シラバス
授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
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国際情報概論 | 2024 | 前期 | 木3 | 国際情報学部 | 須藤 修 | スドウ オサム | 1年次配当 | 2 |
科目ナンバー
GI-IG1-IT01
履修条件・関連科目等
基礎情報学、情報法、倫理学などの必修授業と関係づけながら学習すれば、より深い考察ができます。
授業で使用する言語
日本語
授業で使用する言語(その他の言語)
授業の概要
世界は新たな文明の生成に向けて大きな変動期にある。その大変動を引き起こす重要な要素として情報通信テクノロジー(ICT)、データの爆発的な生成とその利活用がある。大規模言語モデル生成AI、マルチモーダルAIなどの先進AIが登場し、さらにCyber-Physical Systems(CPS)、Digital Transformation(DX)などが大規模に展開され、まさにデジタル革命が進行している。さらに5Gが整備され、新たな時-空間がグローバルな規模で形成されつつあります。
まず、中心になる生成AIなどの最先端の情報通信技術の概要について学び、さらに、CPS、DX、先進AIを基盤にした新たな社会システムの高度化の状況について学ぶ。それらの考察を踏まえてICTと情報ネットワークの急速な進化とグローバルな社会経済システムの大規模変動について概観し、個人情報の保護と利活用、AIガバナンスなどの制度的検討を行い、さらに人間の認識や行動も大きく変容する可能性について考えてみる。
科目目的
情報テクノロジーとデータサイエンスの基礎を習得し、その上で情報テクノロジーと社会制度の関係について把握し、これからの社会と人間の在り方を展望できる基礎能力を身につける。
到達目標
AIやデータサイエンスの基礎、生成AIやマルチモーダルAIの基礎、法制度的基礎、社会システムへの影響、先進AIに関する政策やそのインパクトを習得し、データ分析手法や行動科学実験で応用可能なナッジなどの技法、そして生きていく上で非常に重要な役割を演ずる構想力とは何か、そして構想力の理解と習得について考える。
授業計画と内容
第1回 :最先端ITとその社会的課題を学ぶ意義ーCPS、AI、生成AI
第2回 :CPS、DX、特定目的型AI について
第3回 :生成AI、マルチモーダルAI
第4回 :RAGとDXの高度化
第5回 :最先端AIの巨大な影響と規制の在り方
第6回 :オープンAPIによるシステム連携
第7回 :データベースとクラウド・コンピューティング
第8回 :クラウド・コンピューティングと経済
第9回 :クラウドの仕組みと課題
第10回:個人情報の保護と利活用に関するワークショップ
第11回:進化するAI、AGI(汎用人工知能)は近い将来どのようなものになるのか?
第12回:先進国のAIとDXと発展途上国のAIとDXの違い
第13回:人工知能と人間の在り方―失業、創造性、未来社会に関するワークショップ
第14回:まとめ
授業時間外の学修の内容
指定したテキストやレジュメを事前に読み込むこと/授業終了後の課題提出
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
ワークショップの準備・調査等
授業時間外の学修に必要な時間数/週
毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
種別 | 割合(%) | 評価基準 |
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期末試験(到達度確認) | 60 | 期末試験では講義内容習得の確認、習得した知識を用いた応用的な思考力を確認する。 |
レポート | 20 | 講義期間中のレポートでは、学習習得レベルを確認する。 |
平常点 | 20 | やむを得ない事情で欠席する場合は、事前に連絡をください。無断欠席をしないように気を付けて下さい。 |
成績評価の方法・基準(備考)
出席:20点、レポート:20点、期末試験60点、合計100点で60点以上を合格とします。
課題や試験のフィードバック方法
授業時間内で講評・解説の時間を設ける/授業時間に限らず、manabaでフィードバックを行う
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
アクティブ・ラーニングの実施内容
反転授業(教室の中で行う授業学習と課題などの授業外学習を入れ替えた学習形式)/ディスカッション、ディベート/グループワーク
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
授業におけるICTの活用方法
その他
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
生成AIを用いて絵画や文書を書き、その可能性とリスクについて討論する。またZoomあるいはWebexを用いて学外の有識者や実務経験者と意見交換をする。
実務経験のある教員による授業
はい
【実務経験有の場合】実務経験の内容
私は、政府や自治体の情報化政策とAI政策を構想し、また企業におけるDX戦略に関してアドバイスを行い、その実施のコンサルテーションを政府、自治体、OECDやUNESCOなどの国際機関、企業で行っています。
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
企業や行政機関で導入が進んでいるクラウドコンピューティング、AIの在り方を現場の実態に即して教える。
テキスト・参考文献等
【テキスト】
授業用資料(PDF)を配信する。
【参考文献】
・松尾豊著『人工知能は人間を超えるか』角川選書、2015年
・カイフ―・リー、チェン・チウファン著(中原尚哉 訳)『AI 2041 』文芸春秋、2023年
・Stanford University Human-Centered AI Institute ed., AI Index Report 2023
その他、授業内で適宜指示する。
その他特記事項
連絡が必要な場合、manabaまたはメールで行います。もし受講生が個別に相談したい場合は、日程調整のうえ、研究室でお会いします。
参考URL
須藤修の生成AIとそのインパクトに関するインタビューが新潮社のWebフォーサイトで2023年から公表されています。それを見ておくと授業が分かりやすくなります。
以下のURLからアクセスできます。
・「インタビュー・AIのルール作りは誰がイニシアチブを取るのか」
新潮社 フォーサイト https://www.fsight.jp/articles/-/50012 2023年11月
・「インタビュー・教育界はどのようにAIを受け入れていくか 」
新潮社・フォーサイト https://www.fsight.jp/articles/-/50012 2023年10月
・「インタビュー・AIがAIに学習させる時代が来ている」
新潮社 フォーサイト https://www.fsight.jp/articles/-/50093 2023年9月
・「インタビュー・AI市場をブルー・オーシャンにする企業は? 」
新潮社 フォーサイト https://www.fsight.jp/articles/-/50012 2023年9月