シラバス
授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
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中国哲学研究ⅠB | 2024 | 後期 | 金1 | 文学研究科博士課程前期課程 | 水上 雅晴 | ミズカミ マサハル | 1年次配当 | 2 |
科目ナンバー
LG-EP5-102L
履修条件・関連科目等
訓点が施された漢文を読めることが受講の前提条件です。
授業で使用する言語
日本語
授業で使用する言語(その他の言語)
授業の概要
副題:訓読の研究
日本では主として訓読という形で漢籍を受容されてきましたが、訓読法は絶えず変化し、その過程の中で日本語に影響を与えつづけました。
本授業は二部構成の形を取ります。前半では、古代から中世までにおける訓読法変遷の状況を概観します。後半は、中世後期に桂庵玄樹によって著された訓読方法に関する論文『桂庵和尚家法倭点』を読解します。
科目目的
本授業の目的は、漢文訓読の歴史に対する基本的な知識を身に着けた上で、訓読という文章読解法が日本の文化・言語・政治を含む諸領域に与えた影響について理解を深めることです。
到達目標
本授業における具体的な到達目標は、以下の二点です。
(1)ヲコト点や返り点、そして仮名などの訓点が加えられている漢籍を訓点に従って正確に訓読できるようになる。
(2)訓読の歴史、そして訓読法を整理して法則的な訓読法の普及を図った桂庵玄樹の訓読論に対する理解を通じて、訓読という行為が持つ意味を自分なりに考察して一つの作品にまとめる。
授業計画と内容
第1回 イントロダクション
第2回 訓読開始前の漢籍受容
第3回 訓読開始当初の訓読
第4回 訓読がもたらした仮名の発生
第5回 ヲコト点と返り点の発生とその変化
第6回 訓読と漢字音
第7回 訓読に関する作法
第8回 桂庵玄樹と『桂庵和尚家法倭点』
第9回 『桂庵和尚家法倭点』導入部
第10回 『桂庵和尚家法倭点』「句読之事」以下
第11回 『桂庵和尚家法倭点』「己字」以下
第12回 『桂庵和尚家法倭点』「或字」以下
第13回 『桂庵和尚家法倭点』「ン、ヌ、ム」以下
第14回 全体のまとめ
*進行状況によって内容が変更されることがあります。
授業時間外の学修の内容
指定したテキストやレジュメを事前に読み込むこと
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
教材中の語句、事項や文法については、事前に調べておき、質問されたら答えられるようにしておきましょう。自分の担当分のレジュメの作成も事前準備に含まれます。事後学習として、授業の中で読んだ文章の訳注作成があります。
授業時間外の学修に必要な時間数/週
・毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
・毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり8時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
種別 | 割合(%) | 評価基準 |
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レポート | 50 | 授業期間中にレポート(a)とレポート(b)を提出してもらいます。 レポート(a)は、指定された文章に対する訳注です。原文と訳文との対応、訳文の読みやすさ、典拠調べがきちんとできているかをチェックします。 レポート(b)は「到達目標」に記されている目標に関わる問題設定をして考察をした結果をまとめてもらうものです。レポート(b)については以下の三点に即して評価します。 (1)設定したテーマに学術的意味があるか。 (2)きちんとした根拠にもとづいていて典拠表示に問題がないか。 (3)論理的に議論を進めているか否かをチェックします。 |
平常点 | 50 | 以下の四点に着目して評価します。 (1)教材のテキストの字句・典拠の下調べがきちんとできているか。 (2)語法に忠実にテキストを読解しているか。 (3)自分のなりに問題意識を持ってテキストに取り組んでいるか。 (4)発表の際、わかりやすく伝えることができているか。 |
成績評価の方法・基準(備考)
以下の二つの条件をともに満たした場合に単位を認定します。
①前期後期それぞれ公欠以外の欠席は4回以内とし、毎回の小レポートの内容も一定の基準を満たしていること。
②自分の担当分の発表、もしくはレジュメ提出を行い、その内容も一定の基準を満たしていること。
課題や試験のフィードバック方法
授業時間内で講評・解説の時間を設ける/その他
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
提出されたレポートに関しては、担当教員が校閲を加え、それを踏まえた修訂版を提出してもらいます。
アクティブ・ラーニングの実施内容
ディスカッション、ディベート/プレゼンテーション/実習、フィールドワーク
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
授業におけるICTの活用方法
実施しない
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
実務経験のある教員による授業
いいえ
【実務経験有の場合】実務経験の内容
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
テキスト・参考文献等
教材はプリントを用意します。参考書については授業の中で随時紹介します。
その他特記事項
自主性、主体性、積極性を評価します。