シラバス
授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
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演習1 | 2024 | 通年 | 金5 | 経済学部 | 鳥居 伸好 | トリイ ノブヨシ | 2年次のみ | 4 |
科目ナンバー
EC-OM2-01XS
履修条件・関連科目等
ゼミテーマに興味関心があり、当該科目の受講開始時までに、ゼミテーマに関する諸文献等(どのような文献でも可)を読んで基礎知識を得ておくことが望ましい。
<選考方法>
事前に提出していただく800字程度(A4版用紙1枚)の志望動機記入を含む自己PR書と面接により、選考します。
提出期限と提出先:演習募集要項記載の期日までに、課題提出用manabaコースへ提出してください。
授業で使用する言語
日本語
授業で使用する言語(その他の言語)
授業の概要
<学位授与方針と当該授業科目の関連>
この科目は、協調性及び自己管理力(専門知識を活かせるだけでなく、チームワークの経験から学んで、他人と協調し、自己を管理することができる)の修得に関わる科目です。また、創造的思考力(総合的な学習体験に基づいて、ものごとを創造的に思考することができる)の修得に関わる科目です。
テーマ:「現代資本主義分析(資本蓄積とグローバリゼーション・経済格差・地域経済に関する諸問題の探究を中心に)」
演習テーマの中心課題である「グローバリゼーションと経済格差」、「グローバリゼーションと地域経済」は、一見異なる問題のように思われますが、資本蓄積に関する理論研究を踏まえてグローバル資本主義の生成・発展を探究することを通して、グローバリゼーションと経済格差、グローバリゼーションと地域経済がいかに結びつくのかを考えて行きます。
グローバル資本主義における資本蓄積によって生ずる問題として経済格差を検討し、グローバリゼーションの影響を受けて地域経済にどのような問題が生ずるのかを検討しますが、それぞれの問題の現状分析を試みるとともに、現状分析に基づいて解決策を導き出すことも課題となります。この課題を検討するうえで、「経済格差の是正」のあり方、「地域経済の再生」のあり方が問題となり、それらの結びつきが問われることになります。2024年度は、とりわけ地域通貨についても、検討する予定です。
この演習1では、主に経済学の基礎理論を学びながら、ゼミ生の関心度に応じて、グローバリゼーションと経済格差の問題かグローバリゼーションと地域経済の問題のどちらかに重点を置くかが決まります。海外での活動を視野に入れながら、本ゼミではテキストを中心とする討論形式で授業を進めて行き、「経済格差の是正」や「地域経済の再生」についての展望を示すことにしたいと思います。
科目目的
演習テーマが「現代資本主義分析(資本蓄積とグローバリゼーション・経済格差・地域経済に関する諸問題の探究を中心に)」ですので、主に資本蓄積に関する経済学の基礎理論を踏まえて、グローバリゼーションと経済格差との関わり、グローバリゼーションと地域経済(とりわけ地域経済の問題とその解決の1手段としての地域通貨による地域経済の活性化)との関わりについての探究とそれらの動きに関連する諸問題の解明を目的とします
到達目標
理論研究や実証分析(国内フィールドワークや海外フィールドワークなどの実践活動に基づく実証分析を含む)を通して、自分なりの見方・考え方を確立することを到達目標とします。
授業計画と内容
【演習1】(2年次)
経済学の基礎知識および基礎理論の涵養を演習1(2年次)の主なねらいとします。
テキストを中心とした学習については、テキストの読解力、討論によるコミュニケーション力の向上を目指し、海外フィールドワークでは、テキストで学習した事柄と関連する国内および海外での実態調査を通して、グローバルステージでのコミュニケーション力、実践力を高めて行くことをねらいとしてゼミ活動を行います。
テキストの各章を分担して報告および討論を行い、適宜関連する情報および課題提供を行って、議論の活性化を促します。また、テキスト学習とともに、国内および海外でのフィールドワークによる実践活動とそのためのグループワークとしての課題発見および情報収集、情報分析を通した課題解決学習を行います。
第1回:オリエンテーション
第2回:テキスト「はじめに」の検討(「ディスカッション」)
第3回:テキスト「第1章」についての報告、検討、討論(「ディスカッション」)
第4回:テキスト「第2章」についての報告、検討、討論(「ディスカッション」)
第5回:テキスト「第3章」についての報告、検討、討論(「ディスカッション」)
第6回:テキスト「第4章」についての報告、検討、討論(「ディスカッション」)
第7回:テキスト「第5章」についての報告、検討、討論(「ディスカッション」)
第8回:テキスト「第6章」についての報告、検討、討論(「ディスカッション」)
第9回:テキスト「第7章」についての報告、検討、討論(「ディスカッション」)
第10回:テキスト「第8章」についての報告、検討、討論(「ディスカッション」)
第11回:各班での国内フィールドワークの課題検討(「グループワーク」での「課題解決学習」授業)
第12回:各班での国内フィールドワークの課題報告(「グループワーク」での「課題解決学習」授業)
第13回:各班での国内フィールドワークの準備(「グループワーク」での「フィールドワーク」関連授業)
第14回:国内フィールドワークに関する全体討議および準備(「フィールドワーク」関連授業)
<8-9月>
国内フィールドワーク実施
第15回:国内フィールドワークのまとめ(「フィールドワーク」関連授業)
第16回:テキスト「第9章」についての報告、検討、討論(「ディスカッション」)
第17回:テキスト「第10章」についての報告、検討、討論(「ディスカッション」)
第18回:テキスト「第11章」についての報告、検討、討論(「ディスカッション」)
第19回:テキスト「第12章」についての報告、検討、討論(「ディスカッション」)
第20回:テキスト「第13章」についての報告、検討、討論(「ディスカッション」)
第21回:テキスト「補章」についての報告、検討、討論(「ディスカッション」)
第22回:テキストに関連する課題検討(第1章から第8章までの範囲について)(「ディスカッション」)
第23回:テキストに関連する課題検討(第9章から補章までの範囲について)(「ディスカッション」)
第24回:国内フィールドワークの振り返りと海外フィールドワークへの接続に関する検討(「ディスカッション」)
第25回:各班での海外フィールドワークの課題検討(「グループワーク」での「課題解決学習」授業)
第26回:各班での海外フィールドワークのための情報収集とその報告(「グループワーク」での「課題解決学習」授業)
第27回:各班での海外フィールドワークのための情報分析(「グループワーク」での「課題解決学習」授業)
第28回:海外研修準備(フィールドワーク準備)(「フィールドワーク」関連授業)
<3月>
海外フィールドワーク実施
【演習2】(3年次)
2年次に培った専門基礎知識を踏まえて、問題解決策の検討という一段高いレベルでの学習を行います。
テキストとが海外フィールドワーク実習は、2年次の経験を生かして、グローバリゼーションと経済格差、グローバリゼーションと地域経済に関するより発展的なテキスト使用と海外フィールドワーク実習を行います。
第1回:演習1を振り返って、演習2での活動検討(「ディスカッション」)
第2回:活動検討に基づくテキスト決め、フィールドワーク内容、グループ課題の検討
第3回:テキスト「第1部分」についての報告、検討、討論(「ディスカッション」)
第4回:テキスト「第2部分」についての報告、検討、討論(「ディスカッション」)
第5回:テキスト「第3部分」についての報告、検討、討論(「ディスカッション」)
第6回:各班での国内フィールドワークの課題検討(「グループワーク」での「課題解決学習」授業)
第7回:各班での国内フィールドワークのための情報収集とその報告(「グループワーク」での「課題解決学習」授業)
第8回:各班での国内フィールドワークのための情報分析(「グループワーク」での「課題解決学習」授業)
第9回:国内フィールドワーク準備
<6月ー7月の土日1回>
国内フィールドワーク実施
第10回:海外研修での各班プレゼンテーション課題の設定(「グループワーク」)
第11回:海外研修での各班フィールドワークの課題検討(「グループワーク」での「課題解決学習」授業)
第12回:海外研修での各班フィールドワークの課題報告(「グループワーク」での「課題解決学習」授業)
第13回:海外研修での各班プレゼンテーションとフィールドワークの準備(「グループワーク」での「フィールドワーク」関連授業)
第14回:海外研修(現地大学でのプレゼンと現地でのフィールドワーク)に関する全体討議および準備(「フィールドワーク」関連授業)
<8-9月>
海外フィールドワーク実施
第15回:海外研修のまとめ(「フィールドワーク」関連授業)
第16回:海外研修(現地でのプレゼン)を踏まえてのプレゼン原稿の再検討
第17回:各班でのプレゼン再検討のための情報収集(「グループワーク」)
第18回:各班でのプレゼン原稿作成(「グループワーク」)
第19回:各班のプレゼン原稿の報告および全体討論(「ディスカッション」)
第20回:プレゼン大会に向けての準備(プレゼン原稿
第21回:プレゼン大会に向けてのゼミ内模擬プレゼン
第22回:プレゼン大会最終準備
第23回:各班プレゼン報告の総括
第24回:テキスト「第5部分」についての報告、検討、討論(「ディスカッション」)
第25回:テキスト「第4部分」についての報告、検討、討論(「ディスカッション」)
第26回:テキスト「第6部分」についての報告、検討、討論(「ディスカッション」)
第27回:テキスト学習とフィールドワークの結びつけ検討、討論(「ディスカッション」)
第28回:ゼミ活動の総括
【演習3】(4年次)
2年次・3年次の学問集積を生かして、課題発見能力と論理的思考を演習論文で発揮できるよう指導します。
第1回:演習論文の書き方
第2回:論文のテーマ決めに関する説明
第3回:論文の項目立てに関する説明
第4回:論文テーマ報告(第1グループ)
第5回:論文テーマ報告(第2グループ)
第6回:論文の項目ごとの指導(第1グループの「問題の所在」について)
第7回:論文の項目ごとの指導(第2グループの「問題の所在」について)
第8回:論文の項目ごとの指導(第1グループの「第1章」について)
第9回:論文の項目ごとの指導(第2グループの「第1章」について)
第10回:論文の項目ごとの指導(第1グループの「第2章」について)
第11回:論文の項目ごとの指導(第2グループの「第2章」について)
第12回:論文の項目ごとの指導(第1グループの「第3章」以降について)
第13回:論文の項目ごとの指導(第2グループの「第3章」以降について)
第14回:論文最終仕上げのための指導
授業時間外の学修の内容
指定したテキストやレジュメを事前に読み込むこと/その他
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
グループ編成を行い、グループごとに研究課題を設定して、グループ学修を行いますので、各グループの研究課題に関する資料収集や必要に応じての調査を授業時間外に行うことがあります。また、国内フィールドワークや海外フィールドワークのための準備(資料収集など)も、授業時間外の学修となります。
授業時間外の学修に必要な時間数/週
・毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
・毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり8時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
種別 | 割合(%) | 評価基準 |
---|---|---|
レポート | 20 | 到達度確認のために、レポートおよびフィールドワーク報告書を提出してもらいます。レポートおよび報告書は、グループごとの課題研究レポート提出とする場合があります。 |
平常点 | 80 | 平常点は、演習への出席度合いと授業準備、報告、発言等を総合的に判断しますが、その際に、演習への出席数と各回における授業への寄与度と理解度の積み上げ(加算)が、全体の平常点となります。 |
成績評価の方法・基準(備考)
演習授業への出席を重視しますので、毎回出席確認を行い、平常点のうち、出席割合が半分を、授業のための授業準備、ゼミでの報告や発言等が平常点の残り半分を構成し、それらで構成される平常点が、成績評価の80%を占めることになります。また、成績評価の20%が、到達度を確認するためのレポートおよび報告書提出によって決まりますが、それらをグループごとの課題研究レポート提出で判断する場合には、グループにおける寄与度を勘案して、それを成績評価に反映させます。
課題や試験のフィードバック方法
授業時間内で講評・解説の時間を設ける/授業時間に限らず、manabaでフィードバックを行う
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
アクティブ・ラーニングの実施内容
PBL(課題解決型学習)/ディスカッション、ディベート/グループワーク/プレゼンテーション/実習、フィールドワーク
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
「ディスカッション」、「グループワーク」、実習に関連する「プレゼンテーション」などを実施します。
授業におけるICTの活用方法
その他
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
〔必要に応じて、あり〕
ゼミ授業外でのmanaba掲示板等を利用した双方向情報交換のほか、履修学生の希望に応じて授業時にresponを活用します。
実務経験のある教員による授業
いいえ
【実務経験有の場合】実務経験の内容
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
テキスト・参考文献等
テキストとして、以下の文献を使用します。
演習1
鳥居伸好著『なるほどマル経 -時の流れを読む経済学』桜井書店2020年
参考文献は、必要に応じて、授業中に適宜指示します。
演習2
(1)カール・マルクス『資本論』第1巻(大槻書店、国民文庫版 第1分冊~第3分冊)
(2)デヴィッド・ハーヴェイ著(森田成也ほか訳)『<資本論>入門』作品社、2011年
(3)デヴィッド・ハーヴェイ著(大屋定晴ほか訳)『資本主義の終焉-資本の17 の矛盾とグローバル経済の未来』作品社、2017年
※候補テキストから履修者の希望に応じて1つを選びテキストとします。
参考文献は、必要に応じて、授業中に適宜指示します。
その他特記事項
経済学の基礎理論(とりわけマルクス『資本論』)学習に関心のある学生、また海外研修(海外の大学での研究交流)を行いますので、英語、またはドイツ語、韓国語などで意思の疎通ができる程度の語学力を磨く意欲のある学生を望みます。経済学の基礎知識の習得と応用力を身につける熱意があり、海外での実践活動に積極的に参加できる学生を歓迎します。
参考URL
特になし。