シラバス
授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
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自然史野外実習 | 2025 | 夏季集中 | 他 | 理工学部 | 上村 慎治、徳山 奈帆子 | カミムラ シンジ、トクヤマ ナホコ | 2年次配当 | 1 |
科目ナンバー
SE-BI2-9C13
履修条件・関連科目等
山行・海岸部での採取活動などの野外活動と団体行動が可能であること。
授業で使用する言語
日本語
授業で使用する言語(その他の言語)
授業の概要
2つのコースのいずれかを選択する。A、B両方の受講はできない
Aコースでは、餌付けニホンザルの行動観察を中心に、山野を歩きながらや、自動撮影カメラを用いた野生動物の観察も行う予定である。後日、自動撮影カメラに写った動物の同定作業や観察のまとめを大学にて行う。指導効率と安全を考慮し、参加者数は原則として20名程度とする。
Bコースでは、海岸部での動物採集を行い、臨海実験所(お茶の水女子大・湾岸生物教育研究所/館山市)の実験室において観察・種同定・分類を行う。指導効率と安全を考慮し、参加者数は原則として25名までとする。
科目目的
自然史という総合科学的な視点から,自然界の有様と生物の生きる世界を野外において実際に体験し,今後の社会における生物学のあり方と自らの貢献の仕方を思考できるような人間的素養を形成する.
到達目標
自然現象と生物を野外で実際に体験・観察し、生物科学を自然科学の一つとして理解することを目的とし、野外観察の方法や注意点、動物観察や生物分類の基礎を身につける。
授業計画と内容
この科目の内容を14回の講義科目に擬して以下に記述する。ただし、14回の講義科目でないので、1~14は授業回数の番号とは一致しない。上記「授業の概要」を必ず参照すること。
Aコースは、原則として夏期休暇中に行う2泊3日の現地実習及び、現地実習終了後別の日に大学で行う同定やまとめを含めて実習完了とする。現地実習場所はフィールドの状況、宿舎等の状況により決める。実習に先立ち、4月初旬の講義説明会を実施する予定である。
1. ガイダンス
2. 野外調査の安全対策と緊急時の対応
3. 野生動物の行動と生態
4. 野生動物の直接観察法と間接的観察法について
5. データ収集法についてと調査機器の扱い方
6. 個人及びグループのテーマ設定
7. 野外における動物の行動生態観察とデータ収集1(自動撮影カメラ取り付け)
8. 野外における動物の行動生態観察とデータ収集2(行動観察と個体識別の実践)
9. 野外における動物の行動生態観察とデータ収集3(個体追跡法の実践)
10. 野外における動物の行動生態観察とデータ収集4(自動撮影カメラの取り外し)
11. 自動撮影カメラデータのまとめ
12. 行動観察データのまとめ
13. 報告書と発表資料の作成
14. 結果報告と報告書提出
Bコースは千葉県館山海岸において海産動物の採集、生態観察、分類・形態観察を行う。8月末(予定)の3日間(磯採集に適した潮汐条件の日)、実施を計画している。希望者募集に先立ち、4月初旬の講義説明会、および、実施約一ヶ月前の教科書配布と合計2回目の説明会を実施する。
1. ガイダンス
2. 海岸調査時の安全対策と緊急時の対応
3. 無脊椎動物の進化と分類
4. 無脊椎動物発生学入門
5. 無脊椎動物のボディプラン
6. 潮間帯に生息する無脊椎動物の採集と観察
7. 砂地に生息する無脊椎動物の採集と観察
8. 磯に生息する無脊椎動物の採集と観察
9. 灯火採集作業実習
10. 砂地ベントスの無脊椎動物群
11. 浮遊性プランクトンの無脊椎動物群
12. 無脊椎動物の形態観察によるボディプラン分類
13. ボディプランによる無脊椎動物分類学習
14. 結果報告と報告書の書き方
授業時間外の学修の内容
指定したテキストやレジュメを事前に読み込むこと/授業終了後の課題提出/その他
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
ABいずれのコースも動植物の系統や分類の予備知識を持っていることが望ましい。どのような分類群があって、どのような形態や特徴があるのかを予習しておくことを推奨する。
授業時間外の学修に必要な時間数/週
・毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり1時間の学修を基本とします。
・毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり2時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
種別 | 割合(%) | 評価基準 |
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レポート | 100 | 実習への登録と参加が前提条件ですが、実習終了時に提出するレポートを評価の対象とします。 |
成績評価の方法・基準(備考)
課題を提出しない者についてはE判定とします。
課題や試験のフィードバック方法
授業時間内で講評・解説の時間を設ける
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
アクティブ・ラーニングの実施内容
PBL(課題解決型学習)/ディスカッション、ディベート/グループワーク/実習、フィールドワーク
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
授業におけるICTの活用方法
実施しない
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
実務経験のある教員による授業
はい
【実務経験有の場合】実務経験の内容
徳山は国内からアフリカまで10年以上の野外調査歴がある。
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
野外活動における指導方法、危険回避について必要な知識と経験がある。
テキスト・参考文献等
教科書
Bコース:藤田敏彦著(太田、赤坂、浅島、長田編)「新・生命科学シリーズ、動物の系統分類と進化」、2012年第1版、裳華房(ISBN 978-4-7853-5842-6)
参考文献
Aコース:井上英治、中川尚史、南正人著 「野生動物の行動観察法 実践 日本の哺乳類学」、東京大学出版会(ISBN 978-4-13-062223-3)
その他特記事項
野外活動を行うので、相応の危険をともなうこともある。体力に自信が無い場合や、食事、動植物に対するアレルギーがあるなど、健康に留意が必要な場合は、事前に相談のこと。ルーペや双眼鏡、カメラ、手頃な図鑑などの準備があることが好ましい。
A、Bコースそれぞれの2024年度の参加費は掲示やmanabaでお知らせします(参加人数が確定次第のお知らせとなります)。
なお、履修確定後にキャンセルを申し出た場合、参加費の一部の負担をしていただくことがあります。