シラバス
授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
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財務管理論 | 2024 | 春学期複数 | 火2,金4 | 商学部 | 市村 誠 | イチムラ マコト | 3・4年次配当 | 4 |
科目ナンバー
CM-MN3-21XL
履修条件・関連科目等
Web登録科目です。
授業で使用する言語
日本語
授業で使用する言語(その他の言語)
授業の概要
授業の概要
企業とはヒト・モノ・カネ・情報といった希少な経営資源の集合体ですが、財務管理とは企業の中の「カネ」の流れを管理し、考察することから始まった学問分野です。従来は主に企業の資金の調達と運用(経営活動への資金の投入・投資という意味です)、そして経営成果の分配についての経営管理を指したのですが、現在ではそれらの管理にとどまらず、企業の包括的な数値、数量的な管理・分析・評価、意思決定をも含むようになっています。企業評価・株式の評価、資金調達、投資決定、配当政策、財務分析、M&A、企業倒産、ストック・オプション、ポートフォリオ理論、株式の相互持ち合い、メインバンク・システム、コーポレート・ガバナンスなどは財務管理に密接に関連する問題領域なのです。財務管理論では、ファイナンスの基本的な部分を概説するとともに、現実の事象・制度のなかでの企業経営上の財務管理についても紹介します。すなわち現実のわが国企業の財務戦略や財務的意思決定にまつわるトピックと発展的理論についても概説する予定です。
なお,新聞記事等の時事ニュースを授業での話題として取り上げますので、授業計画が変更になることもあります。
科目目的
本科目は商学部カリキュラム上の分野別専門科目の経営系に位置付けられています。
コーポレートファイナンスの理論を学び、それを基礎として、現実の様々な事象について経営者による財務管理的な観点から分析し、解釈していけるような目を養うこと、さらにはご自身の意思決定の基礎とできるようになることを目標・目的としています。
到達目標
財務管理の理論を学び、それを基に、現実の様々な事象について経営者の見地から企業や企業の財務を分析し、解釈していけるような目を養うことを目標・目的としています。
授業計画と内容
第1回 財務管理論の問題領域(株式会社の機能とその目的)
第2回 企業の目標と株主とステークホルダー
第3回 株式と株主と投資家1 (投資家の分類と特徴)
第4回 株式と株主と投資家2(日本企業の株主構成と株式の相互持合)
第5回 配当とペイアウト政策1(配当とペイアウト)
第6回 配当政策とペイアウト政策2(配当政策)
第7回 株価の形成と理論株価1 (理論株価の算定と市場株価)
第8回 株価の形成と理論株価2(理論株価と資本コスト)
第9回 ポートフォリオ理論 リスクとリターン
第10回 経営指標と財務分析1(収益性の分析と安全性の分析)
第11回 経営指標と財務分析2(効率性・成長性・価値生産性の分析)
第12回 経営指標と財務分析3(総合評価とデータ)
第13回 ゲストスピーカーによる講演・講義(日程変更の可能性あり)
第14回 投資決定論1(DCF法:正味現在価値法と内部利益率法)
第15回 投資決定論2(意思決定問題)
第16回 資本調達論1(キャッシュフロー経営と財務管理)
第17回 資本調達論2(外部金融1 株式による資金調達)
第18回 資本調達論3(外部金融2 負債による資金調達)
第19回 企業評価と資本構成1(企業価値最大化と企業価値測定)
第20回 企業評価と資本構成2(マーケットアプローチ)
第21回 企業評価と資本構成3(インカムアプローチ)
第22回 M&Aと財務政策1(企業戦略とM&A)
第23回 M&Aと財務政策2(M&Aの戦略と財務)
第24回 エージェンシー問題と財務管理
第25回 ゴーイングパブリックとゴーイングプライベート(上場と非上場化)
第26回 財務管理とコーポレート・ガバナンス、ESG、SDGs
第27回 ゲストスピーカーによる講演・講義((日程変更の可能性あり)
第28回 財務管理論のまとめ・到達度確認
授業時間外の学修の内容
指定したテキストやレジュメを事前に読み込むこと/授業終了後の課題提出
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
授業時間外の学修に必要な時間数/週
・毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
・毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり8時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
種別 | 割合(%) | 評価基準 |
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期末試験(到達度確認) | 50 | 期末試験または期末レポートを行います。試験問題(またはレポート課題)は、第1回~第28回までの講義内容を網羅した問題で、出題形式は、選択肢形式の問題、短答式の問題、計算結果により判断を下す意思決定問題等を含みます。大まかな出題内容と、前年度の試験問題は授業で開示します。 |
レポート | 20 | 平常レポートです。授業時間中にmanabaレポート、manaba小テストを出題します。7回程度+ゲストスピーカーへのリアクションペーパー2回出題します。manabaレポート、manaba小テストは講義内容に即した課題を出題し、決められた期日までにmanabaレポートの決められた場所にアップロードする、あるいは直接入力する形で提出するものです。レポートの評価は、提出の有無、財務管理で学んだことを理解しているか、オリジナリティがあるかどうかによって行います。 |
平常点 | 30 | 授業中に参加確認のresponの提出・授業終了後にリアクションペーパーのResponの提出をお願いします。授業Responは授業へのへの参加のみならず、設定されたテーマにコメントを記入してもらう形です。コメントの内容は授業中に画面共有の形で授業参加者とともに閲覧やコメントを行います。貢献度の高いコメントには+αを平常点に加算する予定です。 |
成績評価の方法・基準(備考)
成績評価は期末定期試験または期末レポート(50%)、平常レポート点(20%)、平常点(30%)の合計によって行います。
期末試験または期末レポートを行います。試験問題(またはレポート課題)は、第1回~第28回までの講義内容を網羅した問題で、出題形式は、選択肢選択形式の問題、短答式の問題、計算結果により判断を下す意思決定問題等を含みます。大まかな出題内容と、過年度の試験問題は授業で開示します。
平常レポートも評価対象です。授業時間中にmanabaレポートを出題します。毎授業回はありませんが頻繁に出題します。manabaレポートは講義内容に即した課題を出題し、決められた期日までにmanabaレポートの決められた場所にアップロードする、あるいは直接入力する形で提出するものです。レポートの評価は、提出の有無、財務管理で学んだことを理解しているか等によって行います。
平常点:授業中にresponの提出・アンケートの提出をお願いする場合があります。出席のみならずコメントを記入してもらう形です。コメントの内容は授業中に画面共有の形で授業参加者とともに閲覧やコメントを行います。貢献度の高いコメントには+αを平常点に加算する予定です。
課題や試験のフィードバック方法
授業時間内で講評・解説の時間を設ける/授業時間に限らず、manabaでフィードバックを行う/その他
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
課題についての質問があれば授業中およびオフィスアワーで対応します.
アクティブ・ラーニングの実施内容
その他
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
responをもちいた双方向型の取り組みを含みます
授業におけるICTの活用方法
その他
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
レジュメ・資料の配布、responによる出席の確認、レポートはmanabaを通じて行います。
実務経験のある教員による授業
いいえ
【実務経験有の場合】実務経験の内容
実務経験のある専門家による講演(2回)を企画しております(現時点では未定です)
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
テキスト・参考文献等
テキスト・参考文献等
〔テキスト〕特に指定しません(必要に応じてレジュメ・資料プリントを共有する予定です)。発展的な学習を望む学生諸君は以下に挙げる参考書を参照してください。
〔参考書〕
参考書として次のものをお奨めします。
朝岡大輔、砂川信幸、岡田紀子
『ゼミナールコーポレートファイナンス』日本経済新聞社、2022年
財務論の理論的側面を学びたい諸君は、
・ 古川浩一・中里・蜂谷・今井著『コーポレート・ファイナンスの考え方』中央経済社、2013年。
・鳥邊晋司・川上昌直・明石篤紀著『戦略財務マネジメント』、中央経済社、2008年。
・ 市村昭三編著『財務管理論』創世社、2006年。
・ 若杉敬明著『ファイナンス入門』中央経済社、2004年
財務論の制度的側面を学びたい、実際のデータを使いたい諸君は、
・松村勝弘著『企業価値向上のためのファイナンス入門』中央経済社、2011年。
・坂本恒夫編『テキスト財務管理論』中央経済社、2002年。
・石野雄一著著『道具としてのファイナンス』、日本実業出版社、2006年。
宮本・大田・市村編著『経営財務の情報分析』学文社、2015年
を参考にして下さい。
その他特記事項
使用するソフトウエア
日経バリューサーチ、eol、日経テレコン等