シラバス
授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
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倒産分析論 | 2024 | 秋学期 | - | 国際経営学部 | 熊本 浩明 | クマモト ヒロアキ | 3・4年次配当 | 2 |
科目ナンバー
GM-MN3-CE43
履修条件・関連科目等
基礎的な簿記、会計学、財務諸表論をある程度学習していることが望ましい。
(ただし、初心者の方にも分かり易く、説明するようにいたします)
授業で使用する言語
日本語/英語
授業で使用する言語(その他の言語)
授業の概要
倒産予測は経営分析(財務諸表分析)の手法を応用したものです。売上高、利益額など、企業の財務データにニュースで触れる機会も多いと思います。それらの財務データを含む企業の財務諸表は、企業の様々な経済活動が集約されたものであり、その分析を効果的にすることが出来れば、企業の経済実態、ビジネスモデルの本質、将来の見通しなどを洞察でき、ビジネスマンとして知識を役立てることが出来ます。
この講義では、実際の企業の財務情報(公開情報)を用いて、分析を進めます。日本企業、グローバル企業の財務諸表の違い、業界ごとの財務諸表の相違点、粉飾決算を行っていた企業の財務諸表での兆候についてなど、実際に社会人になって、財務データに触れる機会が出た時に、役立てるように内容にしたいと思っています。
(授業で扱う予定のトピック)
・GAFAの財務諸表でみるビジネスモデルの違い
・各業界の財務諸表の違い
・ソフトバンクの財務諸表の推移から読み解くビジネスモデルの変化
・上場企業の倒産企業の実例分析(日本航空、カネボウ、そごう等)
科目目的
身近な企業の決算書を分析し、会計の面白さを感じてもらいます。会計・簿記、財務諸表という言葉は、堅苦しく難しいイメージがありますが、これらの知識を持つことで世界が大きく広がります。
実際の企業の財務分析を通じて、財務諸表の見方を身に着けて、将来自ら財務データを分析できるようなスキルを身に着けていただくことが主な目的です。
到達目標
経営分析の基本的な概念や手法を理解し、今後財務データに触れた時に、その数値が企業にとって、業界の中で、どのように意味があるかを理解できるようになる。
基礎的な知識習得と授業中の実際のワークで、授業の概要に記載したような様々な財務諸表に関するトピックについて、自分の言葉で語れるような知識と分析力を身に着ける。
授業計画と内容
① イントロダクション 。企業はどんな財務情報開示をしているのか。
② 貸借対照表(BS)とはなにか。
③ 損益計算書(PL)とはなにか。
④ キャッシュフロー(CF)とはなにか
⑤ 貸借対照表(BS)、損益計算書(PL)、キャッシュフロー(CF)の繋がりは?
⑥ 日本企業と外資企業を比較する。
⑦ 倒産企業の貸借対照表(BS)、損益計算書(PL)、キャッシュフロー(CF)を見る。
それぞれの回で、実際の企業の財務諸表を見て解説を行う。各回の2コマ目は、レポート作成・提出、プレゼンとする。
授業時間外の学修の内容
指定したテキストやレジュメを事前に読み込むこと/授業終了後の課題提出
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
授業時間外の学修に必要な時間数/週
・毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
・毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり8時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
種別 | 割合(%) | 評価基準 |
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レポート | 50 | 授業のワークで作成するレポートのレベル(量・質)を三段階で評価 し、その累積で評価します。授業中に、簡単なレポートを作成し、授業内で提出を行う。授業外でのレポート作成はなし。 |
平常点 | 50 | 授業における参加・発言・質問のレベル(量・質)を三段階で評価 し、その累積で評価します。 |
成績評価の方法・基準(備考)
課題や試験のフィードバック方法
授業時間内で講評・解説の時間を設ける
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
アクティブ・ラーニングの実施内容
ディスカッション、ディベート/プレゼンテーション
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
授業におけるICTの活用方法
実施しない
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
実務経験のある教員による授業
はい
【実務経験有の場合】実務経験の内容
公認会計士。住友銀行(現三井住友銀行)での勤務経験の後、プライスウォーターハウスクーパース(PwC)東京事務所、同香港事務所で会計士として、上場企業監査、国際財務報告基準(IFRS)導入、連結決算財務プロセス改善等の業務を含め約15年の経験を持つ。PwC香港では2004年~07年にかけて、日本企業の香港・中国進出案件を多数扱う。2011年に株式会社グローバルジャパンコンサルティングを設立し、日本企業の海外進出支援に取り組む。これまで400社以上の日本企業の海外事業展開を支援。
東京大学経済学部卒業。筑波大学MBA(国際経営修士課程修了)。
現在は、東京大学公共政策大学院、一橋大学MBA、法政大学でも特別講義を担当。
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
日本企業、海外企業の財務諸表の分析。
テキスト・参考文献等
テキスト:適宜、資料を配布します。
参考資料:大手町のランダムウォーカー(2020年)「会計クイズを解くだけで財務3表がわかる 世界一楽しい決算書の読み方」( KADOKAWA)
参考資料:乙政正太(2019年)「財務諸表分析(第3版)」同文舘出版
その他特記事項
7回の授業(1回2コマ)については、4回をZoom・対面どちらでも参加可能、3回をオンデマンドとします。
各日とも1コマ目で授業、2コマ目で授業の内容を踏まえた簡単な経営分析ワーク&当日作業終わったところまでのレポート提出とします。オンデマンドについては、一週間以内に授業のビデオを視聴、レポート提出とします。
また、授業の内容については、会計・財務の初心者にも対象を広げる形とします。既存の参考文献に、以下の書籍を加え、会計を楽しんでもらい。身近な企業の財務諸表を実際に見ることで役立つ知識を身に着けてもらうことを主眼とします(既存のものも含め参考文献の購入は特に必要ありません)。
- 会計クイズを解くだけで財務3表がわかる 世界一楽しい決算書の読み方( KADOKAWA)大手町のランダムウォーカー
もちろん、会計・財務の知識がある方々にも、多くの実際の決算事例を説明することで、有用なものとする内容となります。
授業の出席は、Zoom・対面の場合は、出席+レポート、オンデマンドの場合はビデオの視聴+レポートでカウントします。全7回のうち、4回出席以上の出席が必要となります。テストはありません。