シラバス
授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
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グローバル経営におけるルール形成戦略 | 2024 | 秋学期 | - | 国際経営学部 | 国松 麻季 | クニマツ マキ | 3・4年次配当 | 2 |
科目ナンバー
GM-OM3-EP21
履修条件・関連科目等
授業で使用する言語
日本語/英語
授業で使用する言語(その他の言語)
基本的に英語で行います(講義、議論、プレセンテーション、用いる文献等)。ただし、理解を補完するために、授業中の限られた時間を日本語での説明にあてる場合があります。また、補助教材として日本語の文献を紹介します。
ゲストスピーカーを迎えての回は日本語で行う場合があります。
授業の概要
グローバル経営を有利かつ円滑に行っていくためには、国際的なルールや国際規格、各国における法規制や規格、政策的な指針や業界規範等を活用し、時には変更、新設するための働きかけを行っていくことが重要となります。本講義では、国際標準化戦略の立案と実施、ロビイングといわれる国際機関・各国政府などの政策決定者に対する法規制や政策に係る働きかけの方法、更には国際的な利害関係者との連携等の方法を学び、ルールは所与のものではなく、ビジネスに有利なルールの形成が可能であることを認識し、具体的な方法を理解していきます。
そのために、国際標準化機構(ISO)等における国際標準化の競争や、国際的に合意された持続可能な開発目標(SDGs)に貢献する課題解決型ビジネス、イノベーションから生まれる新たなルール等、さまざまなかたちで出現している例を参考とし、講義のみならず学生が自ら演習(環境が許せばディスカッションやプレゼンテーション)を通じて学びます。
本科目では、外部のルール形成戦略・実務のプロフェッショナルを迎えて複数回の授業においてワークショップを実施し、実践的な知識と技術の習得を目指します。
国際経営学部はディプロマ・ポリシーにおいて「企業経営やグローバル経済に係る専門知識」を活用できる人材の養成を掲げています。この科目は企業経営に資するグローバルな経済の専門知識を、法・ルール、政策の面に光を当てて学ぶものです。
科目目的
グローバル経営を成功させるために必要な「売るためのルール」である国際標準、規制、制度、仕組みを形作り、動かしていくためのルール形成戦略に必要な知識を、実例を通じて学びます。
到達目標
この科目を通じて、履修生が以下を修得することを目標とします。
・グローバル経営に対するルール形成の視点の重要性を具体的な場面を想定しながら説明できる
・ルール形成の主要な場のひとつである国際標準化について、ビジネス戦略の選択肢を検討できる
・政策立案への働きかけの方法や有効性について、具体的な事例を用いながら説明できる
授業計画と内容
1 イントロダクション:ルール形成戦略とビジネスの関わりに関する全体像
2 ビジネスから政策への対する働きかけ(ロビイング)
3 欧州でのルール形成と政策立案:概況と事例
4 米国でのルール形成と政策立案:概況と事例
5 アジアでのルール形成と政策立案:概況と事例/中間試験(1)
6 政策への働きかけ、通商への関与:概論と演習
7 国際標準化:デファクトスタンダードとデジュールスタンダード
8 国際標準化ワークショップ(1):ISO交渉現場で求められるスキルの全体像とマップづくり
9 国際標準化ワークショップ(2):ロビイングと方針の議論・発表
10 国際標準化ワークショップ(3):チーム・ディスカッションによる提案の作成
11 国際標準化ワークショップ(4):提案の発表・質疑応答・講評/ 中間試験(2)
12 国際機関の調達と国際的な社会課題解決
13 これからのルール形成戦略:環境、デジタルなど
14 総括・まとめ
授業時間外の学修の内容
指定したテキストやレジュメを事前に読み込むこと/その他
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
授業の予習としてmanabaにより、または授業中に指定するリーディングを行ってください。また、各回の授業時間中の課題に対応する準備、および、事後の復習やリアクションの提出を行ってください。
授業時間外の学修に必要な時間数/週
・毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
・毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり8時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
種別 | 割合(%) | 評価基準 |
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中間試験 | 40 | 第5回に実施する中間試験(1)では、グローバル経営とルール形成の関連について基本的な考え方を説明できることを確認します(20点)。 第11回に実施する中間試験(2)では、ワークショップを総括すべく、国際標準化活動の実践に対する理解度や参加貢献を評価します(20点) |
期末試験(到達度確認) | 20 | 次の事項について評価します。(a)グローバル経営に対するルール形成の視点の重要性、(b)国際標準化におけるビジネス戦略の選択肢、および、(c) 政策立案への働きかけの方法や有効性。 |
平常点 | 40 | 授業に出席したうえで、インクラスエクセサイズとリアクションを提出しているか、ディスカッションやプレゼンテーションに貢献しているかを評価します。 |
成績評価の方法・基準(備考)
毎回の授業中に行うワーク、毎回授業後に提出を求めるリアクション、ならびに質疑応答への積極的な貢献を、平常点として重視します。
授業中のワークの提出をもって出欠の確認をし、リアクションを補完的に用います。特段の理由のない欠席が4回以上の場合には、E評価とします。なお、欠席理由の連絡や、その他の質問、連絡事項は、情報の散逸を防ぐため、かならずmanabaの「個別指導(コレクション)」の機能を用いて行ってください。
課題や試験のフィードバック方法
授業時間内で講評・解説の時間を設ける/授業時間に限らず、manabaでフィードバックを行う/その他
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
個別の質問に随時お答えしますので、manabaのコレクション(個別指導)にてお知らせください。
アクティブ・ラーニングの実施内容
ディスカッション、ディベート/グループワーク/プレゼンテーション
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
授業におけるICTの活用方法
その他
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
授業時間中、manabaを使用するin-class exerciseを行います。PCを持参してください。
実務経験のある教員による授業
はい
【実務経験有の場合】実務経験の内容
講義担当者は経済団体連合会、在ジュネーブ日本政府代表部、三菱UFJリサーチ&コンサルティングにおける勤務経験があります。ISOにおける規格策定の経験(ISO/TC176(品質管理)日本代表、ISO10002(苦情対応)、ISO消費者政策委員会日本代表)に参加。
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
勤務先のいずれの立場からも本科目の主題であるルール形成に関与していることから、理論のみならず実態についても講義に盛り込みます。
テキスト・参考文献等
書籍のテキストは指定しません。
参考文献や論文等をmanabaにより周知します。