シラバス
授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
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経済開発クラスター特殊講義 | 2024 | 前期 | 木5 | 経済学部 | 林 光洋、山田 恭稔 | ハヤシ ミツヒロ、ヤマダ ヤストシ | 3年次配当 | 2 |
科目ナンバー
EC-OM3-63XX
履修条件・関連科目等
・途上国の開発や国際協力といったテーマに興味・関心を持ち、それに関連する分野において現地調査、論文執筆を含む研究プロジェクトを実施したいと考えている人を歓迎します。
・特殊講義という科目名称ですが、演習形式で授業を行ないます。毎回の参加が必須です。
・グループワークをしてもらいますので、それに積極的に参加、貢献してもらう必要があります。
授業で使用する言語
日本語/英語
授業で使用する言語(その他の言語)
先行研究の分析と活用(読み方、使い方)の回では、材料として英語で書かれた複数のジャーナル論文やレポートを使用します。それを読んでくることを課題とし、それを前提として授業を行ないます。
授業の概要
<学位授与方針と当該授業科目の関連>
この科目は、現実把握力(経済学の専門知識及び社会・人文・自然科学の知識教養に裏付けられた広い視野に立った柔軟な知性に基づき、現実の経済現象を的確に把握することができる)の修得に関わる科目です。
<概要>
テーマ:「途上国の社会・経済に関する研究の進め方を学ぼう:現地調査の準備・実施・まとめ方を中心に」
途上国の社会・経済に関するアカデミックな研究を、海外現地調査をともなって行なう場合、具体的に、どのように準備を行ない、現場でどのように現地調査を実施し、得られた結果を論文としてどのようにまとめていったらいいのか、といったことについて説明します。履修者には、それらを通じて、途上国での現地調査を含む研究を行なうための基本的な知識やスキルを習得してもらい、実践的な感覚を身につけてもらう予定です。
科目目的
発展途上国の社会・経済開発について学ぶ場合、教室内の授業、文献、インターネット等から得られる情報を通じて学習することに加えて、現地を訪ね実際の状況を知ることも非常に重要です。この授業では、途上国を対象にした現地調査の準備、実施、結果のまとめ方といった各段階・プロセスにおいて求められる作業、アクション、知識、スキル等を学ぶことを目的にします。
到達目標
途上国での現地調査および論文執筆を含む研究プロジェクト全体を、仲間と協力しつつ、自らの手で実施できるようにすることを目指します。
授業計画と内容
第1回目は、授業の目的、計画、進め方、授業全体の枠組み等についての説明を行ないます。第2回目から第13回目までは、現地調査をベースにした途上国の社会・経済に関する研究プロジェクト(論文執筆までを含む)の各段階で必要な考え方や作業について説明します。実践的なことを体験してもらえるように、個人およびグループで作業をしてもらう参加型授業の場面を多数準備しています。参加型授業ですので、授業の中ではもちろん、事前の準備、事後のフォローアップとして、授業の外でも作業を求めることがあります。最終回の第14回目は、全体のまとめを行ないます。毎週、リアクション・ペーパーを、最終的には課題レポート(3,000字程度)を提出してもらいます。
第1回 はじめに:授業の目的、計画、進め方
第2回 調査のプロセスと枠組み、分析のフレームワーク
第3回 先行研究の分析と活用(1):地域研究の視点、
第4回 先行研究の分析と活用(2):調査の設計・実践準備
第5回 開発行為の捉え方(1):訪問のロジスティック、ロジックモデルに関する基本的説明
第6回 開発行為の捉え方(2):ロジックモデルの実践
第7回 開発行為の捉え方(3):ロジックモデルの発表
第8回 質問票/インタビュー調査(1):人を対象とする研究活動の研究倫理審査、マクロ指標の活用、期末課題レポートの説明
第9回 質問票/インタビュー調査(2):設計に関する基本的説明
第10回 質問票/インタビュー調査(3):設計の実践
第11回 質問票/インタビュー調査(4):現場における実践方法
第12回 質問票/インタビュー調査(5):結果のとりまとめ方と活用
第13回 論文の構想・構成とまとめ方
第14回 まとめ:開発関連の現地調査の準備、実施、まとめ方
なお、履修者の人数等により、授業スケジュールや進め方を変更することもあります。
授業時間外の学修の内容
指定したテキストやレジュメを事前に読み込むこと/授業終了後の課題提出/その他
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
すでに説明した通り、翌週あるいはそれ以降の授業までに個人あるいはグループに対して準備作業や課題の実施を求めることもあります。そのような場合は、必ず対応するようにしてください。
授業時間外の学修に必要な時間数/週
・毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
・毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり8時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
種別 | 割合(%) | 評価基準 |
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レポート | 30 | 課題レポート(学期末に提出):30% |
平常点 | 70 | リアクション・ペーパー(毎回):35% 議論、作業(授業中だけではなく、事前準備や簡単な課題も含む)等への貢献度:35% |
成績評価の方法・基準(備考)
議論への参加度・貢献度、課題レポートなどにもとづいて上記のようなウエイトで評価します。授業内で実践的な体験をしてもらう際や、その準備、フォローアップのための簡単な課題をしてもらう際は、グループワークもありますので、毎回の出席が前提です。授業は特殊講義という名前がついていますが、一方向の講義形式の授業ではなく、上記説明からもわかるように、双方向で、参加型の演習形式の授業ですので、ただ黙って座っているだけではなく、積極的に発言したり、グループワークに参加したりすることが強く求められます。
課題や試験のフィードバック方法
授業時間内で講評・解説の時間を設ける/授業時間に限らず、manabaでフィードバックを行う
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
毎回の授業終了時に提出してもらうリアクション・ペーパーに対して、原則、翌週の授業開始時にコメントや質問への回答を行ないます。
アクティブ・ラーニングの実施内容
PBL(課題解決型学習)/ディスカッション、ディベート/グループワーク/プレゼンテーション/実習、フィールドワーク
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
・個人あるいはグループに対して課題を出します。それらを主に授業の外で準備してもらい、授業内で発表・報告してもらう予定です。
授業におけるICTの活用方法
その他
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
リアクション・ペーパーや課題レポートは、manabaを通じて提出してもらうことがあります。
実務経験のある教員による授業
はい
【実務経験有の場合】実務経験の内容
詳しくは、下記URLを参照してください。
https://c-research.chuo-u.ac.jp/html/100002978_ja.html
https://c-research.chuo-u.ac.jp/html/100003432_ja.html
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
途上国の開発現場、国際協力の現場で経験したことを、授業の関連する場面で紹介します。
テキスト・参考文献等
【参考文献】
末廣昭、2009年、『タイ:中進国の模索』、岩波新書.
真崎克彦、2010年、『支援・発想転換・NGO:国際協力の「舞台裏」から』、新評論.
必要に応じて、上記以外の論文も読んでもらいますが、詳細については授業の中で指示します。
その他特記事項
(1)すでに説明してきたように、この授業は、一方向の講義形式の授業ではなく、双方向で、参加型の演習形式の授業です。履修者の、授業内外での積極的な参加、コミットが求められます。
(2)授業では、毎回、リアクション・ペーパーの提出を求めます。提出された リアクション・ペーパーは、原則、翌週の授業の開始時に、そこに記された質問やコメントへの回答、説明、フィードバックをするように努めます。
(3)課題レポートでは、毎回提出したリアクション・ペーパーも参考にしながら、授業で学んだことをまとめてもらいます。
(4)質問、コメント等があれば、授業の前後にコンタクトしてください。