シラバス
授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
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中国企業論 | 2024 | 春学期 | - | 国際経営学部 | 岡野 寿彦 | オカノ トシヒコ | 3・4年次配当 | 2 |
科目ナンバー
GM-AT3-AI07
履修条件・関連科目等
関連科目:「中国の政治と歴史」、「中国の経済史」、「中国の政治社会論」
授業で使用する言語
日本語/英語/中国語
授業で使用する言語(その他の言語)
日本語を中心とし、トピックやキーワードなど英語と中国語で補足する。
中国語の履修を推奨する。
授業の概要
デジタル・イノベーション、脱炭素(グリーン)技術で米国と共に世界をリードし、日本を含むグローバル市場で影響力を強める中国企業について、次の4つの観点を中心に体系的に学ぶ。
(1)デジタル化、プラットフォームに関する基礎知識と実用のケーススタディ
<プラットフォーム論、エコシステム論>
(2)中国企業のイノベーション・マネジメント
<イノベーション・マネジメント論、AI・ブロックチェーンなど技術の基礎知識>
(3)中国企業の組織マネジメントとその背景にある政治経済制度、歴史・文化
<人材組織マネジメント論>
(4)中国企業と日本企業の比較分析、中国企業による日本企業・市場へのインパクト
<国際経営論、比較経営論・異文化マネジメント論>
2年次までに学んだ経営学、経済学等の知識を土台として、デジタル・イノベーション、プラットフォーム、脱炭素(グリーン)等の最新動向をケーススタディを通じて理解する。
科目目的
デジタル・イノベーション、脱炭素(グリーン)技術で米国と共に世界をリードし、日本を含むグローバル市場で影響力を強める中国企業について、次の4つの観点を軸として、体系的に学ぶ。授業はケーススタディを中心に行い、2年次までに学んだ経営学、経済学等の知識を、ケースに適用して考察する能力を習得する。
(1)デジタル化、プラットフォームに関する基礎知識と実用のケーススタディ
<プラットフォーム論、エコシステム論>
(2)中国企業のイノベーション・マネジメント
<イノベーション・マネジメント論、AI・ブロックチェーンなど技術の基礎知識>
(3)中国企業の組織マネジメントとその背景にある政治経済制度、歴史・文化
<人材組織マネジメント論>
(4)中国企業と日本企業の比較分析、中国企業による日本企業・市場へのインパクト
<国際経営論、比較経営論・異文化マネジメント論>
到達目標
(1)中国企業論について、「授業の概要」で示した4つの観点を中心に、基礎理論・知識を体系的に修得する。
(2)グローバルビジネスリーダーとして直面する実ケースにおいて、組織とその活動メカニズムの理解に基づいて適切に考え行動できる基礎能力を習得する。
(3)自分の考えを的確に述べ、異文化環境で建設的な議論する能力を身につける。
授業計画と内容
第1回 中国企業論の全体体系(講座ガイダンス)
第2回 中国のデジタル化:プラットフォーム論、エコシステム論からの考察
第3回 アリババ、テンセントのビジネスモデルとイノベーション・マネジメント:米国プラットフォーマーとの比較分析
第4回 新興プラットフォーマー(バイトダンス、美団、滴滴出行)の参入戦略:ビジネスモデルとイノベーション・マネジメント
第5回 中国の制度、企業の経営環境:経済安全保障、国家資本主義、中国政府の重要政策とロードマップ
第6回 中国企業の人材・組織マネジメント
第7回 授業特別協力者(ゲストスピーカー)を招聘「日本企業の中国ビジネス(最新動向)」
第8回 自動車産業のデジタル化と変革課題:CASE(Connected、Autonomous、Shared/Service、Electric)を巡る市場形成と競争
第9回 金融のデジタル化:プラットフォーマーの金融業務参入と金融機関の変革
第10回 流通企業の変革:ネットとリアルの融合
第11回 半導体、エレクトロニクス企業のビジネスモデル:産業構造の転換
第12回 中国企業のグローバル戦略:一帯一路と企業の海外展開
第13回 中国企業の技術戦略:AI(人工知能)、ブロックチェーン、クラウドの基礎知識と活用事例
第14回 日本企業の中国ビジネス(機会と課題):講座のまとめ
授業時間外の学修の内容
指定したテキストやレジュメを事前に読み込むこと/授業終了後の課題提出
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
授業時間外の学修に必要な時間数/週
・毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
・毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり8時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
種別 | 割合(%) | 評価基準 |
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レポート | 50 | 授業の理解に基づいて、レポート出題内容に関する調査・分析を行い、自分の考えを論理的・的確に述ることができる。 A+ :極めて深い理解、論理的考察が構築されている A :深い理解、論理的考察がなされている B :理解、論理的考察がなされている C :ある程度は理解し、論理的に考察している F :理解、論理的考察がなされていない |
平常点 | 50 | 毎回の授業終了後に習得内容、気づき・感想を提出する。授業内容の理解と、2年次までに学んだ経営学、経済学等の基礎知識を活かした考察を評価する A+ :極めて深い理解、論理的考察が構築されている A :深い理解、論理的考察がなされている B :理解、論理的考察がなされている C :ある程度は理解し、論理的に考察している F :理解、論理的考察がなされていない |
成績評価の方法・基準(備考)
課題や試験のフィードバック方法
授業時間内で講評・解説の時間を設ける/授業時間に限らず、manabaでフィードバックを行う
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
アクティブ・ラーニングの実施内容
実施しない
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
授業におけるICTの活用方法
実施しない
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
実務経験のある教員による授業
はい
【実務経験有の場合】実務経験の内容
(1) 中国政府系金融機関の情報システム開発のプロジェクト・マネジャー(1995年~1998年)
(2) 北京現地法人の経営、「経営体制現地化」の実践(1998年~2003年)
(3) 中国ベンチャー企業への投資、PMI(Post Merger Integration)(2004年~2012年)
(4) 中国、東南アジア、インドにおける日本企業現地法人のITサポート事業責任者(2004年~2012年)
(5) 中国政府系企業との資本提携、合弁経営(2013年~現在に至る)
(6) NTTデータ経営研究所(シンクタンク)での提言・情報発信、コンサルティング(2016年~現在に至る)
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
経営、事業を担う経営者、企業人の思考・行動や組織文化にも焦点をあてて、組織とその活動メカニズムを理解できるよう授業を行う。
「イノベーションはどのように創出されたのか、どのような課題に直面したのか」、「経営の課題意識は何か」、「日本企業をどのように評価し、何を期待しているのか」など、経営者、企業人の視点を踏まえたケース分析と考察を行う。
テキスト・参考文献等
[テキスト]
パワーポイントによるレジュメを配布する。
[参考文献]
・岡野寿彦『中国デジタル・イノベーション:ネット飽和時代の競争地図』(日本経済新聞出版、2020年)
・岡野寿彦『中国的経営イン・デジタル:中国企業の強さと弱さ』(日本経済新聞出版、2023年)
・加藤弘之等『21世紀の中国 経済編:国家資本主義の光と影』(朝日新聞出版、2013年)
・立本博文『プラットフォーム企業のグローバル戦略』(有斐閣、2017年)
・西村友作『キャッシュレス国家:「中国新経済」の光と影』(2019年、文藝春秋)
・藤本隆宏等『中国製造業のアーキテクチャ分析』(東洋経済新報社、2005年)
・馬化騰等著、永井麻生子訳、岡野寿彦監修『テンセントが起こすインターネット+世界革命:その飛躍とビジネスモデルの秘密』(アルファベータブックス、2020年)