シラバス
授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
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演習1 | 2024 | 通年 | 火5 | 経済学部 | 庵谷 治男 | オオタニ ハルオ | 2年次のみ | 4 |
科目ナンバー
EC-OM2-01XS
履修条件・関連科目等
【こちらは入力しないでください。】
授業で使用する言語
日本語
授業で使用する言語(その他の言語)
授業の概要
<学位授与方針と当該授業科目の関連>
この科目は、協調性及び自己管理力(専門知識を活かせるだけでなく、チームワークの経験から学んで、他人と協調し、自己を管理することができる)の修得に関わる科目です。また、創造的思考力(総合的な学習体験に基づいて、ものごとを創造的に思考することができる)の修得に関わる科目です。
【テーマ】
経営管理システムの設計と運用:経営と会計の視点から
【ゼミ概要】
経営管理システムは、組織が目標を達成するために組織内外の限られた資源を効率的かつ効果的に活用する仕組みを提供します。組織は営利か非営利かを問わず、事業に合わせて独自の経営管理システムを設計・運用しています。経営管理システムは財務情報だけでなく非財務情報も含み、設計と運用には人の行動にどのような影響を与えるのかまでを考慮することが重要です。では、実際に組織はどのように経営管理システムを設計・運用しているのでしょうか。本ゼミでは経営学と会計学の知識を学習し、実際の組織への調査を通じて経営管理システムの仕組みおよびその理由を探究していきます。
具体的なゼミの進め方は、2,3年次はグループワークを中心とした研究を行い、4年次は卒論執筆を目的とした個人研究を行います。
2年次は、前期に経営もしくは会計分野のテーマについて輪読を行い(課題Ⅰ)、その後、グループごとに研究テーマを設定します(課題Ⅱ)。後期には課題Ⅱの続きとして主に中小規模組織を対象としたインタビュー調査を行います。
3年次は、前期に財務諸表分析および経営戦略について輪読を行い(課題Ⅰ)、その後、グループごとに研究テーマを設定します(課題Ⅱ)。後期には課題Ⅱの続きとして主に大規模組織を対象としたインタビュー調査を行います。
2,3年次共通して、調査先の選定、アポ取り、インタビュー、終了後の情報整理、分析等はすべて学生自ら行います。研究成果は11~12月頃に実施予定の他大学との研究発表会(インゼミ)で報告します。
4年次は、後期に卒業論文執筆を進めます。
通常の授業の他に、ゼミ合宿(夏)や各種イベントをゼミ生と共に創っていきます。
科目目的
組織が経営管理システムをどのように設計・運用しているのか、その背景にまで迫って理解することを目的とします。また、グループワークを通じて、協調性、情報収集能力、説得力のあるプレゼンテーション能力、質疑応答能力を磨きます。とくに、発表後の質問にその場で的確に答える応答能力(ディフェンス力)を強化することを目指します。発表者のディフェンス力を高めるためには、聞き手の質問力(オフェンス力)も高める必要があります。授業およびインゼミでは質疑応答時間を重視します。活発な議論によってゼミ生全員の能力が向上することが本ゼミの最終ゴールです。
到達目標
【演習1および2】
・授業における輪読とその概要報告を通して、学生同士での討論を行い、理解を深める。
・グループのメンバーと協力して問いと(予想される)答えを設定し、メンバー間の共感を生み出しながら共に成長する。
・授業ないしインゼミでプレゼンテーションおよび質疑応答を繰り返し行い、人前で臆することなく話す、聞く、答える能力を身につける。
・研究を通じて、文献で得た知識と実務とのギャップを認識し、実務を理論的に説明する能力を養う。
・調査では、新たな知識の修得だけでなく、社会人としてのマナーを体得する。
【演習3】
・卒業論文の作成を通して演習1および2で習得した内容を,研究成果として言語化する.
授業計画と内容
【演習1】(2年次)
2年次は、前期に経営もしくは会計分野のテーマについて輪読を行い(課題Ⅰ)、その後、グループごとに研究テーマを設定します(課題Ⅱ)。後期には課題Ⅱの続きとして主に中小規模組織を対象としたインタビュー調査を行います。課題ⅠとⅡでチーム編成を変える予定です。
演習1の概要
第1回:ガイダンス:課題Ⅰの説明と進め方
第2回:文献収集(内容の理解)とグループ発表
第3回:文献収集(内容の要約)とグループ発表
第4回:内容に関する討議とフィードバック
第5回:文献収集(事例の理解)とグループ発表
第6回:文献収集(事例の比較考察)とグループ発表
第7回:事例に関する討議とフィードバック
第8回:文献収集(課題の導出)とグループ発表
第9回:文献収集(解決策の提案)とグループ発表
第10回:課題と提案に関する討議とフィードバック
第11回:課題Ⅱの説明とインゼミに向けたチーム編成
第12回:関心のあるテーマと意義に関するグループ発表
第13回:関心のあるテーマと研究の実行可能性に関するグループ発表
第14回:ここまでの総括と今後の進め方
第15回:問いと予想される答えに関するグループ発表
第16回:問いと予想される答えに対する研究方法に関するグループ発表
第17回:先行研究の整理と要約に関するグループ発表
第18回:先行研究の批判的考察に関するグループ発表
第19回:インタビュー調査の方法とリサーチ・デザイン
第20回:具体的な調査計画に関するグループ発表
第21回:具体的な調査計画とアポイントメントに関するグループ発表
第22回:調査結果の報告と整理に関するグループ発表
第23回:調査結果の分析に関するグループ発表
第24回:問いに対する考察のグループ発表
第25回:問いに対する結論と課題のグループ発表
第26回:インゼミのリハーサル
第27回:インゼミの反省とフィードバック
第28回:ここまでの総括と次年度への課題探索
・受講者の人数や理解度に応じて、講義スケジュールを変更する場合があります。
・課題Ⅰのテーマは教員が初回に提示し、テーマに関する①定義、②事例、③課題と提案という順で発表を行います。
・発表チームが多い場合は適宜スケジュールを調整します。
<テーマ例>
アメーバ経営、原価企画、人にやさしい組織など
【演習2】(3年次)
3年次は、前期に財務諸表分析と経営戦略について輪読を行い(課題Ⅰ)、その後、グループごとに研究テーマを設定します(課題Ⅱ)。後期には課題Ⅱの続きとして主に大規模組織を対象としたインタビュー調査を行います。課題ⅠとⅡでチーム編成を変える予定です。
演習2の概要
第1回:ガイダンス:課題Ⅰの説明と進め方
第2回:文献収集(収益性分析の理解)とグループ発表
第3回:文献収集(安全性分析の理解)とグループ発表
第4回:財務諸表分析の理解に関する討議とフィードバック
第5回:文献収集(製造業の財務諸表分析)とグループ発表
第6回:文献収集(非製造業の財務諸表分析)とグループ発表
第7回:製造業および非製造業の財務諸表分析に関する討議とフィードバック
第8回:文献収集(経営戦略の理解)とグループ発表
第9回:文献収集(経営戦略の分類と整理)とグループ発表
第10回:経営戦略に関する討議とフィードバック
第11回:課題Ⅱの説明とインゼミに向けたチーム編成
第12回:関心のあるテーマと意義に関するグループ発表
第13回:関心のあるテーマと研究の実行可能性に関するグループ発表
第14回:ここまでの総括と今後の進め方
第15回:問いと予想される答えに関するグループ発表
第16回:問いと予想される答えに対する研究方法に関するグループ発表
第17回:先行研究の整理と要約に関するグループ発表
第18回:先行研究の批判的考察に関するグループ発表
第19回:具体的な調査計画に関するグループ発表
第20回:具体的な調査計画とアポイントメントに関するグループ発表
第21回:調査結果の報告と整理に関するグループ発表
第22回:調査結果の分析に関するグループ発表
第23回:問いに対する考察のグループ発表
第24回:問いに対する結論と課題のグループ発表
第25回:インゼミのリハーサル
第26回:インゼミの反省とフィードバック
第27回:ここまでの総括と卒業論文執筆の説明
第28回:卒業論文執筆に向けた個人研究テーマの設定と今後のスケジュール
<テキストの一例>
桜井久勝『財務諸表分析(第8版)』中央経済社。
入山章栄『世界標準の経営理論』ダイヤモンド社。
【演習3】(4年次)
各自の卒業論文の進捗報告を中心に授業を進める.各自2回程度の報告を行った後に,論文執筆し,12月に論文の報告会を行う.
第1回:卒業論文の書き方(文章表現)について
第2回:卒業論文の研究概要(テーマの適切性)
第3回:卒業論文の研究概要(論文構成と分析方法)
第4回:卒業論文の研究経過(理論的検討)
第5回:卒業論文の研究経過(文献収集および分析方法の検討)
第6回:卒業論文の研究経過(理論的検討での注意点の修正箇所報告)
第7回:卒業論文の研究経過(分析方法の検討での注意点の修正箇所報告)
第8回:卒業論文の分析と結果の検討(考察の妥当性の検討)
第9回:卒業論文の問いと答えの検討(一貫性の検討)
第10回:卒業論文の草稿提出(報告)
第11回:卒業論文の草稿提出 (批評,討論)
第12回:卒業論文の完成原稿の提出(報告)
第13回:卒業論文の完成原稿の提出(批評,討論)
第14回:完成原稿の確定,提出
授業時間外の学修の内容
指定したテキストやレジュメを事前に読み込むこと/その他
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
【演習1および2】
・発表者は発表日までに各チームで資料を作成・準備すること。
・その他の人たちは、必ず当該箇所を事前に熟読し、質問もしくはコメント(意見)を1つ以上し、発表者のディフェンス力を向上させる努力をすること。
【演習3】
・発表当日までに論文原稿の執筆を進め、また授業中に他のゼミ生や教員から指摘された点を、次回報告までに反映すること。
授業時間外の学修に必要な時間数/週
・毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
・毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり8時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
種別 | 割合(%) | 評価基準 |
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平常点 | 80 | ・グループのメンバーと協力して発表・質疑応答を行っているか。 ・発表者のディフェンス力を向上させるべく、積極的な質問・コメントを行ったか |
その他 | 20 | 授業内外でのゼミ全体への貢献度 |
成績評価の方法・基準(備考)
【演習2】と【演習3】については以下の通りです。
【演習2】
・物事を筋道立てて論理的に考えることができるようになったか(50%)
・他人の意見を正確に理解したうえで、適切な反論や異論を提示することができるようになったか(50%)
【演習3】
・論理的思考力が身についたか(50%)
・批判的能力が身についたか(50%)
以上の各項目を評価基準とするので、特に通常授業での討論への参加状況と、グループワークへの貢献を重視します。したがって、通常授業やその他のゼミ活動に遅刻・欠席を重ねると評価の対象としない場合がありますので、十分に注意してください。とくに、無断遅刻・欠席は厳格に対処します。
課題や試験のフィードバック方法
授業時間内で講評・解説の時間を設ける/授業時間に限らず、manabaでフィードバックを行う/その他
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
授業中の質疑応答を通じゼミ生間で意見を交わすことで、異なる考え方・見方・方法を学び合い、相互に高め合います。
アクティブ・ラーニングの実施内容
ディスカッション、ディベート/グループワーク/プレゼンテーション/実習、フィールドワーク
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
授業におけるICTの活用方法
タブレット端末/その他
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
実務経験のある教員による授業
いいえ
【実務経験有の場合】実務経験の内容
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
テキスト・参考文献等
具体的なテーマもしくは文献を事前に指定する予定です。
その他特記事項
・ゼミを遅刻・欠席することは、他の講義科目とは異なり、グループでの作業が停滞して、仲間のゼミ員の勉強にも支障を来すなど、多大な迷惑をもたらします。やむを得ず遅刻・欠席する場合には、必ず教員およびグループのメンバーへの事前連絡してください。
・ゼミでの勉強・研究は、失敗(思い通りにいかないこと)を学ぶことです。たくさん挑戦して、失敗して、次こそはと取り組むことで一歩一歩成長していきます。庵谷ゼミでは「教室のなかで失敗を笑う者はいない」を鉄則としています。「最後は自分が自分に対する一番の批判者たれ」を胸に、最後まで駆け抜けて欲しいと思います。
2年生でトライ&エラー⇒3年生でさらにトライ&エラー⇒4年生での後輩へのサポート(失敗と成功経験を糧にアドバイス)と個人研究の3年間で完結します。その点から、4年次の卒業論文も執筆を必修としていますので、この点をよく理解しておいて下さい。
参考URL
特になし。