シラバス
授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
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専門演習Ⅰ | 2024 | 秋学期 | - | 国際経営学部 | 山田 恭稔 | ヤマダ ヤストシ | 2年次配当 | 2 |
科目ナンバー
GM-OM2-SB01
履修条件・関連科目等
<選抜方法>
以下の2つのテーマに関し、和文または英文で作成したレポートを提出すること(A4用紙3枚程度)。これを元に担当教員が選考する。
①自己紹介(出身地、英語力レベル、所属サークル、アルバイト先、これまでに何かに熱中した経験、希望する進路、自己の長所と短所)、
②志望動機、「開発」についてのイメージや自身の考え、「地域社会」についてのイメージや自身の考え、ゼミで研究したいテーマ
なお、応募者多数の場合には、面接をオンラインで実施する。
<履修条件>
①自ら考え、積極的に学ぶ姿勢を求める。
②当ゼミでは、目的達成に向けてメンバー全員が協力し合う姿勢に重きを置く。また、必要に応じて、FLP国際協力プログラムの山田ゼミメンバーとも協力し、ゼミ運営やゼミ活動を行なうことを求める。
③当ゼミでは、フィールドワークを重視する。2年次及び3年次前半には日本国内でのフィールドワークの実施を求める。
<関連科目等>
フィールドワークを重視する本演習では、「Field Studies」を同時に開講する。したがって、併せて履修することを求める。これに関連して、国際経営学部の「社会調査法」を3年次に履修することを強く推奨する。
また、国際経営学部の「社会学」、「東南アジア I 政治・歴史」、「NGO/NPO論」、「地方創生マネジメント論」、「国際協力論」、「国際開発論」を履修済み、履修中あるいは履修予定であることが望ましい。
授業で使用する言語
日本語/英語
授業で使用する言語(その他の言語)
授業の概要
本専門演習 I〜Vでは、専門知識だけではなく、発表や討議をも含んだチームワークの経験を積み、協調性、自己管理力を修得し、また、フィールドワークに基づいたレポートや演習論文の作成などを通じ、総合的な学習体験と知的複眼思考力の修得に関わる。
<テーマ:アジアの地域社会と持続的開発>
「開発」及びそれがもたらす影響は、様々な形態の国際協力をも含むグローバルな現象である。一方、地域社会は、「開発」の受け手であり、また、その重要な担い手にもなり得、かつ、私たちが生活をいとなむ場である。
本専門演習では、アジアの地域社会、ならびにその「開発」のあり方を社会学的に捉えた持続性の観点から研究する。なお、専門演習 I のグループ研究では、私たちに身近な日本の地域社会に焦点を当てる。
科目目的
・地域社会と持続的な開発に関する基本的な知識を身に付け、日本でのフィールドワークの経験を積み、地域社会の開発問題を捉え分析する能力が養われる。
・地域研究に必要な「地域社会を見る眼」を養うことを通して、グローバルな現象である開発のあり方に関する理解を深める。
・フィールドワークを通し、実際の現場を見る姿勢を養い、当該テーマに関する実践知が培われる。
・ゼミ活動を通して、組織活動に求められる普遍的で実践的な能力が培われる。
到達目標
・アジアの地域社会と持続的な開発に関する基本的知識を正しく理解し、かつ実践知を培うことを通して、アジアの様々な地域社会と互恵関係を構築して持続的発展へとつなげることができる専門能力の基礎を修得する。
授業計画と内容
【専門演習 I 】(2年次秋学期)
第1回目では、本演習に関する説明、ゼミメンバーの自己紹介などを行なう。第2回目から第13回までは、担当者やグループによる報告やプレゼンテーション、ならびにそれを受けてのゼミ全体での検討という、ゼミ生が主体となった研究活動を行なう。
ゼミ生主体の活動は、①地域社会と開発の持続性に関連する文献の分析と討論(輪読)、②グループによる研究(フィールドワークの要素を含む)プロジェクトの推進、という2群に大別される。これら2つの活動群は、相互に支え補完する形で同時並行する。
第14回には、総括と振り返りを行なう。
各回の内容は、以下の通りである。
第1回 オリエンテーション、自己紹介など
第2回 輪読と討論(1):東南アジアの開発と社会①
第3回 輪読と討論(2):東南アジアの開発と社会②
第4回 輪読と討論(3):東南アジアの開発と社会③
第5回 輪読と討論(4):東南アジアの開発と社会④
第6回 グループ研究計画書第一草案の発表と討論
第7回 輪読と討論(5):東南アジアの開発と社会⑤
第8回 輪読と討論(6):東南アジアの開発と社会⑥
第9回 グループ研究計画書第ニ草案の発表と討論、研究手法の検討
第10回 輪読と討論(7):東南アジアの開発と社会⑦
第11回 グループ研究計画書第三草案の発表と討論、および希望訪問先の検討
第12回 輪読と討論(8):東南アジアの開発と社会⑧
第13回 グループ研究のフィールドワーク準備(訪問先、質問票の検討)の進捗報告と討議
第14回 グループ研究のフィールドワーク準備(訪問先、質問票の検討)の完了報告と討議、および専門演習 I の総括
なお、履修者の人数などにより、スケジュールや進め方を変更することがある。
【専門演習 II 】(3年次春学期)
3年次では、主に東南アジアの地域社会に焦点を当てた輪読を進める一方で、専門演習 I で取り組んだグループごとの研究プロジェクトを継続し、i) フィールドワークで収集した情報の取りまとめ、ii) フィールドワークで収集した情報の分析、iii)研究課題に関する調査結果報告・進捗報告、iv) グループワークによる研究報告の練習とブラシュアップ、及びその報告に関する振り返り、v) グループワークによる研究レポート・論文の執筆と添削・修正、などの活動を行なう。
【専門演習 III 】(3年次秋学期)
輪読をさらに継続する一方で、専門演習 II までに培ったグループ研究プロジェクトでの経験を基に、それぞれの卒業研究に向けた準備に着手する。各ゼミ生は、i) 研究テーマの設定に向けた先行研究の理解と整理、ii) 研究テーマに関する研究課題の設定、iii) 研究課題にアプローチする研究手法の設定、iv) 研究計画書の作成、v) 関連する先行研究のレビュー、などの活動に取り組む。
【専門演習 IV 】(4年次春学期)
4年次では、1年間を通して卒論論文を執筆する。そのために、i) 研究課題に関する調査結果報告・進捗報告、ii) 卒論の全体構成の検討、iii) 卒論の執筆と添削・修正、などの活動を行なう。
【専門演習 V・卒業論文】(4年次秋学期)
卒論論文の執筆を引き続き進め、i) 卒論の執筆と添削・修正、iI) 卒論の報告、などの活動を行なう。
授業時間外の学修の内容
指定したテキストやレジュメを事前に読み込むこと/授業終了後の課題提出/その他
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
授業時間は報告と議論を行なう場である。したがって、「授業計画と内容」の箇所で述べた、2つの相互に関連する研究活動群の活動をゼミ生が主体となって進めるため、授業時間外でも相当の学習時間が必要となる。
まず、関連文献の分析と討論(即ち、輪読)に際しては、精読し理解するための予習が各自必要になる。また、フィールドワークの準備に関しても、報告・発表や討論が繰り返されるため、入念な準備が必要となる。そして、いずれの場合も、報告者には、報告用レジュメの作成が求められる。
これら一連の学習及び作業は、グループワークによって進められるため、準備や打ち合わせなどの必要に応じ、当該演習授業時間外のサブゼミの運営などが生ずる可能性もある。
授業時間外の学修に必要な時間数/週
・毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
・毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり8時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
種別 | 割合(%) | 評価基準 |
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レポート | 20 | 期末レポート |
平常点 | 20 | ゼミ活動やグループワークへの貢献度 |
その他 | 60 | 詳細については、下述の備考を参照せよ。 |
成績評価の方法・基準(備考)
「授業計画と内容」の箇所で記した通り、本専門演習では、ゼミ生の主体的な研究活動とゼミ運営が強く求められる。その方針に基づき、成績評価方法は、次の通りである。
・グループ研究プロジェクトの研究計画書:20%
・グループ研究プロジェクトの質問票:20%
・様々な報告・発表及び課題:20%
・ゼミ活動やグループワークへの貢献度:20%
・期末レポート:20%
なお、出席は評価の前提条件である。配慮すべき理由がなく、以下のいずれかの条件を満たした者はE判定とする:
- 出席率が70%に満たない者
- 報告日に無断で欠席した者
課題や試験のフィードバック方法
授業時間内で講評・解説の時間を設ける/授業時間に限らず、manabaでフィードバックを行う
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
アクティブ・ラーニングの実施内容
ディスカッション、ディベート/グループワーク/プレゼンテーション/実習、フィールドワーク
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
授業におけるICTの活用方法
その他
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
manaba
実務経験のある教員による授業
はい
【実務経験有の場合】実務経験の内容
・財団法人 国際開発センター 研究員(開発社会学)、在職1991年8月〜1993年3月。
・社会開発国際調査研究センター 主任研究員(地域社会開発)、在職1993年7月〜2019年3月。
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
・関連文献の分析と討論に関する各回(第3回、第5回、第8回、第10回、第12回)への反映。
・グループ研究プロジェクトにおけるフィールドワークの準備に関するコメントおよびフィードバック。
テキスト・参考文献等
テキスト:なし。
参考文献:- Nishide, Yuko. Social Capital and Civil Society in Japan. Tohoku University Press. 2009.
- Rigg, Jonathan. Challenging Southeast Asian Development: The shadows of success. Routledge. 2016.
- Sorensen, A. and C. Funck (eds.). Living Cities in Japan. Routledge. 2007.
この他にも、必要に応じて、演習の中で紹介する。
その他特記事項
・当ゼミの研究テーマについての関心が高く、意欲と根気のある学生の入ゼミを希望する。
・講義や発表中の私語、授業内容と無関係なスマホ使用、不要な出入り等は控えること。
・服装・行動に関する社会的な常識・マナーを遵守すること。