シラバス
授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
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社会調査法 | 2024 | 春学期 | - | 国際経営学部 | 林 光洋、山田 恭稔 | ハヤシ ミツヒロ、ヤマダ ヤストシ | 3・4年次配当 | 2 |
科目ナンバー
GM-OG3-EP15
履修条件・関連科目等
<履修条件>
①自ら考え、積極的に学ぶ姿勢を求める。
②開発途上国の開発や国際協力といったテーマに興味・関心を持ち、それに関連する分野において現地調査、論文執筆を含む研究プロジェクトを実施したいと考えている学生を歓迎する。
③演習形式で授業を行ない、グループワークもしてもらうので、毎回の参加が必須です。
<関連科目等>
国際経営学部の「社会学」、「NGO/NPO論」、「国際協力論」を履修済み、あるいは履修中であることが望ましい。
授業で使用する言語
日本語
授業で使用する言語(その他の言語)
授業の概要
<ディプロマ・ポリシーと当該授業科目の関連>
この科目は、国際地域研究科目群に位置し、自国と他国の歴史・政治経済・文化の違いを正しく理解し、互恵関係を構築して持続的発展へとつなげることができる、深い専門能力の修得に関わる科目である。
<概要>
テーマ:「途上国の開発や社会の問題に関する研究の進め方を学ぼう〜現地調査の準備・実施・まとめ方を中心に」
途上国の開発や社会の問題に関して研究を行なう際、具体的に、どのように準備を行ない、現場でどのように現地調査を実施し、得られた結果を論文としてどのようにまとめていったらいいのか、などについて説明する。また、その基本的な知識、スキル、実践的な感覚を習得するために、個人およびグループでの作業をしばしば行なう。
科目目的
開発途上国の開発・社会の問題について学ぶ場合、教室での授業、文献、インターネットなどから得られる情報を通じて学習することに加えて、現地を訪ね実際の状況を知ることも非常に重要となる。本講義では、現地調査を通した途上国の現状理解のための質的な社会調査法に軸足を置きながら、調査の準備、実施、結果のまとめ方といった各段階・プロセスにおいて求められる作業、アクション、知識、スキルを学ぶ。解説のみならず、事例研究やグループワークなどを通し、調査対象の捉え方、分析枠組みの作り方、調査の設計と実施方法などについて議論と理解を深める。そして、現地調査および論文執筆を含む研究プロジェクト全体を自らの手で実施できるようにすることを目指す。
到達目標
現地調査の準備、実施、結果のまとめ方といった各段階・プロセスにおいて求められる作業、アクション、知識、スキルを学び、その基礎を身に着け、現地調査および論文執筆を含む研究プロジェクト全体を自らの手で実施できるようにすることを目指す。
授業計画と内容
第1回目は、授業の目的、計画、進め方、授業全体の枠組み等についての説明を行なう。第2回目から第13回目までは、現地調査をベースにした途上国の開発・社会の問題に関する研究プロジェクト(論文執筆までを含む)の各段階で必要な考え方や作業について説明する。そして、第14回目は、全体のまとめを行なう。詳細は以下の通りである。
第1回 はじめに:授業の目的、計画、進め方
第2回 調査研究のプロセスと枠組み、分析のフレームワーク
第3回 先行研究の活用(1):地域研究の視点
第4回 先行研究の活用(2):調査の設計・実践準備
第5回 訪問のロジスティック、開発行為の捉え方(1):ロジックモデルに関する基本的説明
第6回 開発行為の捉え方(2):ロジックモデルの実践
第7回 開発行為の捉え方(3):ロジックモデルの発表
第8回 質問票/インタビュー調査(1):人を対象とする研究活動の研究倫理審査、マクロ指標の活用、期末課題レポートの説明
第9回 質問票/インタビュー調査(2):設計に関する基本的説明
第10回 質問票/インタビュー調査(3):設計の実践
第11回 質問票/インタビュー調査(4):現場における実践方法
第12回 質問票/インタビュー調査(5):結果のとりまとめ方と活用
第13回 論文の構想・構成とまとめ方
第14回 まとめ:開発関連の現地調査の準備、実施、まとめ方
なお、履修者の人数等により、授業スケジュールや進め方を変更することもある。
また、実践的なことを体験してもらうために、個人およびグループで作業をしてもらう参加型授業の場面を多数準備している。参加型授業であるため、授業の中ではもちろん、事前の準備、事後のフォローアップとして、授業の外でも作業を求めることがある。
毎週、リアクション・ペーパーを、学期末には課題レポート(3,000字程度)を提出してもらう。
授業時間外の学修の内容
指定したテキストやレジュメを事前に読み込むこと/授業終了後の課題提出/その他
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
既に説明した通り、翌週あるいはそれ以降の授業までに個人あるいはグループに対して準備作業や課題の実施を求めることもある。そのような場合、必ず、かつ積極的に対応すべし。
授業時間外の学修に必要な時間数/週
・毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
・毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり8時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
種別 | 割合(%) | 評価基準 |
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レポート | 30 | 期末課題レポート:30% |
その他 | 70 | リアクション・ペーパー(毎回):35% 議論、作業(授業中だけではなく、事前準備や簡単な課題も含む)等への貢献度:35% |
成績評価の方法・基準(備考)
授業では、毎週、リアクション・ペーパーの提出を求める。提出されたリアクション・ペーパーは、翌週に返却し、その際、そこに記された質問やコメントに対しては、回答・説明し、フィードバックするように努める。
上述した説明の通り、双方向で、参加型の演習形式を伴う授業であるため、積極的に発言したり、グループワークに前向きに取り組むことが強く求められる。
課題レポートでは、返却されたリアクション・ペーパーも参考にしながら、授業で学んだことをまとめてもらう。
なお、出席は評価の前提条件である。
課題や試験のフィードバック方法
授業時間内で講評・解説の時間を設ける/授業時間に限らず、manabaでフィードバックを行う
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
アクティブ・ラーニングの実施内容
ディスカッション、ディベート/グループワーク/プレゼンテーション
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
授業におけるICTの活用方法
その他
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
manaba
実務経験のある教員による授業
はい
【実務経験有の場合】実務経験の内容
山田先生については以下の通り:
・財団法人 国際開発センター 研究員(開発社会学)、在職1991年8月〜1993年3月。
・社会開発国際調査研究センター 主任研究員(地域社会開発)、在職1993年7月〜2019年3月。
上記職において開発コンサルタントとして東南アジア地域で様々な現地調査やフィールド調査に携わった経験。
林光洋教授については、下記URLを参照のこと。
https://c-research.chuo-u.ac.jp/html/100002978_ja.html
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
・課題やグループワークへのコメントおよびフィードバック。
・フィールド調査の計画立案、準備、実施、結果取りまとめなどへのコメントおよびフィードバック。
・その他、授業の関連する場面で、現場での経験を紹介する。
テキスト・参考文献等
テキスト:なし。
【参考文献】
- 末廣昭、2009年、『タイ:中進国の模索』、岩波新書.
- 真崎克彦、2010年、『支援・発想転換・NGO:国際協力の「舞台裏」から』、新評論.
必要に応じて、上記以外の論文も読んでもらいますが、詳細については授業の中で指示します。