シラバス
授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
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情報経営論Ⅱ | 2024 | 後期 | 木1 | 商学研究科博士課程前期課程 | 堀内 恵 | ホリウチ サトシ | 1年次配当 | 2 |
科目ナンバー
CG-MN5-112L
履修条件・関連科目等
情報経営論Ⅰを履修条件とします。
授業で使用する言語
日本語
授業で使用する言語(その他の言語)
授業の概要
依然として情報技術を「魔法の杖」あるいは「銀の弾丸」であるかのように位置づける「技術決定論」的経営革新および経営戦略の研究が多すぎるようである。技術革新が必ずしも企業の成長や発展、さらには持続的な競争的優位をもたらすとは限らない。情報技術と組織コンテクストとの相互作用の重視、情報技術を組織コンテクストの一部として再構成することが必要になる。」という仮説を導出するための社会構成主義的、解釈主義的な基盤科学である構造化理論、状況的行為(学習)理論、アクターネットワーク論(ANT)、そして社会的物質性などの分析視角に関する理解を深めます。
特に、情報経営論Ⅱでは、解釈主義的な分析視角に立つ場合の情報システムの設計・構築の実践について、ビジネスプロセスマネジメント、アジャイル開発、ソフトシステムズ方法論、解釈的情報システム設計、設計科学の観点から理解を深めます。
科目目的
情報技術を基盤に据えた競争戦略や経営革新に関わる諸現象の解明方法と定式化の可能性の検討、そして情報技術を駆使して競争戦略や経営革新を展開する方法論構築の論理基盤を確立することを目的・目標とします。
到達目標
この科目では,以下を到達目標とします.
・技術決定論的な発想の特徴と限界を他者に説明できるようになること.
・社会構成主義的な発想の特徴と限界を他者に説明できるようになること.
・ビジネスプロセスマネジメントの研究の現状と課題を他者に説明できるようになること.
授業計画と内容
1. 授業の概要説明、研究方法のアドバイス、教材説明
2. 技術決定論と社会構成主義
3. 社会構成主義と社会物質性
4. 伝統的な情報システム設計方法論
5. ポストメソドロジー時代の設計方法論
7. 解釈主義に基づくシステム設計
8. SSMに基づくシステム設計
9. 解釈的データモデル
10.設計科学
11. 設計科学と解釈主義
12. アジャイル開発
13. アジャイル開発とビジネスプロセスマネジメント
14. 総括
授業時間外の学修の内容
指定したテキストやレジュメを事前に読み込むこと/授業終了後の課題提出
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
担当箇所の事前学習は責任を持って行うこと
授業時間外の学修に必要な時間数/週
・毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
・毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり8時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
種別 | 割合(%) | 評価基準 |
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レポート | 40 | 2回の総括的討議に基づくレポートによって評価します |
平常点 | 60 | 授業中の議論,担当箇所の準備状況等によって評価します |
成績評価の方法・基準(備考)
課題や試験のフィードバック方法
授業時間内で講評・解説の時間を設ける/授業時間に限らず、manabaでフィードバックを行う
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
アクティブ・ラーニングの実施内容
PBL(課題解決型学習)/反転授業(教室の中で行う授業学習と課題などの授業外学習を入れ替えた学習形式)/ディスカッション、ディベート/グループワーク/プレゼンテーション
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
授業におけるICTの活用方法
実施しない
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
実務経験のある教員による授業
いいえ
【実務経験有の場合】実務経験の内容
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
テキスト・参考文献等
テキスト
・古賀広志(2019)"デザインサイエンス研究の系譜と課題," 日本情報経営学会誌, 刊行予定.
・遠山曉(2019)"情報経営研究における社会物質的パースペクティブの可能性," 日本情報経営学会誌, 刊行予定.
・Roseman, M. (2014)"Proposals for future Business Process Management research directions," Asia Pacific Business Process Management, Volume 181, pp.1-15..
・Avison,D., & G. Fitzgerald(2006).Information Systems Development: Methodologies, Techniques & Tools, McGraw-Hill.
なお、日本情報経営学による学会誌の特集号「社会物質性の視座」(2019年9月刊行予定)に掲載される論文のいくつかについて取り上げます。
参考文献
・Checkland, P. & Scholes, J. (1990) Soft Systems Methodology in Action, Chichester, UK: John Wiley & Sons, Ltd. (邦 訳: ピーター・チェックランド, ジム・スクールズ著, 妹尾堅一郎監訳, 木嶋恭一, 平野雅章, 根来龍之訳 (1994) 『ソフ ト・システムズ方法論』有斐閣) .
・Hirschaheim, R., Klein, H. K., & Lyytinen, K. (2003) Information Systems Development and Data Modeling: Conceptual and Philosophical Foundations, Cambridge University Press.
・Leonardi,P.M., Nardi, B. A., & Kallinikos, J. (2012) Materiality and Organizing:Social Interaction in a Technological World, Oxford University Press.