シラバス
授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
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経済学 | 2024 | 春学期複数 | 火4,金2 | 商学部 | 村上 研一 | ムラカミ ケンイチ | 1年次配当 | 4 |
科目ナンバー
CM-EO1-11XL
履修条件・関連科目等
Web登録科目です。
授業で使用する言語
日本語
授業で使用する言語(その他の言語)
授業の概要
・経済とは何か、という根源的問いの中から、経済学を学ぶ意義を明らかにし、人類社会の発展における経済活動の意義、私たちのくらしと経済活動とのかかわりについて考察していきます。
・今日の経済社会を構成する市場、商品、貨幣などについての理論的捉え方や、失業率、GDP、経済成長率など現実経済の分析に用いられる基礎的諸概念について説明します。
・豊かさ、格差、失業など現代経済が直面する諸問題を踏まえ、資本主義経済の構造的特質について考察していきます。
・資本が得る利潤(剰余価値)を拡大させるメカニズムを理解するとともに、それが労使対立や失業などの諸問題といかに関係しているのかを明らかにしていきます。
・資本の活動の前提となる社会関係の再生産と、資本主義的生産の拡大を可能とする条件について考察します。
・以上のように理論的に捉えられた資本主義経済の動態が、雇用・失業の動向、景気変動など具体的諸問題の規定的要因となっていることを、現実経済の動向を踏まえて明らかにしていきます。
・理論的諸概念とそれが意味する経済問題について、現実の諸問題とかかわらせながら検討していきます。
科目目的
本科目は、カリキュラム上の1年次基礎科目として位置付けられていることから、この科目での学習を通じて、学生が今日の経済社会に対する認識を深めるとともに、経済学のエッセンスに対する基礎的な知識を習得することを目的としています。経済活動、および資本主義経済の基本的な構造とその成り立ち、さらに、競争や技術発展を通じたその動態的性格について理解する。
到達目標
人間社会の発展と経済活動の意義を踏まえ、現代の経済社会の基本的なしくみ、そして資本主義経済に特有な構造について理解することを第一の目的とします。さらに、成長・発展・変容を遂げる資本主義経済の動態過程を理解し、それが私たちの社会やくらしに及ぼす影響について、現実の諸課題と関わらせながら考察する姿勢を身につけていってほしいと思います。
授業計画と内容
1.経済とは何か―経済学を学ぶ意義―
2.人間社会の発展と経済活動の変容
3.産業革命と資本主義経済の成立
4.分業と経済成長、生活の向上
5.市場の成立とその社会的役割
6.市場メカニズムの意義と限界
7.労働市場と雇用・失業問題
8.商品の理論的性格―労働の二面性と使用価値・交換価値―
9.貨幣発生の必然性―価値形態論と交換過程論―
10.貨幣とその諸機能
11.資本主義経済の歴史的生成(1)ー封建制の解体ー
12.資本主義経済の歴史的生成(2)-産業革命-
13.資本主義経済の歴史的生成(3)-日本資本主義経済の成立-
14.労働力商品化と剰余価値(利潤)の発生
15.経済活動の計測―国民所得とGDP―
16.GDPの三面等価と国際比較
17.資本主義経済の基本的性格
18.利潤=剰余価値の源泉
19.剰余価値=利潤の拡大(1)―資本の労働支配と絶対的剰余価値―
20.剰余価値=利潤の拡大(2)―生産性向上と相対的剰余価値―
21.資本関係の再生産と資本蓄積
22.資本蓄積と雇用・賃金
23.失業と産業予備軍
24.資本の流通と再生産(1)単純再生産
25.資本の流通と再生産(2)拡大再生産と過剰蓄積
26.利潤率をめぐる競争
27.利潤率低下と過剰蓄積の傾向
28.景気変動と恐慌
※講義内容は、受講者の理解度、授業実施形態の変更などを踏まえて変更する場合があります。
授業時間外の学修の内容
その他
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
講義の情報量が多く講義資料に書き込む形で進めるため、授業後にノートなどに内容を整理したうえで、次の回の講義に臨んでほしい。(100分)
授業時間外の学修に必要な時間数/週
・毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
・毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり8時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
種別 | 割合(%) | 評価基準 |
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期末試験(到達度確認) | 90 | 科目目的について、受講者の達成度を評価する。 |
平常点 | 10 | リアクションペーパー(提出は任意)を通じて、各授業ごとで扱った内容について、受講者が論点を深められている場合には積極的に評価する |
成績評価の方法・基準(備考)
試験90%、平常点10%
・平常点は日々の授業で回収するリアクションペーパー(提出は任意)の内容を評価します。
※試験は、感染症の状況や社会情勢によってはレポートとする場合もあります。
課題や試験のフィードバック方法
授業時間内で講評・解説の時間を設ける
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
アクティブ・ラーニングの実施内容
その他
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
リアクションペーパーを活用しながら、受講者が示した論点・疑問点に応える。
授業におけるICTの活用方法
実施しない
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
実務経験のある教員による授業
いいえ
【実務経験有の場合】実務経験の内容
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
テキスト・参考文献等
テキストは特に指定せず、授業内で必要に応じて講義資料を配布します。
参考文献は下記の通り。この他、授業内でも提示する予定です。
スミス『国富論』(多数の訳本があります)
マルクス『資本論』(多数の訳本があります)
マーシャル(馬場啓之助訳)『経済学原理』東洋経済新報社
ケインズ(間宮陽介訳)『雇用、利子および貨幣の一般理論』岩波文庫
鶴田満彦編『入門経済学』有斐閣新書
富塚良三『経済原論』有斐閣
増田壽男・沢田幸治『現代経済と経済学』有斐閣ブックス
伊東光晴『ケインズ』岩波新書
佐伯啓思『経済学の思考法』講談社学術文庫
石坂昭雄他『西洋経済史 新版』有斐閣
その他特記事項
経済面を中心にした新聞記事、ニュースなどを通じて、経済・社会の動向に関心をもち続けていてほしいと思います。
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