シラバス
授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
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応用有機化学2 | 2025 | 前期 | 火2 | 理工学部 | 福澤 信一 | フクザワ シンイチ | 3年次配当 | 2 |
科目ナンバー
SE-BC3-6C11
履修条件・関連科目等
有機化学の基礎的な知識があること。
授業で使用する言語
日本語
授業で使用する言語(その他の言語)
授業の概要
有機化学工業は大きく分けて,コモディティーケミカルズ(日用化学品)とファインケミカルズ(高付加価値化学品)合成工業の二つに分類されます。コモディティーケミカルズの代表として,エチレンやプロピレンから大量に安価に合成されるアセトアルデヒド,酢酸,およびメタノールなどがあげられます。最初に,少~中量で中~高価に生産されるファインケミカルズの製造方法と性質に関して解説します。取り上げるファインケミカルズは,色素,有機電子材料,香料,医薬品,および農薬です。これらの中には,ご飯茶碗一杯で一億円もする化合物もあります。単に,これらの化合物の羅列となることを避け,これらの製造の基礎となる有機合成化学や不斉合成化学について詳細に講義を行う予定です。次に,コモディティーケミカルズ製造工業としての石油化学工業と最新のグリーンケミストリーについて解説をします。この基礎となる有機金属化学についても簡単に解説します。
科目目的
石油化学工業で製造するコモディティーケミカルズは構造が簡単で合成はしやすいのですが,大量に安く合成することに重点が置かれています。使用する触媒に工夫がなされており,触媒反応機構の解明に伴い,有機金属化学,錯体触媒化学が大いに発展しました。ファインケミカルズは付加価値の高い化学物質です。これらの化合物の合成,単純ではなく数段階にわたって合成が完結されます。経済性も重要なので,できるだけコストをかけずに複雑な構造の化合物を,効率よく製造しなくてはなりません。両者の化学工業ともに基礎となる有機合成化学に人類の知恵が集積されています。このことを十分,理解してもらい,有機化学工業の製造・開発分野で活躍できる能力を身につけてもらいたいと思います。有機合成化学の芸術性を楽しめるようになったら,本講義の理解は十分です。
到達目標
有機化学の実生活での応用が理解できること,および化学は芸術であると理解できること。
授業計画と内容
第1回 石油精製
第2回 エチレン・プロピレンを基礎とする石油化学工業
第3回 石油化学を支える有機金属触媒の基礎
第4回 ベンゼンを基礎とする石油化学工業
第5回 グリーンケミストリー入門
第6回 色素(染料,食品色素,記録材料)
第7回 液晶,有機EL (表示材料)
第8回 ファインケミカルズに重要な立体化学
第9回 香料,香辛料
第10回 医薬品1: 抗菌剤,抗生物質,抗がん剤
第11回 医薬品2:プロセスケミストリー
第12回 農薬(殺虫剤,除草剤)
第13回 クリックケミストリーとファインケミカルズ
第14回 到達度確認
授業時間外の学修の内容
指定したテキストやレジュメを事前に読み込むこと/その他
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
参考書を参照しながら,講義のハンドアウトの空白部分を可能な限り,項目などの穴埋めをしておくこと。講義中のスライドを見て,空欄に項目を記入しておくこと。本講義は,取り扱う項目が多岐にわたるので,それぞれの事項について,参考書を読みながら知識が散在しないように,別途ノートを用意して,重要事項に的を絞り,要領よくまとめておくこと。
授業時間外の学修に必要な時間数/週
・毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
・毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり8時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
種別 | 割合(%) | 評価基準 |
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期末試験(到達度確認) | 70 | 自分の解答を踏め講義で取り扱った課題の内容が理解できているか試験を行う。 |
平常点 | 30 | 授業項目ごとに行うクイズ |
成績評価の方法・基準(備考)
試験の解答の内容と,平常点で評価します。
課題や試験のフィードバック方法
授業時間に限らず、manabaでフィードバックを行う
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
アクティブ・ラーニングの実施内容
実施しない
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
授業におけるICTの活用方法
実施しない
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
実務経験のある教員による授業
いいえ
【実務経験有の場合】実務経験の内容
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
テキスト・参考文献等
ハンドアウトをmanabaで配布する。
その他特記事項
参考URL
https://gousei2026.r.chuo-u.ac.jp