シラバス
授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
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演習Ⅲ | 2024 | 春学期 | 金4 | 商学部 | 高見澤 秀幸 | タカミザワ ヒデユキ | 4年次のみ | 2 |
科目ナンバー
CM-IF4-13XS
履修条件・関連科目等
3年次配当の事前登録科目です。
演習Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ・Ⅳ・論文はセット履修科目です。
授業で使用する言語
日本語
授業で使用する言語(その他の言語)
授業の概要
〔テーマ〕世の中の現象を実証する
3年次春学期には、統計学やデータ分析の基礎知識を学びます。具体的には、教員がレクチャーをして、学生が練習問題を解きます。統計学やデータ分析は、その名を聞いただけで嫌気のさす学生が多いかと思いますが、自分一人では学習しにくい分野であるからこそ演習に向いていると言えます。(ちょうど、新しい電子機器の使い方を学ぶ際に、自分で分厚いマニュアルを読むよりも、誰かに教えてもらったり誰かの使い方を見たりした方が効率的であるのと似ています。)
3年次秋学期には、人々の意思決定や行動に焦点を当てた行動経済学に関する書籍を輪読します。ここから得られる知識は、ファイナンスやマーケティング、年金や健康の問題など幅広い分野に応用できるため、世の中の現象を考察するための一つの土台として有用です。
4年次には、卒業論文作成に向けたテーマ選びやデータ収集を行い、参考文献の内容や途中の分析結果を適宜報告します。それによって、報告者は世の中で起きていることを他のゼミ生に伝えることができ、さらに彼らからの意見やコメントを分析や考察の改善に役立てることができます。最終的には卒業論文を完成させ、その内容を報告します。
科目目的
この科目は、カリキュラム上の「商学部アドヴァンスト科目」であり、商学部スタンダード科目及び商学部分野別専門科目の発展的な科目として位置づけされています。この科目での学習を通じて、主体的学習能力を習得することを目的としています。
統計学の基礎知識を学んだ上で、自ら興味のあるテーマについてデータ分析を行い、最終的には卒業論文を作成すること。その際、幅広い分野からテーマを選択できるよう、行動科学に関する知識を修得すること。
到達目標
1.世の中の現象を観察し、その要因・因果関係・帰結について理論や仮説を立て、それらをデータから検証する一連の作業を行えるようになること。
2.どのような統計的手法が用いられようとも、その分析結果については正しく解釈できるようになること。
3.視覚的に見やすいスライド資料を作り、理路整然としたプレゼンテーションを行えるようになること。
4.学術論文のスタイル(研究の目的や意義を明確にし、その目的を達成するための分析方法を考案し、分析結果を考察するという一連の流れを文章にまとめるスタイル)に即した卒業論文を作成できるようになること。
授業計画と内容
【3年次・春学期】
第 1回 ガイダンス・自己紹介など
第 2回 統計学1:度数分布
第 3回 統計学2:分布のモーメント
第 4回 統計学3:相関係数と回帰
第 5回 統計学4:確率の基礎
第 6回 統計学5:確率変数と確率分布
第 7回 統計学6:区間推定
第 8回 統計学7:仮説検定1:基本的な考え方
第 9回 統計学8:仮説検定2:成功率の検定
第10回 統計学9:仮説検定3:成功率の差の検定
第11回 統計学10:単回帰分析
第12回 統計学11:重回帰分析
第13回 エクセルを用いた演習
第14回 統計学に関するまとめ
【3年次・秋学期】
第 1回 テキスト1・2章の輪読と討論
第 2回 テキスト3・4章の輪読と討論
第 3回 テキスト5・6章の輪読と討論
第 4回 テキスト7・8章の輪読と討論
第 5回 テキスト9・10章の輪読と討論
第 6回 テキスト11・12章の輪読と討論
第 7回 テキスト13・14章の輪読と討論
第 8回 テキスト15・16章の輪読と討論
第 9回 テキスト17・18章の輪読と討論
第10回 テキスト19・20章の輪読と討論
第11回 テキスト21章の輪読と討論
第12回 グループ・プレゼン1
第13回 グループ・プレゼン2
第14回 行動科学に関するまとめ
【4年次・春学期】
第 1回 ガイダンス
第 2~4回 卒論研究テーマの発表:テーマ選びの動機や理由、テーマの背景や現状について
第 5~13回 卒論研究に必要な文献の内容の解説
第14回 卒論研究に係る文献のまとめ
【4年次・秋学期】
第 1~5回 卒論研究に必要な文献の内容の解説
第 6~9回 卒論研究の中間報告とフィードバック
第10~13回 卒論研究の発表
第14回 卒論研究の総括
授業時間外の学修の内容
指定したテキストやレジュメを事前に読み込むこと/授業終了後の課題提出
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
授業中に出された統計学に関する練習問題は、翌週までに解いてきて下さい(グループを組んでも構いません)。輪読内容の発表者は、要約の他に討論のポイントを書いてきて下さい。発表者以外の学生は、該当箇所を読み討論に備えて下さい。討論の過程で浮上した疑問点やわからない点は、適宜調べて、次週に報告して下さい。
その他、可能であれば、長期休暇中には合宿や企業見学を行う予定です。
授業時間外の学修に必要な時間数/週
・毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
・毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり8時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
種別 | 割合(%) | 評価基準 |
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期末試験(到達度確認) | 30 | プレゼンで測る。テーマの面白さ、ストーリーの一貫性、スライドの見やすさ、説明の分かりやすさ、などを総合的に評価する。 |
レポート | 30 | 原則毎回提出するレジュメで測る。 |
平常点 | 40 | 討論への貢献度。 |
成績評価の方法・基準(備考)
課題や試験のフィードバック方法
授業時間内で講評・解説の時間を設ける/授業時間に限らず、manabaでフィードバックを行う
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
アクティブ・ラーニングの実施内容
PBL(課題解決型学習)/反転授業(教室の中で行う授業学習と課題などの授業外学習を入れ替えた学習形式)/ディスカッション、ディベート/グループワーク/プレゼンテーション/実習、フィールドワーク
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
授業におけるICTの活用方法
タブレット端末
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
実務経験のある教員による授業
いいえ
【実務経験有の場合】実務経験の内容
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
テキスト・参考文献等
〔テキスト〕
【3年次・春学期】
特になし(教員が講義ノートを作って配布します)
【3年次・秋学期】
ダニエル・カーネマン(著)『ファスト&スロー(上)あなたの意思はどのように決まるか?』ハヤカワ・ノンフィクション文庫(2014年)ISBN-13: 978-4150504106
〔参考文献〕
【3年次・春学期】
●東北大学統計グループ(著)『これだけは知っておこう!統計学』有斐閣ブックス(2002年)ISBN-13: 978-4641086647
●森棟公夫(著)『統計学入門 第2版』新世社(2000年)ISBN-13: 978-4883840175
●伊藤公一朗(著)『データ分析の力 因果関係に迫る思考法』光文社(2017年)ISBN-13: 978-4334039868
【3年次・秋学期】
●ダニエル・カーネマン(著)『ファスト&スロー(下)』ハヤカワ・ノンフィクション文庫(2014年)ISBN-13: 978-4150504113
●ダン・アリエリー(著)『予想どおりに不合理』ハヤカワ・ノンフィクション文庫(2013年)ISBN-13: 978-4150503918
●ダン・アリエリー、ジェフ・クライスラー(著)櫻井祐子(訳)『アリエリー教授の「行動経済学」入門-お金篇-』早川書房(2018年)ISBN-13: 978-4152097606
●リチャード・セイラー、キャス・サンスティーン(著)、遠藤真美(訳)『実践 行動経済学』日経BP社(2009年)ISBN-13: 978-4822247478
●池田新介(著)『自滅する選択』東洋経済新報社(2012年)ISBN-13: 978-4492314227
その他特記事項
〔募集人数〕
最大15名
〔募集方法〕
〇レポート(manaba「レポート」利用)
〇面接試験
〔国外実態調査〕
実施しない
〔課題図書〕
特になし