シラバス
授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
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グローバル・マーケティング論 | 2024 | 春学期複数 | 火2,金4 | 商学部 | 井上 真里 | イノウエ マサト | 3・4年次配当 | 4 |
科目ナンバー
CM-MK3-21XL
履修条件・関連科目等
Web登録科目です。
授業で使用する言語
日本語
授業で使用する言語(その他の言語)
授業の概要
世界各国・地域で事業を営む「多国籍企業」のマーケティング(=グローバル・マーケティング)について理論と事例を織り交ぜながら説明します。
企業の国籍や業種を問わず、国外で商品を生産・販売することはもはや一般的です。製造企業をはじめとする個別主体が商品の販売実現のために行う対市場活動を一般にマーケティングと呼びますが,当該企業が国外で生産や販売を行うようになると国内中心のマーケティング理論では十分に説明できない問題が生じます。それを説明するための独自領域こそがグローバル・マーケティングです。
科目目的
この科目はカリキュラム上の商学部分野別専門科目商業・貿易系/国際マーケティング系に位置付けられており、多国籍企業を特徴づける対外直接投資(Foreign Direct Investment)や本国にある親会社と各国・地域にある現地子会社との関係(親子関係)を視軸として、当該企業がグローバル市場においていかなる活動を行っているかを理解することが主な目的です。グローバル・マーケティング論と密接な関係にある多国籍企業論や貿易論、貿易システム論、異文化経営論(国際経営学部の科目)などとともに履修するとより深い理解が得られるでしょう。
到達目標
1.多国籍企業が現代社会に対していかなる影響を与えているのかを理解し、説明できるようになること。
2.マーケティングが発展してきた歴史の中で、グローバル・マーケティングやその前身である国際マーケティングがいかなる位置づけにあるのかを理解し、説明できるようになること。
3.グローバル・マーケティングにおける世界標準化・現地適応化についてその内容を理解し、説明できるようになること。
4.グローバル・マーケティングの細部を構成する各論(グローバル製品戦略、グローバル価格戦略、グローバル・チャネル戦略、グローバル・プロモーション戦略)について理解し、説明できるようになること。
5.先進国市場(主に日米欧)における多国籍企業のマーケティング戦略について理解し、説明できるようになること。
6.開発途上国市場(中国やインド、東南アジア諸国)における多国籍企業のマーケティング戦略について理解し、説明できるようになること。
7.多国籍企業がグローバル・マーケティングの一環として展開する、グローバルなブランド・マネジメント(グローバル・ブランド、リージョナル・ブランド、ローカル・ブランドのポートフォリオ再編成)について理解し、説明できるようになること。
授業計画と内容
1.オリエンテーション(講義目的、成績評価および文献検索方法の説明)
2.マーケティングとは何か
3.マーケティング発展の歴史におけるグローバル・マーケティングの位置付け
4.グローバル・マーケティングの主体:多国籍企業
5.各国企業における対外直接投資の系譜
6.対外直接投資の諸段階と親子関係の進展
7.国際化とグローバル化の違い
8.企業の国際化・グローバル化に関する基礎理論① 産業組織論・多国籍企業論の視角から
9.企業の国際化・グローバル化に関する基礎理論② 国際経営論の視角から
10.グローバル・マーケティングの分析視角① 世界標準化と現地適応化
11.グローバル・マーケティングの分析視角② 世界標準化と現地適応化の「複合化」
12.中小企業の国際化
14.中間試験と小括
15.グローバル製品戦略① 理論
16.グローバル製品戦略② 事例
17.グローバル価格戦略① 理論
18.グローバル価格戦略② 事例
19.グローバル・チャネル戦略① 理論
20.グローバル・チャネル戦略② 事例
21.グローバル・プロモーション戦略① 理論
22.グローバル・プロモーション戦略② 事例
23.先進国市場におけるマーケティング 欧米市場での事例
24.開発途上国市場におけるマーケティング① MOP市場(ボリュームゾーン)
25.開発途上国市場におけるマーケティング② BOP市場
26.グローバルなブランド・マネジメント① グローバル・ブランドの重要性
27.グローバルなブランド・マネジメント② ローカル/リージョナル・ブランドの新たな役割
28.総括 多国籍企業と中小企業における国際/グローバル・マーケティングの将来
授業時間外の学修の内容
指定したテキストやレジュメを事前に読み込むこと
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
授業時間外の学修に必要な時間数/週
・毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
・毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり8時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
種別 | 割合(%) | 評価基準 |
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中間試験 | 50 | グローバル・マーケティングについての用語や概念を理解し、それを自らの思考で展開できること。 |
期末試験(到達度確認) | 50 | グローバル・マーケティングについての用語や概念を理解し、それを自らの思考で展開できること。 |
成績評価の方法・基準(備考)
課題や試験のフィードバック方法
授業時間内で講評・解説の時間を設ける
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
アクティブ・ラーニングの実施内容
反転授業(教室の中で行う授業学習と課題などの授業外学習を入れ替えた学習形式)
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
授業におけるICTの活用方法
クリッカー
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
実務経験のある教員による授業
はい
【実務経験有の場合】実務経験の内容
小田急電鉄、日本生産性本部などでの研修会講師
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
研修会参加企業(グループ企業も含む)の内部データなどを用いていくつかのトピックを説明する。
テキスト・参考文献等
【テキスト】
井上真里編著(2020)『グラフィック グローバル・ビジネス』新世社。
【参考文献】
(1)大石芳裕編著(2017)『グローバル・マーケティング零』白桃書房。
(2)諸上茂登(2013)『国際マーケティング講義』同文舘出版。
(3)大石芳裕編著(2009)『日本企業の国際化 -グローバル・マーケティングへの道-』文眞堂。
(4)諸上茂登・藤沢武史(2004)『グローバル・マーケティング(第2版)』中央経済社。
(5)多国籍企業研究会編(2003)『21世紀多国籍企業の新潮流』ダイヤモンド社。
その他特記事項
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