輪読・報告・議論(7)(東京裁判への日本側の対応)
第9回 テキストの輪読・報告・議論(8)(東京裁判の審理)
第10回 テキストの輪読・報告・議論(9)(東京裁判の判決からサンフランシスコ平和条約へ)
第11回 テキストの輪読・報告・議論(10)(戦後日本の歴史認識を問う意味)
第12回 テキストの輪読・報告・議論(11)(戦後日本の歴史認識の特徴とは何か)
第13回 テキストの輪読・報告・議論(12)(戦後日本の歴史認識と戦後責任)
第14回 秋学期の議論のまとめ
授業時間外の学修の内容
指定したテキストやレジュメを事前に読み込むこと/授業終了後の課題提出/その他
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
(春学期)
報告の準備(テキストの徹底的な読み込み、関連文献の読み込み、レジュメ作成、報告にあたっての論点析出)がメインです。日常的に図書館などを活用して、文献を調べ、報告の準備をしてゆく作業が求められます。
(秋学期)
春学期と同じです。
授業時間外の学修に必要な時間数/週
・毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
・毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり8時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
種別 | 割合(%) | 評価基準 |
---|---|---|
レポート | 50 | 〇レポート(50%)(詳しい書き方は授業内で説明します。授業内容を踏まえ、論理性、独自性のあるレポートになっているか否かが評価のポイントとなります。また脚注、参考文献一覧がきちんと書かれているかなど、科学的な論述方法が守られているかも評価の前提となります。) |
その他 | 50 | 報告内容(25%)、議論内容(25%) 〇報告内容(25%)(テキストの内容を正確に把握し、自身の論点・疑問点を提示できているかを特に重視します。また、レジュメのまとめ方や発表の事前練習など、諸準備が充分になされているかも評価対象となります。) 〇議論内容(25%)(自身の疑問点、論点を自ら発信できているか否かを基準に評価します。) |
成績評価の方法・基準(備考)
(春学期)
報告内容(25%)、議論内容(25%)、レポート(50%)を基に、総合的に評価します。なお、無断欠席など、ゼミの運営を妨げる行為を行った場合には単位を与えません(E評価とします)。また、レポート未提出者には単位を与えません。
報告やレポートの作成方法などについては、授業内で詳しく解説します。また、メールなどの形で報告へのアドバイスをするなど、教員が適宜受講生のサポートも行います。(やる気のある方については、こちらも全力でサポートしたいと思っています。)
(秋学期)
春学期の評価方法と同じです。
報告やレポートの作成方法などについては、授業内で詳しく解説します。また、メールなどの形で報告へのアドバイスをするなど、教員が適宜受講生のサポートも行います。(やる気のある方については、こちらも全力でサポートしたいと思っています。)
課題や試験のフィードバック方法
授業時間内で講評・解説の時間を設ける/授業時間に限らず、manabaでフィードバックを行う
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
アクティブ・ラーニングの実施内容
ディスカッション、ディベート
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
授業におけるICTの活用方法
実施しない
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
実務経験のある教員による授業
いいえ
【実務経験有の場合】実務経験の内容
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
テキスト・参考文献等
〔テキスト〕
(春学期)
吉田裕『アジア・太平洋戦争』(シリーズ日本近現代史⑥)岩波書店(岩波新書)、2007年
(秋学期)
中村政則『戦後史』岩波書店(岩波新書)、2005年
宇田川幸大『考証 東京裁判―戦争と戦後を読み解く』吉川弘文館、2018年
宇田川幸大『私たちと戦後責任―日本の歴史認識を問う』岩波書店(岩波ブックレット)、2023年
〔参考書〕
(春学期)
適宜、紹介します。
(秋学期)
適宜、紹介します。
その他特記事項
〔課題図書〕
特になし。
〔注意事項〕
「講義科目に比べて簡単に単位が取得できそう」「やる気はないが、単位だけは欲しい」といった考えの方の履修はお断りします。無断欠席(課題の未提出を含む)は無条件で不合格(E判定)とします。
「大学で本物の学問に触れてみたい」「今後の目標を自分なりに考えてみたい」といった意欲のある受講生の皆さんの参加をお待ちしています。好奇心と意欲溢れるメンバーで集まり、じっくりと議論を展開してゆくことがこのゼミの目標です。
せっかく大学に来たのだから、「楽に単位を取得する」よりも「ゼミでの経験を通して学問的な実力を身につける」という点に注目して欲しい、というのが私の想いです。こうした想いをもった受講生の皆さんの参加を心から歓迎します。
ここで受講生の方の声を少しだけ紹介しておきましょう。毎年、いろいろな分野や進路を希望する受講生の方が参加していますが、一生懸命に取り組んだ方は皆さん大きく成長しています。「大変だったが成長を実感できた」「苦労したからこそ実力がついた」などなど、嬉しい声をたくさんいただいています。苦労なくして成長はあり得ません。努力を重ねて成長したい、という方に向いているゼミだと思います。
〔募集人数〕
18名
〔授業で用いるソフトウェアについて〕
レジュメとレポートはWordで作成していただきます。