シラバス
授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
演習1 | 2024 | 通年 | 木5 | 経済学部 | 飯島 大邦 | イイジマ ヒロクニ | 2年次のみ | 4 |
科目ナンバー
EC-OM2-01XS
履修条件・関連科目等
<選考方法>
選考は、レポート課題および面接によって行います。
(1)レポート課題のテーマ
政府の役割について、自分の考えを述べてください。また、政府が政策を立案する際に留意すべきと思うことを述べてください(字数など形式は自由です)。
(2)面接について
上記のレポートに関する内容、興味を持っている経済問題、学習履歴などについて伺います。
授業で使用する言語
日本語
授業で使用する言語(その他の言語)
授業の概要
<学位授与方針と当該授業科目の関連>
この科目は、協調性及び自己管理力(専門知識を活かせるだけでなく、チームワークの経験から学んで、他人と協調し、自己を管理することができる)の修得に関わる科目です。また、創造的思考力(総合的な学習体験に基づいて、ものごとを創造的に思考することができる)の修得に関わる科目です。
<概要>
本ゼミでは、以下のように、経済政策に関する分野において、社会における解決策を研究することを目的とします。
【テーマ】経済政策立案の試み:EBPM(Evidence-based policy making、証拠に基づく政策立案)の実践
【ゼミ活動の目標】
(1)ゼミ活動の成果として、ゼミ員が協力して一つの形あるもの(論文)を完成する。
(2)学術的な活動において、他大学の学生と交流を持ち、さまざまな考え方の人に接し、切磋琢磨する機会をもつ。
(3)上記の活動を、学生生活の成果として、(就職活動などにおいて)誰にでも説明をすることができるようにし、さらに卒業後の生活にも役立つようにする。
【ゼミの活動内容】
ゼミ3年次12月の時点で、上記の目標の達成を目指します。
対外的な学術的交流は、主としてゼミ3年次において行われます。具体的には、4月から12月まで、松下政経塾が協賛・後援しているISFJ(Inter-university Seminar for the future of Japan, 日本政策学生会議)のスケジュールを踏まえて、ゼミ員が協力して、政策提言を目標とする共同論文の執筆を試みます。なお、秋には、中間発表会(中間段階の論文の提出、プレゼンテーション)が開かれ、他大学の専門家からアドバイスを得る機会があり、12月の政策フォーラムで最終的な研究発表を行うことになります。
ゼミ2年次においては、政策リサーチを進めるにあたって、基礎的なことを習得します。技術的な側面については、(エビデンスを重視する)政策リサーチにおいて必須となる、データ分析(理論およびソフトの利用)の基礎を習得します。
共同研究のテーマは、2年次の2月頃から、ゼミ員が相談して決めることになりますが、予め特定の分野に限定はしていません。なお、ISFJでは、自由にテーマを設定できます。例えば、社会保障、少子高齢化、教育、労働雇用、財政金融、国際、行政、環境・エネルギー、経済産業、農林水産、観光、地方創生などの分科会が設定されています。これらの分科会設定は、運営組織が便宜上しますが、各ゼミは、エントリー段階で自由にテーマを設定できるので、予め分科会が提示されることはありません。
政策提言を目標とする論文は、単なるデータ分析の応用ではありませんので、データ分析の結果を政策提言に結びつけるには、多角的な検討が必要となります。この点については、私の中央省庁、地方公共団体における行財政改革関係の仕事を通して得た、さまざまな政策分野の政策評価の経験を踏まえて、アドバイスできればと思います。
【参考URL】
・ISFJについて
http://www.isfj.net/
・ゼミ活動の紹介(かなり以前の内容ですが)
http://www.yomiuri.co.jp/adv/chuo/education/20140306.html
http://www.chuo-u.ac.jp/aboutus/news/2018/06/70905/
http://www.chuo-u.ac.jp/academics/faculties/economics/news/2015/04/30546/
http://www.chuo-u.ac.jp/academics/faculties/news/2013/12/11216/
科目目的
(1)経済学の理論および実証分析の基礎力養成
(2)問題発見力および政策提言能力の養成
(3)協調性を養う
到達目標
社会人として必要な以下の力を身につけることを目標にします。
(問題発見)経済、政治および社会の観点から、現代の社会における政策課題を見つける。
(仮説設定)経済、政治および社会の観点から、政策課題の背後にある要因を考える。
(解決策立案)仮説を踏まえて、言葉、図やデータによって、政策課題の解決策を提示する。
(協調性)問題発見から解決策立案までのプロセスを、グループのメンバーで行います。
授業計画と内容
【演習1】(2年次)
前期:データ分析および政策リサーチについての勉強(使用テキスト:①田中隆一著『計量経済学の第一歩 -- 実証分析のススメ』有斐閣、②伊藤 修一郎 著『政策リサーチ入門 増補版: 仮説検証による問題解決の技法』東京大学出版会、③尾山大輔・安田洋祐 編著『[改訂版]経済学で出る数学』日本評論社)
第1回 前期の学習内容の概要説明
第2回 利用する計量ソフトの導入など
第3回 テキスト①第1章の報告・質疑応答
第4回 テキスト①第2章の報告・質疑応答
第5回 テキスト②第1章の報告・質疑応答①
第6回 テキスト②第2章の報告・質疑応答②
第7回 テキスト①第3章の報告・質疑応答①
第8回 テキスト③を使用して、第3章の数学事項の理解を深める
第9回 テキスト①第4章の報告・質疑応答
第10回テキスト①第5章の報告・質疑応答
第11回テキスト①第6章の報告・質疑応答
第12回テキスト①第7章の報告・質疑応答
第13回テキスト①第5章および第6章の手法に関するソフトの利用について
第14回テキスト①第7章のの手法に関するソフトの利用について
後期:データ分析および政策リサーチについての勉強(使用テキスト:①田中隆一著『計量経済学の第一歩 -- 実証分析のススメ』有斐閣、②伊藤 修一郎 著『政策リサーチ入門 増補版: 仮説検証による問題解決の技法』東京大学出版会、③尾山大輔・安田洋祐 編著『[改訂版]経済学で出る数学』日本評論社)
第15回テキスト②第3章の報告・質疑応答
第16回テキスト②第4章の報告・質疑応答
第17回テキスト①第8章の報告・質疑応答
第18回テキスト①第9章の報告・質疑応答
第19回テキスト①第10章の報告・質疑応答
第20回テキスト①第11章の報告・質疑応答
第21回テキスト①第1章および第2章の練習問題
第22回テキスト①第3章および第4章の練習問題
第23回テキスト①第5章および第6章の練習問題
第24回テキスト①第7章および第8章の練習問題
第25回テキスト①第9章および第10章の練習問題
第26回テキスト①第11章の練習問題
第27回テキスト②第5章の報告・質疑応答
第28回テキスト②第6章の報告・質疑応答
上記の計画は、状況に応じて変更されます。また、夏休みおよび春休みにおいて、必要に応じて課題を設定し、研究をすすめます。
【演習2】(3年次)
前期:政策リサーチの中間取りまとめ
第1回 共同論文の構成について
第2回 共同論文のテーマの決め方について
第3回 共同論文で用いる方法について
第4回 共同論文テーマ案に対する議論
第5回 共同グループ論文で用いるデータ・分析方法の案に関する議論
第6回 先行研究のリファーの重要性について
第7回 共同論文における先行研究に関する議論
第8回 共同論文のテーマの確定
第9回 共同論文(中間取りまとめ)で用いる方法の確定
第10回 共同論文(中間取りまとめ)の全体的流れの報告
第11回 共同論文(中間取りまとめ)の分析結果の報告
第12回 共同論文(中間取りまとめ)の政策提言部分の明確化
第13回 共同論文(中間取りまとめ)の貢献部分の明確化
第14回 共同論文(中間取りまとめ)の草稿報告
後期 共同論文の執筆
第15回 共同論文(中間取りまとめ)の改善点の確認
第16回 先行研究の追加について検討
第17回 先行研究内容の報告
第18回 共同論文の仮説の再検討
第19回 共同論文のデータ・分析手法の再検討
第20回 共同論文の仮説の決定
第21回 共同論文のデータ・分析手法の決定
第22回 共同論文の分析結果の報告
第23回 共同論文の全体的流れの報告
第24回 共同論文の政策提言の再検討
第25回 共同論文の貢献部分の明確化
第26回 共同論文の草稿報告
第27回 共同論文の完成
第28回 共同論文プレゼンテーションの準備
上記の計画は、状況に応じて変更されます。また、夏休みにおいて、必要に応じて課題を設定し、研究をすすめます。
【演習3】(4年次) 個別に卒業論文指導
第1回 研究論文の構成について
第2回 研究テーマの決め方について
第3回 研究で用いる方法について
第4回 【個別指導】個々の研究テーマ案に対する議論
第5回 【個別指導】個々の研究で用いる方法の案に関する議論
第6回 先行研究のリファーの重要性について
第7回 【個別指導】個々の研究における先行研究に関する議論
第8回 【個別指導】個々の研究テーマの確定
第9回 【個別指導】個々の研究テーマで用いる方法の確定
第10回 【個別指導】個々の研究論文の全体的流れの報告
第11回 【個別指導】個々の研究論文の分析結果の報告
第12回 【個別指導】個々の研究論文の貢献部分の明確化
第13回 【個別指導】個々の研究論文の草稿作成
第14回 【個別指導】個々の研究論文の完成
授業時間外の学修の内容
その他
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
ISFJ日本政策学生会議に参加する。
授業時間外の学修に必要な時間数/週
・毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
・毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり8時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
種別 | 割合(%) | 評価基準 |
---|---|---|
レポート | 20 | 分析力を身につけ、論文を執筆できたか。 |
平常点 | 80 | 毎回ゼミに出席し、発言しているか。 |
成績評価の方法・基準(備考)
課題や試験のフィードバック方法
授業時間内で講評・解説の時間を設ける
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
アクティブ・ラーニングの実施内容
PBL(課題解決型学習)/ディスカッション、ディベート/グループワーク/プレゼンテーション
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
授業におけるICTの活用方法
実施しない
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
実務経験のある教員による授業
いいえ
【実務経験有の場合】実務経験の内容
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
テキスト・参考文献等
田中隆一著『計量経済学の第一歩 -- 実証分析のススメ』有斐閣
尾山大輔・安田洋祐 編著『[改訂版]経済学で出る数学』日本評論社
伊藤 修一郎 著『政策リサーチ入門 増補版: 仮説検証による問題解決の技法』東京大学出版会
その他特記事項
・ゼミで輪読するテキストは、最終的にゼミ員と相談して決めます。したがって、シラバスの授業計画に示されているテキストと異なるものを使用する可能性もあります。
・公務員希望者、大学院への進学希望者は、ゼミ卒業生の紹介を含めて、可能な範囲内で個別に対応します。なお、大学院への進学については、過去20年間で、10人以上のゼミ員が大学院に進学しています。全体の7割ぐらいが一橋大学、それ以外は、慶應義塾大学、中央大学法科大学院などになります。
・ゼミへの帰属意識を持ち、他のゼミ員と協調して、他大学の学生と交流する意欲を持つ方を期待します。
・データ分析は必須となりますので、それを学ぶ意欲が必要となります。
・当ゼミとしては、これまでに、みずほ学術振興財団の懸賞論文などにおいて入賞歴がありますが、ISFJ以外にも、さまざまな学術的活動を奨励します。
・使用する統計ソフトは、gretlまたはRです。
参考URL
・ISFJについて
http://www.isfj.net/
・ゼミ活動の紹介(かなり以前の内容ですが)
http://www.yomiuri.co.jp/adv/chuo/education/20140306.html
http://www.chuo-u.ac.jp/aboutus/news/2018/06/70905/
http://www.chuo-u.ac.jp/academics/faculties/economics/news/2015/04/30546/
http://www.chuo-u.ac.jp/academics/faculties/news/2013/12/11216/