シラバス
授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
システムマネジメント | 2024 | 後期 | 水4 | 国際情報学部 | 石谷 靖 | イシガイ ヤスシ | 2年次配当 | 2 |
科目ナンバー
GI-HI2-IT21
履修条件・関連科目等
システムライフサイクル全体を深くカバーするために、システム開発論および情報セキュリティ論は、並行して履修することが望ましい。
システム開発論は、システムマネジメントの対象であるシステムを実現する要であり、情報セキュリティは、システムを実現、運用する上でシステムマネジメントの大きな課題であり、今後さらに留意していかなければならない分野である。
授業で使用する言語
日本語
授業で使用する言語(その他の言語)
授業の概要
現在、公共やビジネスのサービスの実現において、常に変化し要求が高まり続けるニーズに応えていくために、ICTシステムが本質的な役割を果たしている。システムはサービスの価値の源泉であり、確実に価値を生み続けるにはどうすれば良いか、本科目ではシステムマネジメントの課題とあるべき仕組み、活動を考察する。
受講者にとって馴染みの薄いと思われるシステムマネジメントについて、各回のテーマがなぜ重要かの背景、動機づけを常に示して、内容を把握しやすくする。
科目目的
システムマネジメントについて、時代に依らない普遍的な原則、考え方、手段を学ぶとともに、今日社会で進んでいるデジタルイノベーションへ対応できるマネジメント力の基礎を会得する。
到達目標
システムの社会における位置付けをその歴史とともに理解し、社会が求めるサービスをシステムが継続的に実現するためのシステムマネジメントの基本原則、考え方および知識を獲得する。
その結果、社会生活を支えるシステムの実現のためのマネジメントのポイントに関して、システムライフサイクル全般にわたり具体的な内容を説明できるようになる。また、システムのあるべき姿、将来について受講者自ら発展的に考えていけるようになる。
授業計画と内容
第1回 : ビジネス、社会におけるシステム~システムの役割と事例~
第2回 : 情報システムの発展~今日までの発展の歴史~
第3回 : システムライフサイクル~構想から運用~
第4回 : サービスマネジメント~システムが実現する世界のマネジメント~
第5回 : システムアーキテクチャ(1)~アーキテクチャとは~
第6回 : システムアーキテクチャ(2)~アーキテクチャを支える技術~
第7回 : システムオペレーション(1)~高品質サービスの提供~
第8回 : システムオペレーション(2)~システムリスクとサービス継続~
第9回 : システムを取り巻く関係者~ステークホルダ・マネジメント~
第10回: システムエコノミクス~経済性のマネジメント~
第11回: システムの進化~環境変化への適応~
第12回: デジタルトランスフォーメーション~その本質と求められるマネジメント~
第13回: レガシーシステム~既存資産の課題とマネジメント~
第14回: 発展的トピックとまとめ
授業時間外の学修の内容
授業終了後の課題提出
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
レポート作成のための準備・調査等。
授業時間外の学修に必要な時間数/週
毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
種別 | 割合(%) | 評価基準 |
---|---|---|
レポート | 60 | 4回程度のレポート課題 |
平常点 | 40 | 授業への参加(出席、講義内容の簡単なまとめ) |
成績評価の方法・基準(備考)
なお、病欠や公欠等の特段の理由がない欠席、及び無断欠席がある場合には、単位を付与しないことがある。
課題や試験のフィードバック方法
授業時間に限らず、manabaでフィードバックを行う
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
アクティブ・ラーニングの実施内容
実施しない
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
授業におけるICTの活用方法
その他
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
manabaへの講義資料の掲載。
対面でなくオンデマンド型の遠隔講義で実施する場合は、資料配信型で、ナレーション付きのパワポおよび動画に変換したものをmanaba上で公開する。
実務経験のある教員による授業
はい
【実務経験有の場合】実務経験の内容
[関係する具体的な職歴]
1988年から現在まで、株式会社三菱総合研究所(情報技術開発部門から始まり、現在デジタルイノベーション本部在籍)において研究員、コンサルタントとしてシステムのライフサイクル全般に亘る研究、支援業務に従事。内容としては、システム構築(要件定義、設計、コーディング、リリース、フォロー)、プロジェクトマネジメント、プロセス改善、技術調査、サービス設計、新規事業開拓等を実施。
この間、2004年から2007年にかけて独立行政法人情報処理推進機構のソフトウェアエンジニアリングセンター(SEC)(当時)のエンタープライズ系プロジェクトサブリーダとして調査研究を実施。
また、2004年5月から7月にはドイツフラウンホーファ実証的ソフトウェア工学研究所(IESE)にて客員研究員としてシステムマネジメントの要求から開発までの研究に従事。
2014年度から毎年、継続的に先進サービス・技術、デジタル・ガバメント等について欧州各国の調査実施(2020、2021年度、2022年度はオンライン調査)。
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
[実務経験に関連する授業内容]
これらの経験の中で本科目に関して得られた知見として、具体的には、①ビジネス業務分析(第1回、第2回)、②サービス設計(第4回、第11回、第12回)、③調達・要求マネジメント(第4回、第9回、第10回)、④システム開発/マネジメント(設計、コーディングを含む)(第3回、第5回、第6回、第13回)、⑤オペレーション分析(第7回、第8回)があります。
①および②については、2010年から現在に至るサービス提供企業およびシステムインテグレータに対する支援業務が特に関係します。
③および④については、1990年代前半の官公庁での調達・要求マネジメントのガイドライン策定、上記SECにおける調査研究、IESEとの共同研究(代表資料は、2006年9月、ハイブリッドなコスト見積りモデルの反復的な構築方法について、SEC Journal第2巻3号、原著者(Adam Trendowicz、石谷靖、他4名))などが深く関係します。
⑤については、①および②と同じ経験、知見が深く関係します。
また、上記職務とともに、PC、ネットワーク等の各種システム技術の初期からの現在までの経験は、実体験として講義内容に反映します。
テキスト・参考文献等
各回の授業内でテーマに応じた参考文献を適宜示す。
その他特記事項
特になし。