シラバス
授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
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スポーツ・ビジネス・プログラムA1(スポーツ・ビジネス概論Ⅳ) | 2024 | 秋学期 | 金4 | 商学部 | 関根 正敏 | セキネ マサトシ | 1~4年次配当 | 2 |
科目ナンバー
CM-OM1-04XL
履修条件・関連科目等
2019年度以降入学生対象のWeb登録科目です。
「プログラム履修宣言」をする場合は、C plusから行ってください。
授業で使用する言語
日本語
授業で使用する言語(その他の言語)
授業の概要
スポーツ政策論〜社会的課題の解決に向けたスポーツの活用可能性〜
スポーツは、誰からも強制されない自由な「遊び」としての特徴を持ち、普段の生活とは異なる「スポーツ空間」のなかで、特定のルールに従って行う競争のことです。そしてスポーツは、日常生活に必要なものや経済的な利益をもたらさない非生産的な活動として定義されることもあります。しかし現実には、スポーツは、何のベネフィットを得られない単なる「遊び」ではなく、生活に役立つ様々な価値を社会にもたらすものであるという考え方も定着しつつあります。その象徴的な例が、現在、多くの国で推進されているスポーツ政策であり、国や自治体が中心的な推進主体となり、地域の絆の形成や経済活性化、社会的包摂の実現など、スポーツを通じて得られる価値を拡大することを目指しています。
この授業では、スポーツという営みについての基本的な知見を学習するとともに、スポーツ政策の現代的な展開に関する理解を深めることを目的とします。スポーツ政策をめぐっては、「立案する側」(国や自治体)の実態に加え、その政策を実際に「引き受ける側」(地域社会やスポーツ組織)という具体像を視野に入れ、様々なケースを紹介していきます。スポーツで地域活性化を目指す現場に実際に目を向けてみると、計画通りに物事が進まずに苦悩する当事者や、成果がなかなか残せずに立ち尽くす関係者に出会うことができるのも事実です。この授業では、そうした現場の実相を直視しながら、「スポーツの力」という総花的な発想を乗り越えるような視点も身につけてほしいと思います。そして、この授業の最後の課題として、社会課題の解決策としてのスポーツの活用可能性について受講者自ら検討し、今後のスポーツの有効な活用方法についてプレゼンテーションする経験をします。
科目目的
プログラム科目に設置された講義科目は、商学部アドヴァンスト科目に位置付けられていることから、資格取得や技能形成のための実践的な学習を通して、キャリアに直結する専門知識の習得を目的とします。
・スポーツ政策をめぐる基本的な知識・考え方について習得する。
・現代社会における社会課題解決に向けたツールとしてスポーツを見做す発想に気づき、その理解を深める。
到達目標
・スポーツ政策をめぐる基本的知識(スポーツの価値やスポーツ政策の歴史、現代的展開など)について理解を深め、他者に説明できるようになる。
・社会課題解決に向けたツールとしてスポーツを捉えることができるようになり、その実効的な活用プランを自らの言葉で説明できるようになる。
授業計画と内容
1.オリエンテーション
2.スポーツとは:目的的価値と手段的価値
3.近代スポーツ誕生の物語:粗暴なフットボールから規律のあるフットボールへ
4.日本のスポーツ政策では何が目指されてきたのか:ツールとしてのスポーツという視点
5.ソウゴウガタチイキスポーツクラブって何??
6.クラブ政策をめぐりすれ違う理念と現実
7.スポーツとソーシャル・キャピタル
8.スポーツによるまちづくりの担い手は誰か:「自転車のまち宇都宮」を事例に
9.中間まとめ/スポーツ政策の理想と現実
10.グループワーク①:地域課題や地域資源のプロファイリング
11.グループワーク②:地域活性化プロジェクトの立案(目的・事業・組織)
12.グループワーク③:成果を高めるためのアイディアの考案
13.プレゼンテーション:プロジェクト計画の発表
14.授業の総括/実効性のあるスポーツ施策をいかに立案するか
授業時間外の学修の内容
指定したテキストやレジュメを事前に読み込むこと/授業終了後の課題提出
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
各回のテーマをシラバスで確認し、関連情報について、文献、インターネットを駆使して事前に下調べをしておくことが求められます。グループワークやプレゼンテーションの際には、授業時間外に地域社会のプロファイリングやプロジェクト計画書の作成など、自主的な学習が必須です。また、自分の関心事についての参考図書を推薦することもできるので、気軽に質問してください。
授業時間外の学修に必要な時間数/週
・毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
・毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり8時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
種別 | 割合(%) | 評価基準 |
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レポート | 35 | 期末レポートを課します。 (評価基準:スポーツ政策についての基礎知識、スポーツ政策に関する現場の実態に関する理解度等) |
平常点 | 30 | 参加型学習(グループワーク)への参加状況やリアクション・ペーパーの内容。 (評価基準:グループ活動への貢献度や授業の理解度で評価。) |
その他 | 35 | プレゼンテーションを実施。 (評価基準:社会性の高いスポーツプロジェクトを考案し、その概要を他者に向けて論理的に説明できたか) |
成績評価の方法・基準(備考)
リアクションペーパーやグループワーク、プレゼンテーションといった参加型の学習を予定していますので、受講生は受け身で授業に参加することはできません。授業内容に何らかの興味をもって、積極的に授業に関わることが求められます。
課題や試験のフィードバック方法
授業時間内で講評・解説の時間を設ける
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
アクティブ・ラーニングの実施内容
グループワーク/プレゼンテーション
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
授業におけるICTの活用方法
実施しない
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
実務経験のある教員による授業
いいえ
【実務経験有の場合】実務経験の内容
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
テキスト・参考文献等
〔テキスト〕
テキストは指定しません。適宜、資料を配付します。
〔参考書〕
・菊幸一ほか『スポーツ政策論』,成文堂,2011年
・柳沢和雄ほか編著『よくわかるスポーツマネジメント』, ミネルヴァ書房, 2017年
・高岡敦史・松橋崇史『スポーツまちづくりの教科書』, 青弓社, 2019
その他特記事項
ソフトウェアの利用:なし