シラバス
授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
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ジェンダーと労働 | 2024 | 前期複数 | 水1,水2 | 経済学部 | 柚木 理子 | ユキ マサコ | 3年次配当 | 4 |
科目ナンバー
EC-SL3-28XX
履修条件・関連科目等
特になし
授業で使用する言語
日本語
授業で使用する言語(その他の言語)
授業の概要
<学位授与方針と当該授業科目の関連>
この科目は、現実把握力(経済学の専門知識及び社会・人文・自然科学の知識教養に裏付けられた広い視野に立った柔軟な知性に基づき、現実の経済現象を的確に把握することができる)の修得に関わる科目です。
<概要>
男女共同参画社会基本法制定以降、日本においてもジェンダー平等を目指すフレームワークが整いつつある。働き方改革や女性活躍が叫ばれる中、昇進や賃金など雇用の分野においては男女間格差が依然として存在します。
本講義では、男性の働き方の変容を視野に入れつつ、労働におけるジェンダー平等を実現するための諸課題を統計資料や映像資料を用いながら多面的に検討し、考察していきます。
科目目的
この科目では、「働くこと」をジェンダーの視点から分析し、そこから明らかになる労働分野におけるさまざまな事実や諸問題についての基本的知識を習得し、多様な生き方に対する理解を深めることを目的とします。
到達目標
この科目手は、以下を到達目標とします。
・労働分野における諸問題について、ジェンダーの視点から課題を発見する力を習得する
・ジェンダー視点に立ち、解決の方向性を考察することができる
・自らがジェンダー・センシティブに考察する力を養う
授業計画と内容
1.ガイダンス:テーマ設定・問題の諸相
2.働く女性の歴史:男女雇用機会均等法
3.ジェンダーとは
4.女性政策からジェンダー政策へ:男女共同参画社会基本法
5.世界の中の日本の女性
6.統計からみる女性/男性労働
7.ジェンダーから考えるライフコース
8.キャリア形成とジェンダー
9.就職活動とジェンダー
10.雇用破壊の中の若者
11.日本的雇用慣行とジェンダー
12.ジェンダーと男性問題
13.家族関係とジェンダー
14.アンペイド・ワークと性別役割分業
15.経済変動と結婚の変容
16.労働問題とジェンダー
17.貧困とジェンダー
18.ブラック企業とブラックバイト
19.パートタイム労働
20.派遣労働
21.ジェンダー・ペイ・ギャップ
22.性別職域分離
23.セクシュアル・ハラスメント
24.パワー・ハラスメント
25.働きすぎとジェンダー
26.ワーク・ライフ・バランス政策
27.ダイバーシティ・マネジメント
28.総括・まとめ
授業時間外の学修の内容
授業終了後の課題提出/その他
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
・雇用問題や身の回りの出来事に対して、ジェンダー・センシティブなアンテナを持つこと
・授業で扱われるテーマについて、新聞記事等で下調べを行い授業に出席すること
・授業後には当該テーマに関して学生同士で議論し、または発展的に資料・文献に目を通すなど、振り返りをすること
授業時間外の学修に必要な時間数/週
・毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
・毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり8時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
種別 | 割合(%) | 評価基準 |
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期末試験(到達度確認) | 70 | ジェンダーの視点を習得し、ジェンダーの視点から労働に関する課題を発見し、問題解決の方向性が考察できていること |
平常点 | 30 | 授業毎に課すリアクションペーパーにおいて、授業内容の理解とそれを踏まえた上で各自の見解が提示できていること |
成績評価の方法・基準(備考)
学期末試験(70%)、及び授業毎に課すリアクション・ペーパー(出席票)の内容や授業参加度(30%)を総合的に評価します。ただし、出席率が70%に満たない者は期末試験を受験できず、評価の対象にはなりません。
課題や試験のフィードバック方法
授業時間内で講評・解説の時間を設ける
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
リアクションペーパーへのフィードバックは、次の授業時にリプライします。
アクティブ・ラーニングの実施内容
グループワーク/その他
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
・授業中にResponを用いた確認クイズやアンケートを実施します。これらの結果を受講生と共有し、教員からもコメントする双方向の授業を行います。
・授業時間内に毎回リアクションペーパーを提出してもらいます。これに対して次の授業時に教員がリプライします。
・授業時にテーマを設定し、グループワークを行い、意見を発表する機会を設けます。
授業におけるICTの活用方法
タブレット端末/その他
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
授業中に折に触れてResponを用いて、確認クイズやアンケートを実施し、受講者の反応を把握しながら双方向の授業を行いますので、PC、タブレット、スマートフォンなどを持参してください。
実務経験のある教員による授業
はい
【実務経験有の場合】実務経験の内容
2010年7月~2017年6月まで我孫子市男女共同参画審議会委員、2010年6月~現在まで葛飾区男女平等推進審議会委員(2022年6月より同審議会会長)など、地方自治体における男女共同参画基本計画策定に従事した実務経験があります。
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
これらの実務経験を活かし、男女共同参画社会形成に向けての現代的課題に焦点をあて、とりわけ労働現場におけるジェンダー諸課題を取り上げていきます。
テキスト・参考文献等
テキストは特に指定しない。授業時に資料を配布する。
参考文献
・男女共同参画局 各年版『男女共同参画白書』
・多賀太、2022、『ジェンダーで読み解く男性の働き方・暮らし方』、時事通信社
・上野千鶴子、2022、『これからの時代を生きるあなたへ』、主婦の友社
・カトリーン・マルサル、2022、『アダム・スミスの夕食を作ったのは誰か?これからの経済と女性の話』、河出書房新社
・浅倉むつ子、2022、『新しい労働世界とジェンダー平等』、かもがわ出版
・浜田敬子、2022、『男性中心企業の終焉』、文春新書
・長田華子、金井郁、古沢希代子、2023、『フェミニスト経済学 経済社会をジェンダーでとらえる』、有斐閣
・牧野百恵、2023、『ジェンダー格差』、中公新書
その他、授業時に適宜指摘する。
その他特記事項
・新たな分析視角で既存の問題をとらえ直します。新しいことを学習するので、出席を重視します。
・出席率(リアクションペーパーの提出)が70%に満たないものは期末試験を受験できず、評価の対象にはなりません。
・私語は他人の授業を受ける機会を妨げる行為なので厳しく注意します。また、授業に関係のないコンテンツの視聴等は固く禁じます。
・学修ツールとしてManabaやResponを用います。
・授業時にはResponを用いたクイズ、アンケートなど、双方向型の授業を行いますので、授業には積極的、主体的に参加することが求められます。PC、タブレット、スマートフォンなどを持参してください。
・重要な連絡はManabaから行いますので、リマインダー設定を必ずしておいてください。
参考URL
特になし