シラバス
授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
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マーケティング史 | 2024 | 秋学期 | 火5 | 商学部 | 田中 智晃 | タナカ トモアキ | 3・4年次配当 | 2 |
科目ナンバー
CM-MK3-18XL
履修条件・関連科目等
授業で使用する言語
日本語
授業で使用する言語(その他の言語)
授業の概要
この授業では、現在我々の社会に見られる、マーケティング活動がどのような変遷をたどって形作られてきたのかを歴史的に検討します。
マーケティングは20世紀に生まれた新しい学問であり、その萌芽は19世紀後半の米国企業の活動にあります。全く新しい製品を人々に知ってもらうにはどうしたらよいのか、高額な製品を購入してもらうにはどのような方法があるのか、大量に生産された製品を継続的に販売していく方策はあるのか、このような課題に直面した企業は様々な施策を試みるようになり、その中で成功していった企業はビッグビジネスを生み出していきました。
一方、日本においては明治以降、欧米で開発された新製品が出回るようになり、米国企業と同じ問題に直面しました。ただ、一部の解決法は、製品と共に輸入されたので、それを日本の風土・文化にいかに合わせるか、ということが新たな課題になりました。また、日本には古くから国内で培ってきた商業システムがあり、それが欧米から渡ってきたマーケティングと融合し、日本独自の商業環境を生み出してきたという特徴もありました。そのため、本講義ではマーケティングの誕生の地である米国に注目するだけでなく、その受容地である日本の変遷史をみていくことで、マーケティングの歴史を多角的に検討します。
このように本講義は、現代マーケティングにおいて当然と思われることを歴史的に掘り下げることによって、より深い視野で社会を分析する予定です。受講生には、マーケティングのダイナミズムを歴史から感じていただきたいと思います。
科目目的
本科目の目的は、マーケティング史の基礎知識と、それに基づく歴史分析への応用力を身につけることです。また、本科目によって受講者は、これまで習ってきたマーケティング理論を実際の企業事例から再検討することができます。
到達目標
マーケティングの形成過程を理解し、現代企業の営みについて自分なりの歴史認識を持てるようにすることが到達点です。
授業計画と内容
第1回:オリエンテーション:マーケティングという学問の誕生
第2回:マーケティングの萌芽:シンガーミシン社など
第3回:20世紀初頭のビッグビジネス:自動車産業の事例
第4回:日本の大規模企業と先駆的マーケティング:財閥と味の素の事例
第5回:欧米企業からの技術移転とマーケティング:タイヤ産業の事例(ブリヂストン)
第6回:メーカーによる流通支配の始まり:家電産業の事例
第7回:割賦販売の進化:市場を創造する販売手法
第8回:高度経済成長と大衆消費社会
第9回:アメリカとイギリスの苦悩:コングロマリットとウィンブルドン現象
第10回:大規模メーカーのマーケティング:自動車産業
第11回:流通系列化とマーケティング:楽器産業から見るヤマハの事例
第12回:大規模小売店と流通革命:ダイエーとイトーヨーカドー
第13回:市場を揺るがすマーケティング:飲料業界におけるコカ・コーラとペプシ戦争
第14回:本授業のまとめ
なお、受講者の理解度などを考慮し、授業計画は一定の変更もありうる。
授業時間外の学修の内容
指定したテキストやレジュメを事前に読み込むこと/授業終了後の課題提出
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
授業時間外の学修に必要な時間数/週
・毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
・毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり8時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
種別 | 割合(%) | 評価基準 |
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期末試験(到達度確認) | 60 | 用語説明と論述問題を出題します。授業内容をしっかり把握しているか、事例に対してオリジナルな意見を持つ事が出来ているか、を評価します。 |
レポート | 40 | 授業内で400字程度の論述問題を解いていただきます。授業内容を理解しているかを判定します。 |
成績評価の方法・基準(備考)
課題や試験のフィードバック方法
授業時間内で講評・解説の時間を設ける
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
アクティブ・ラーニングの実施内容
実施しない
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
授業におけるICTの活用方法
実施しない
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
実務経験のある教員による授業
いいえ
【実務経験有の場合】実務経験の内容
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
テキスト・参考文献等
テキストは使いません。毎回の講義では、教員が作成したレジュメを使います。