シラバス
授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
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課題演習Ⅰ | 2024 | 春学期 | 月5 | 商学部 | 鯉渕 賢 | コイブチ サトシ | 2年次配当 | 2 |
科目ナンバー
CM-BS2-11XS
履修条件・関連科目等
授業で使用する言語
日本語/英語
授業で使用する言語(その他の言語)
授業の概要
〔テーマ〕
「英語で学ぶイノベーションと新しい金融:スタートアップ、ESG、インパクト投資、パーパス」
・現在、イノベーションを生み出す重要なプレーヤーとしてスタートアップ(日本語ではベンチャー企業とも呼ばれる)が注目されています。そして、高い確率でイノベーションを実現し、ビジネス的にも成功させるには、スタートアップの起業家は単なる経験則や勘のみならず、科学的な知見を身に着けることが重要であると考えられるようになっています。
・こうした知見は、イノベーションの方法、資金調達、マーケティング、経営管理など、スタートアップを取り巻く経営全般の多岐に渡りますが、イノベーションとスタートアップに関心のある者ならば誰もが読んだことがある、少なくともそこに出てくる重要な語句については誰もが知っている、という概念やそれを紹介した書籍がいくつか存在します。これらについて前半の授業で学んでいきます。
・さらに、近年、金融や企業経営についても新しい概念が生まれ実践されています。いわゆるE(環境)S(社会)G(ガバナナンス)の向上や改善に貢献する対象に積極的な投資を行っていくESG投資は、世界と日本の投資家にとって投資手法として既に主流の地位を得たものとなってます。また、インパクト投資は、リターンとリスクに加えて社会的インパクトの大きさを投資判断の基準に含めるものです。そして、ESG投資やインパクト投資を求める投資家に呼応する形で、企業経営において、パーパス(企業理念・目的)と利益追求を両立させようとするパーパス経営の概念が生まれ、世界と日本の著名企業によって実践されつつあります。これらの基本的な概念と課題について後半の授業で学んでいきます。
・この課題演習では、こうした書籍の重要な章を日本語(または英語)で読み、講師が解説を行って、重要な語句や概念を一通り理解したあと、インターネット上の動画サイトでこれらの語句を説明している5分程度の短い英語の解説等を理解する、という作業を繰り返し行っていきます。
・受講生は、役割分担した担当箇所の文章をまとめ、自分で見つけた具体例を持ち寄って、皆が理解しやすいように短い報告を担当します。
・1年間の演習の終了後には、現在のイノベーション、スタートアップ、ESG、パーパスなどを取りまく重要語句については、広く浅くだが、だいたい知っている、というレベルを目指します。その上で、自分で関連するテーマを選び10分程度の英語のプレゼンテーションを行うことを目標とします。
・また講師は経済学及びファイナンスの専門家ですが、必ずしもイノベーションやスタートアップ、ESG投資を専門に研究しているわけではありません。そのこともあり、各書籍を読むにしても非常に初歩的な理解から始めます。講師と一緒に、一緒に文献を読み、英語の動画を理解し、勉強する学生を募集します。もちろん、既に起業、イノベーション、ESGに興味ある学生も歓迎します。
・「破壊的イノベーション」「キャズム」「オープンイノベーション」「パーパス」など、いまどきのトピックを学習して、ちょっとだけこの分野の話題に詳しくなりましょう。
・最終課題として、これまで学んだことに関連して、受講生の関心のあるテーマを選び、受講生自らが英語による10分程度の研究プレゼンテーションを実施します。
科目目的
現在の企業に重要な、イノベーション、スタートアップ、ファイナンスについての基礎知識を英語で学び、英語で説明できる能力の獲得を目指します。
到達目標
・1年間の演習の終了後には、現在のイノベーション、スタートアップ、ESGなどを取りまく重要語句についてはだいたい知っている、というレベルを目指します。その上で、自分で関連するテーマを選び10分程度の英語のプレゼンテーションを行うことを目標とします。
授業計画と内容
《春学期》
第1回 イントロダクション/受講生の自己紹介
第2回 イノベーションの普及とキャズム①
第3回 イノベーションの普及とキャズム②
第4回 イノベーションの普及とキャズム③
第5回 イノベーターのジレンマとスタートアップ①
第6回 イノベーターのジレンマとスタートアップ②
第7回 イノベーターのジレンマとスタートアップ③
第8回 オープンイノベーションとエコシステム①
第9回 オープンイノベーションとエコシステム②
第10回 オープンイノベーションとエコシステム③
第11回 ESG投資①
第12回 ESG投資②
第13回 ESG投資③
第14回
《秋学期》
第1回 インパクト投資①
第2回 インパクト投資②
第3回 インパクト投資③
第4回 パーパスと利益①
第5回 パーパスと利益②
第6回 パーパスと利益③
第7回 受講生の研究テーマの選定①
第8回 受講生の研究テーマの選定②
第9回 受講生の研究テーマの選定③
第10回 受講生による英語プレゼンテーションの実践①
第11回 受講生による英語プレゼンテーションの実践②
第12回 受講生による英語プレゼンテーションの実践③
第13回 受講生による英語プレゼンテーションの実践④
第14回 英語プレゼンテーション最終発表会
授業時間外の学修の内容
指定したテキストやレジュメを事前に読み込むこと
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
指定したテキストやレジュメを事前に読み込むこと,授業終了後の課題提出
受講者はレジュメの作成やプレゼン報告の担当回にあたった場合は、事前に講師と相談の上、そのための事前準備をすることが求められます。また、学内のプレゼン大会等に積極的に参加することが求められます。
授業時間外の学修に必要な時間数/週
・毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
・毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり8時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
種別 | 割合(%) | 評価基準 |
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平常点 | 50 | 平常点・授業参加度:50%(一定回数以上、正当な理由なく欠席した場合は、単位を修得できないものとする) |
その他 | 50 | レジュメ作成やプレゼンテーションなど |
成績評価の方法・基準(備考)
平常点・授業参加度:50%(一定回数以上、正当な理由なく欠席した場合は、単位を修得できないものとする)
課題点:50%(レジュメ作成、プレゼンテーションなど)
課題や試験のフィードバック方法
授業時間に限らず、manabaでフィードバックを行う
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
授業時間内で講評・解説の時間を設ける,授業時間に限らず、manabaでフィードバックを行う
アクティブ・ラーニングの実施内容
反転授業(教室の中で行う授業学習と課題などの授業外学習を入れ替えた学習形式)/ディスカッション、ディベート/グループワーク/プレゼンテーション/実習、フィールドワーク
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
授業におけるICTの活用方法
実施しない
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
実務経験のある教員による授業
いいえ
【実務経験有の場合】実務経験の内容
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
テキスト・参考文献等
予定している基本テキスト
[1] ジェフリー・ムーア著「キャズム Ver.2 増補改訂版 新商品をブレイクさせる「超」マーケティング理論」翔泳社 (Geoffrey A Moore, Crossing the Chasm, 3rd Edition, Business)
[2] クレイトン・クリステンセン 著「イノベーションのジレンマ 増補改訂版」,翔泳社 (Clayton M. Christensen, The Innovator's Dilemma: When New Technologies Cause Great Firms to Fail, Harvard Business Review Press.)
[3] ヘンリー チェスブロウ 著『オープンイノベーション 組織を越えたネットワークが成長を加速する』 英治出版.Henry Chesbrough, Open Innovation: Researching a New Paradigm, Oxford University Press, USA
[4] エリック・リース著『リーン・スタートアップ』日経BP (Eric Ries, The Lean Startup: How Today's Entrepreneurs Use Continuous Innovation to Create Radically Successful Businesses, Currency)
[5] 本田桂子・伊藤隆敏『ESG投資の成り立ち、実践と未来』日本経済新聞社,2023年.
[6] ロナルド・コーエン (著), 斎藤 聖美 (翻訳)『インパクト投資 社会を良くする資本主義を目指して』日本経済新聞出版; 2021年.(原版:Ronald Cohen, Impact: Reshaping capitalism to drive real change, Ebury Digital, 2020.)
[7] ジョージ・セラフェイム (著), 倉田幸信 (翻訳)『PURPOSE+PROFIT パーパス+利益のマネジメント』 ダイヤモンド社,2023年.(原版:George Serafeim, Purpose + Profit: How Business Can Lift Up the World, Harpercollins Leadership, 2022.)
[8] アレックス・エドマンズ (著), 川口大輔、霜山元、長曽崇志 (翻訳)『GROW THE PIE ー パーパスと利益の二項対立を超えて、持続可能な経済を実現する』株式会社ヒューマンバリュー,2023年.(原版: Alex Edmans, Grow the Pie, Cambridge University Press; 2021)
さらに、上記の書籍で紹介されている重要概念について、インターネット上で視聴可能な動画(多くは英語)をテキストとします。
その他特記事項
ソフトウェアとして、Microsoft Office (Word, Excel, PowerPoint)を利用する。