シラバス
授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
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ベーシック演習Ⅰ | 2024 | 春学期 | 火4 | 商学部 | 高見澤 秀幸 | タカミザワ ヒデユキ | 1年次配当 | 2 |
科目ナンバー
CM-AD1-01XS
履修条件・関連科目等
授業で使用する言語
日本語
授業で使用する言語(その他の言語)
授業の概要
テーマ:不正が起こるメカニズムを明らかにし、不正を未然に防ぐ手立てを考える
企業に関係する不正のニュースは、皆さんもよく目にすることでしょう。例えば、修理で預かった車を故意に傷つけて修理代を過剰に請求する、赤字部門の会計を操作して利益が出ているように見せかける、上場企業の未公開情報を知人に漏らして株取引で儲けさせるなど、個人レベルのものから経営陣を含めた組織ぐるみのものまで多岐に渡ります。このような不正はなぜ起きてしまうのでしょうか。それを未然に防ぐ有効な手立てはあるのでしょうか。
本演習のIとIIに共通するテーマは『不正が起こるメカニズムを明らかにし、不正を未然に防ぐ手立てを考える』ことです。まず、本演習I(春学期)で不正が起こるメカニズムを心理学や行動経済学の観点から考察します。ダン・アリエリー著「ずる」を読み、主に個人の意識や行動の問題に焦点を当てます。不正が起きやすい環境や条件は何か、不正は周囲に伝播するか、といった問いに答えていきます。次に、本演習II(秋学期)で不正を未然に防ぐ手立てを企業経営の観点から考察します。花崎正晴著「コーポレートガバナンス」を読み、不正を抑止するためにはどのような経営組織やシステムを構築したらよいかについて論じていきます。
学生は、事前にテキストの該当章を読み、レジュメ(要約や討論ポイントをまとめた簡易レポート)を作成します。演習当日にはレジュメを踏まえて討論します。基礎知識を習得した後は、事例研究やチームによるプレゼンテーションに取り組みます。
科目目的
この科目は、カリキュラム上の「商学部スタンダード科目」として位置づけされています。
この科目は、人文・自然・社会科学の幅広い分野にわたって設定された多様なテーマについて、
討論・発表等を通じて大学生にふさわしい学修技法と研究のための基礎的能力を養うことを目的としています。
第一に、不正という身近なテーマを切り口にして、心理学、行動経済学、コーポレートガバナンスに関する基礎知識を論じることです。第二に、読解力を向上させることです。テキスト該当章の要約を毎週続けることで、著者の言いたいことを的確に掴む力を養います。第三に、議論力を向上させることです。ゼミ当日の議論を通じて、自分の意見を説得的に述べたり相手の意見をうまく引き出したりする力を養います。また、仲間の見方や考え方を知ることで、自分一人では到達できなかったところまで理解力を引き上げることも意図しています。第四に、プレゼンテーション(プレゼン)力を向上させることです。テーマを設定し、それに沿った展開を考え、見やすいスライドを作って聞き手にアピールする力を養います。資料の探し方や引用の仕方なども適宜教授します。
到達目標
第一に、不正のメカニズムを知ることで、自らの行動や企業の活動に対してより意識的になることです。例えば、企業の不正を単に炎上として受け流すのではなく、その要因や防止・解決策に思考をめぐらせることが挙げられます。第二に、心理学、行動経済学、コーポレートガバナンスに関する基礎知識の習得を通して、経営・会計・金融の幅広い科目群の履修に役立てることです。第三に、人気ゼミでは選抜もある2年次以降の演習において、仲間や教員に貢献できるような議論力やプレゼン力を身に着けることです。これらの素養は社会人になるとさらに重要性を増しますが、大教室の講義だけで獲得するのは困難です。演習科目を履修して、ぜひ仲間や教員と議論し視野を広げて下さい。
授業計画と内容
第 1回 ガイダンスとメンバーの自己紹介
第 2回 テキスト第1章の輪読と討論
第 3回 テキスト第2章の輪読と討論
第 4回 テキスト第3章の輪読と討論
第 5回 テキスト第4章の輪読と討論
第 6回 テキスト第5章の輪読と討論
第 7回 テキスト第6章の輪読と討論
第 8回 テキスト第7章の輪読と討論
第9回 テキスト第8章の輪読と討論
第10回 テキスト第9章の輪読と討論
第11回 グループ・プレゼン1
第12回 グループ・プレゼン2
第13回 グループ・プレゼン3
第14回 不正発生メカニズムに関する総括
授業時間外の学修の内容
指定したテキストやレジュメを事前に読み込むこと/授業終了後の課題提出/その他
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
事例研究、プレゼンテーション。
授業時間外の学修に必要な時間数/週
・毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
・毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり8時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
種別 | 割合(%) | 評価基準 |
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平常点 | 100 | 平常点を構成する項目は、出席、レジュメ、議論、事例研究、プレゼンです。 |
成績評価の方法・基準(備考)
課題や試験のフィードバック方法
授業時間内で講評・解説の時間を設ける/授業時間に限らず、manabaでフィードバックを行う
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
アクティブ・ラーニングの実施内容
PBL(課題解決型学習)/反転授業(教室の中で行う授業学習と課題などの授業外学習を入れ替えた学習形式)/ディスカッション、ディベート/グループワーク/プレゼンテーション
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
授業におけるICTの活用方法
クリッカー/タブレット端末
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
実務経験のある教員による授業
いいえ
【実務経験有の場合】実務経験の内容
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
テキスト・参考文献等
【テキスト】
ダン・アリエリー(著)櫻井裕子(訳)『ずる 嘘とごまかしの行動経済学』ハヤカワ文庫NF(2014/9/10)ISBN-13: 978-4150504151
【参考文献】
適宜紹介します。
その他特記事項
該当ソフトウェアの利用なし。