シラバス
授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
国際法 | 2024 | 前期複数 | 水2,水3 | 経済学部 | 高崎 理子 | タカサキ マサコ | 3年次配当 | 4 |
科目ナンバー
EC-OL3-06XX
履修条件・関連科目等
本講義に関心と熱意のある学生であれば、今まで法学を学んだことがない人でも受講可能です。また、並行して他の法学関連科目や国際関係論などの科目を履修することを推奨します。
授業で使用する言語
日本語
授業で使用する言語(その他の言語)
授業の概要
<学位授与方針と当該授業科目の関連>
この科目は、現実把握力(経済学の専門知識及び社会・人文・自然科学の知識教養に裏付けられた広い視野に立った柔軟な知性に基づき、現実の経済現象を的確に把握することができる)の修得に関わる科目です。
<概要>
国際法は、国際社会を構成する約200の主権国家が相互に良好な関係を維持するための基準となり得るルールです。グローバル化の進んだ現代社会では、法律の専門家のみならず公務員や企業に勤める人にも、国際法に関する知識が求められる場面が想定されます。そこで、本講義では、国際法とはどのような法であるか、その全体像を把握できるよう主要な制度と基本的な原則について説明します。具体的には、国際法の特徴は何か、国内法との関係や相違点は何か、国際法上、国家はどのような行為をどこまで行うことが許されるか、もしその規範を破った場合にはどのような責任を問われるかといった点に関し、実際の事例や国際裁判所判例を題材として取り上げつつ、授業を進めます。なお、各回の講義では、受講生の皆さんから寄せられた国際法に関連する質問に対する解説を加えていきます。
科目目的
この科目は、学生が国際法の主要な制度に対する基礎的な知識を習得して、現代の国際社会に生起する諸問題に関わる国家の政策課題について自ら判断できるようになり、学位授与方針で示す「現実把握力」を修得することを目的としています。
到達目標
この科目では、以下を到達目標とします。
① 国際法の基本原則について理解し、説明することができること。
② 国際法と国内法との関係および相違点を説明できること。
③ 現代社会に生起する様々な時事問題の中の国際問題について理解できること。
④ 主な国際裁判所判例について、その背景を含めて判旨を他者に説明できること。
⑤ 各回の授業内容を踏まえて、国際問題について法的視点から分析・検討し、自らの見解を論理的に提示できること。
授業計画と内容
【前期】
第 1 回:授業案内/国際法の特徴と全体像の概観
第 2 回:国際社会と国際法
第 3 回:国際法規則の存在形態
第 4 回:条約法
第 5 回:国際法と国内法
第 6 回:現代国際法の基本的法原則
第 7 回:国家(1):国家成立の要件、国家承認、政府承認、国家承継
第 8 回:国家(2):主権免除
第 9 回:地球空間の地位―領域(1):国家領域
第10回:地球空間の地位―領域(2):領土紛争
第11回:地球空間の地位―海洋
第12回:地球空間の地位―宇宙
第13回:地球空間の地位―環境
第14回:到達度確認:国際法の基本原則
【後期】
第15回:後期の授業概要、前期の復習/個人の地位(1):国籍
第16回:個人の地位(2):犯罪人の引き渡し
第17回:国際人権法(1):国連憲章と人権
第18回:国際人権法(2):個人的人権条約と地域的人権条約
第19回:国際人権法(3):国際人権法の実施制度
第20回:外交・領事関係法
第21回:国家責任法
第22回:国際社会における平和の維持(1):国際紛争の平和的解決
第23回:国際社会における平和の維持(2):国際安全保障
第24回:国際社会における平和の維持(3):自衛権
第25回:武力紛争法(1):戦闘手段と方法の規制
第26回:武力紛争法(2):戦争犠牲者の保護
第27回:武力紛争法(3):戦争犯罪と裁判制度
第28回:総括:国際法の主要な制度
授業時間外の学修の内容
指定したテキストやレジュメを事前に読み込むこと
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
【予習】教科書の指定箇所を熟読すること。
【復習】授業内容について教科書、ノート、参考文献等を読み直すこと。特に、授業中に実施した
復習クイズは、各学期の最後にもう一度出題される可能性があるので、必ず復習しておいてください。
授業時間外の学修に必要な時間数/週
・毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
・毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり8時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
種別 | 割合(%) | 評価基準 |
---|---|---|
中間試験 | 30 | 国際法の基本原則と主要な制度に関する 基礎知識を理解した上で、具体的な事例を国際法の観点 から説明することができるかどうかを評価します。 |
期末試験(到達度確認) | 40 | 国際法の基本原則と主要な制度に関 する基礎知識を理解した上で、国際法上の具体的な問題について法的根拠に基づいて自分の意見を述べることができるかどうかを評価します。 |
平常点 | 30 | 授業への参加度および理解度を基準とします。 |
成績評価の方法・基準(備考)
・評価の前提条件:中間試験と期末試験の両方を受験する必要があります。なお、欠席回数が全授業回数の3分の1を超えた場合には、評価の対象としません。
・試験(中間、期末)の形式:レポート
・平常点:授業参画度、各回の授業で提出してもらう復習クイズの結果、アクティブラーニングにおける発言内容等から判断します。
・その他、詳しい成績評価方法、中間・期末試験については、第1回目の授業中に説明する予定です。
課題や試験のフィードバック方法
授業時間内で講評・解説の時間を設ける
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
アクティブ・ラーニングの実施内容
ディスカッション、ディベート/グループワーク/プレゼンテーション/その他
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
受講希望者には、第1回目に「質問・リクエスト用紙」に記入し提出してもらう予定です。そして、質問については授業中に適宜紹介・回答し、双方向の授業を展開します。
さらに、リアクションペーパーの見解に対して教員がリプライをしたり、受講生同士でディスカッションをした上で意見を発表してもらう等、様々な方法によるアクティブラーニングを行います。
授業におけるICTの活用方法
その他
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
毎週、授業前日の午前9時までには、manabaコースコンテンツに自習用教材(各回の授業で使用する予定のPPTスライドデータ,参考資料、参考URL等)をアップする予定です。
実務経験のある教員による授業
いいえ
【実務経験有の場合】実務経験の内容
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
テキスト・参考文献等
1.必須教材
授業中に使用するテキストは次の通りです。教室に持参してください。
・杉原高嶺『基本国際法』第4版(有斐閣、2023年)定価 2,420円(本体 2,200円)ISBN 978-4-641-04696-2
2.推薦図書
1)条約集
授業の各回のテーマに関連する条約についてはmanabaコースコンテンツに予習用教材としてアップする予定ですが、下記の条約集(最新版)のうちどれか1冊所持していると役に立つでしょう。
・芹田健太郎編集代表『コンパクト学習条約集』(信山社)
・岩沢雄司編集代表『国際条約集』(有斐閣)
・薬師寺公夫・坂元茂樹・浅田正彦(編集代表)『ベーシック条約集』(東信堂)
2)その他
自学用の参考文献は下記の他、随時、授業中にご紹介する予定です。
・杉原高嶺・酒井啓亘編『国際法基本判例50』(三省堂、2014年)第2版、ISBN : 978-4-385-32327-5
・山形英郎編著『国際法入門 逆から学ぶ』(法律文化社、2018年)第2版、ISBN-13 : 978-4589039606