シラバス
授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
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国際経済政策 | 2024 | 前期複数 | 火3,金1 | 経済学部 | 阿部 顕三 | アベ ケンゾウ | 3年次配当 | 4 |
科目ナンバー
EC-NE3-01XX
履修条件・関連科目等
国際経済学を履修していることが望ましい。
授業で使用する言語
日本語
授業で使用する言語(その他の言語)
授業の概要
<学位授与方針と当該授業科目の関連>
この科目は、現実把握力(経済学の専門知識及び社会・人文・自然科学の知識教養に裏付けられた広い視野に立った柔軟な知性に基づき、現実の経済現象を的確に把握することができる)の修得に関わる科目です。
<概要>
貿易の自由化や経済のグローバル化が進展によって外国との経済取引が拡大し、私たちの生活は外国の経済とも大きなつながりを持つようになっています。最近では、保護主義的な動きもみられ、貿易政策や貿易に影響を与える政策は国民経済にとって重要な意味を持っています。
本講義では、主に商品やサービスの国際取引に直接、間接に影響を与える様々な経済政策を扱います。第1に、国際経済取引の種類と推移や戦後から現在に至る貿易自由化の流れについて概観します。第2に、代表的な貿易政策である関税の種類や保護指標、および経済的効果について説明します。第3に、数量制限や補助金など関税以外の政策の経済的効果について説明します。第4に、1990年代以降に主流となってきた地域貿易協定(あるいは経済連携協定)の動向、特徴、経済学的な評価について解説します。最後に、直接投資、多国籍企業、日本の農業の自由化などの問題についても解説します。
科目目的
国際経済取引に関わる種々の経済政策が国内経済や世界経済に与える影響を考察し、経済学的な視点からそれらの政策の評価できるようになることを目的とします。
到達目標
グローバル化が進展する中で日本がどのような貿易政策や貿易に間接的に影響を与える他の政策をとってきたのかについて理解すること、それらの政策が経済に与える影響や効果を経済学の手法を用いて説明できるようになること、その考察をもとにしてどのような政策が望ましいのかについて評価できるようになることなどが到達目標です。
授業計画と内容
第1回 イントロダクション
第2回 国際経済取引の外観と日本の貿易自由化
第3回 国際収支と貿易不均衡
第4回 関税の基礎-種類と保護指標
第5回 経済分析の基礎(1)ー部分均衡分析
第6回 競争市場下の関税政策(1)ー小国の場合
第7回 競争市場下の関税政策(2)-大国の場合
第8回 最適関税論
第9回 第2回から第8回までの達成度確認
第10回 不完全競争下の関税政策(1)-独占市場の場合
第11回 不完全競争下の関税政策(2)-国際寡占の場合
第12回 GATT/WTOによる貿易自由化とその特徴
第13回 輸入数量制限
第14回 輸出自主規制・国内生産補助金
第15回 市場構造と保護政策の比較
第16回 経済分析の基礎(2)-一般均衡分析
第17回 関税改革と歪み
第18回 二国間の関税引き下げ
第19回 第10回から第18回までの達成度確認
第20回 競争市場下の輸出補助金
第21回 不完全競争下の輸出補助金
第22回 幼稚産業保護政策
第23回 地域貿易協定(1)-動向と経済分析
第24回 地域貿易協定(2)-原産地規則
第25回 国際資本移動
第26回 第2回から第25回までの総括
第27回 第2回から第25回までの到達度確認
第28回 第2回から第25回までの達成度確認の解説
授業時間外の学修の内容
その他
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
テキスト、参考文献、配布資料などを読んで予習、復習するとともに、テキストの練習問題を解いてみることが望ましい。
授業時間外の学修に必要な時間数/週
・毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
・毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり8時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
種別 | 割合(%) | 評価基準 |
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中間試験 | 20 | 中間試験までの講義内容が理解できているかどうかで評価する。 |
期末試験(到達度確認) | 80 | 講義全体の内容が理解できているかどうかで評価する。 |
成績評価の方法・基準(備考)
期末試験の得点が特に高い場合には、その得点で評価します。
課題や試験のフィードバック方法
授業時間内で講評・解説の時間を設ける
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
アクティブ・ラーニングの実施内容
その他
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
授業内で練習問題を解かせ、回答と質疑応答を行う。
授業におけるICTの活用方法
実施しない
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
実務経験のある教員による授業
いいえ
【実務経験有の場合】実務経験の内容
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
テキスト・参考文献等
テキスト
阿部顕三・遠藤正寛『国際経済学(有斐閣アルマ)』有斐閣。
参考文献は講義中に紹介する。