シラバス
授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
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近代文学研究B | 2024 | 後期 | 火3 | 文学研究科博士課程前期課程 | 山下 真史 | ヤマシタ マサフミ | 1年次配当 | 2 |
科目ナンバー
LG-JL5-110L
履修条件・関連科目等
履修条件としては以下の2点が望まれます。
・日本の近代史、および、近代文学史について、学部修了レベルの知識を持っていること。
・日本近代文学の研究方法について、学部修了レベルの知識を持っていること。
授業で使用する言語
日本語
授業で使用する言語(その他の言語)
授業の概要
明治になって新しい文学の言葉として言文一致体が試みられますが、明治30年代後半になると今日から見てさほど違和感のない文体が確立されます。ほぼ同時に自然主義文学も始まります。
この授業では、明治30年代後半以降から明治の終わりくらいまでの小説を読んでいきます。文体、描写方法、表記方法などにも注意しながら、注釈をつけ、各作品の特徴、時代状況を考察し、文学史を改めて考え直します。
科目目的
近代小説という形式の完成期にあたる明治30年代後半から明治の終わり頃までの小説を一作家一作品ずつ読んで、作家の特徴を理解し、個々の作品についての解釈を深め、同時にその時代状況を理解することが目的です。内容だけではなく、表現方法について考察し、その論じ方を習得することも目的の一つです。
到達目標
近代文学史の中では有名な作家作品を多く取り上げますが、受講生は、実際に作品を精読することで、従来の作品理解、作家像を再検討し、作家作品の特徴についての理解を深めます。作品を注釈をつけながら読むことで正確に理解し、文学史を立体的に捉える能力を身につけることが目標となります。
授業計画と内容
第1回 ガイダンス(やり方と発表順について)
第2回 明治30年代後半からの文学動向(講義)
第3回 夏目漱石「倫敦塔」
第4回 寺田寅彦「団栗」
第5回 大塚楠緒子「上下」
第6回 正宗白鳥「塵埃」
第7回 田山花袋「一兵卒」
第8回 徳田秋声「二老婆」
第9回 小栗風葉「世間師」
第10回 島崎藤村「一夜」
第11回 永井荷風「深川の唄」
第12回 中村星湖「村の西郷」
第13回 近松秋江「雪の日」
第14回 長田幹彦「澪」
授業時間外の学修の内容
指定したテキストやレジュメを事前に読み込むこと
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
テキストは『日本近代文学評論選 昭和篇』(岩波文庫)を用います。
発表者は事前によく調べ、レジメを作成します。発表者以外は、取り上げる作品を各自事前によく読み、疑問点などを持って授業に臨んで下さい。発表で足りないところは、次の回に補足します。
授業時間外の学修に必要な時間数/週
・毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
・毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり8時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
種別 | 割合(%) | 評価基準 |
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平常点 | 100 | 発表時に作者、時代背景を調べられたか、注釈や解釈がきちんとできたか、発表者でないときに議論に積極的に参加できたか、が評価の対象となります。 |
成績評価の方法・基準(備考)
課題や試験のフィードバック方法
授業時間内で講評・解説の時間を設ける
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
アクティブ・ラーニングの実施内容
PBL(課題解決型学習)/ディスカッション、ディベート/プレゼンテーション
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
授業におけるICTの活用方法
実施しない
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
実務経験のある教員による授業
いいえ
【実務経験有の場合】実務経験の内容
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
テキスト・参考文献等
テキスト:『日本近代短篇小説選 明治篇2』(岩波文庫)