シラバス
授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
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生産応用微生物学 | 2025 | 後期 | 月3 | 理工学部 | 安西 弘行 | アンザイ ヒロユキ | 3年次配当 | 2 |
科目ナンバー
SE-BI3-9C17
履修条件・関連科目等
前期に開講される「環境応用微生物学」と互いに補完する内容です。
授業で使用する言語
日本語
授業で使用する言語(その他の言語)
授業の概要
目に見えない小さな微生物は私たちの生活に欠かせない。 なぜならば、微生物は食品、酒類、化成品、医薬品などの製造からぬか漬けから手作りパン等家庭での利用まで幅広く活躍しているからである。 本講義では微生物による物質生産に関し、その基礎から応用までを講義する。まず、生体成分とその代謝、酵素反応、更にゲノム編集を含む遺伝子工学手法について復習する。次いで、微生物の種類と特徴からその培養、遺伝について講義します。。その上で、乳製品・味噌・醤油の食品、酒類、アミノ酸や酵素の工業生産から抗生物質やバイオ医薬品等の各製造方法とその原理について解説します。
科目目的
微生物の種類と特徴、構成する成分の化学、代謝等の物質生産に関する基礎知識を復習します。これらを基盤として、酒類、食品、酵素、医薬品、化成品など様々な有用物質の生産における原理と方法について理解します。
到達目標
応用微生物は我が国が世界に大きく貢献した分野である。 その微生物が身近な毎日の生活に不可欠な食品や酒類、医薬品など、そして産業上重要な酵素や化成品などの生産にどう関わっているのかその原理と現状を理解し、説明できるようになる。また、21世紀の向け、どのように期待されるかを理解する。
授業計画と内容
第1回 序論: バイオ技術によるもの作りの歴史と概要
第2回 細胞の化学: 生体成分、代謝
第3回 酵素化学と遺伝子工学
第4回 微生物の基礎(1) (種類と特徴)
第5回 微生物の基礎(2) (培養と遺伝)
第6回 お酒(1): ワイン、ビール
第7回 お酒(2): 日本酒、焼酎、その他
第8回 発酵食品(1): ヨーグルト、チーズ、納豆、
第9回 発酵食品(2): 味噌、醤油、酢、その他
第10回 アミノ酸発酵: グルタミン酸やリジン等の生産
第11回 化学・酵素工業: バイオ燃料、バイオプラスチック、洗剤や産業用酵素等
第12回 医薬品(1): 抗生物質等低分子医薬
第13回 医薬品(2): サイトカインや抗体医薬等バイオ医薬
第14回 総括・まとめ
授業時間外の学修の内容
その他
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
事前配布の資料に目を通し予習することをお願いしますが、受講後の復習がより重要と考えます。
また、本科目を更に実践的なものにできればと考え、学外で開催される展示会や講演会、更にWEBINAR等の情報提供をします。
授業時間外の学修に必要な時間数/週
・毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
・毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり8時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
種別 | 割合(%) | 評価基準 |
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中間試験 | 30 | 3回の小テストで指定範囲の講義内容理解度をチェックします。 |
期末試験(到達度確認) | 60 | 講義内容全体について理解度を総合的にチェックします。 |
平常点 | 10 | 授業への参加意欲を質疑応答で評価します。 |
成績評価の方法・基準(備考)
課題や試験のフィードバック方法
授業時間内で講評・解説の時間を設ける
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
アクティブ・ラーニングの実施内容
実施しない
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
授業におけるICTの活用方法
実施しない
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
実務経験のある教員による授業
はい
【実務経験有の場合】実務経験の内容
1981年4月から2000年1月 明治製菓(株)横浜研究所勤務 前半は枯草菌と放線菌を用いた有用物質生産、また、後半では遺伝子改変植物の作出に関するバイオ研究に取り組みました。
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
企業における医薬、農薬の微生物生産に関する研究の経験を踏まえて、微生物による酒類、食品、酵素、医薬品、化成品などの有用物質生産について講義します。
テキスト・参考文献等
毎回の講義資料はPDF化し事前にコースニュースにアップするので、これをテキストとする。
参考文献:
別府輝彦著 新・微生物学[新装第2版] 講談社 ¥2,800(税別)
斎藤勝裕著 図解入門 よくわかる 最新 発酵の基本と仕組み 秀和システム ¥1700(税別)
阪井康能等編著 遺伝子・細胞から見た応用微生物学 朝倉書店 ¥4300 (税別)
その他特記事項
質問があれば講義中、講義後に積極的にしてください。 出来なかった場合はメールでも対応します。
hiroyuki.anzai.grc@vc.ibaraki.ac.jp