シラバス
授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
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民事法(情報財産権法) | 2024 | 前期 | 金2 | 国際情報学部 | 小林 利明 | コバヤシ トシアキ | 3・4年次配当 | 2 |
科目ナンバー
GI-IP3-IL15
履修条件・関連科目等
特になし
授業で使用する言語
日本語
授業で使用する言語(その他の言語)
授業で使用する資料は、日英文併記のものを含みます。若干の英文資料も講義で使用予定です。
授業の概要
民事上の財産権との比較において、著作権、肖像権・パブリシティ権、特許権・商標権・意匠権、営業秘密など、情報に関わる財産法の全体像を説明します。その上で、様々な種類の情報のどのような利用が法的に問題となりうるかを学びます。
本講義は著作権法の基本的内容を学ぶことを主目的としますが、講義全体を通じて、「情報」を切り口に、現代社会におけるやや発展的な問題も取り上げます。とりわけ、現代において情報とインターネットが切り離せない関係にあることを踏まえ、SNSの利用、リンクや海賊版の問題等、学生にとっても身近な問題についても適宜触れます。
科目目的
この科目は、カリキュラム上の応用・発展科目として位置付けられており、この科目での学習を通じて、情報保護の目的・在り方についての認識を深め、基本的法律知識を習得することを目的としています。
到達目標
この科目では、以下を到達目標とします。
・情報を保護する目的や情報の利用に関する知的財産法の全体像を理解し、特に著作権法に関する基本的知識を身に付け、現代的問題を検討するための思考力を養うこと。
授業計画と内容
第1回 :イントロダクション(知的財産権の内容と各法律の守備範囲)
第2回 :著作権法1(著作権は何に発生するか)
第3回 :著作権法2(著作権の内容ー財産的権利と人格権権利、著作権の存続期間)
第4回 :著作権法3(著作権は誰のものか、ゴーストライター、AIと著作権)
第5回 :著作権法4(パクり・盗作とは何か?、フリー素材の落とし穴)
第6回 :著作権法5(パロディは違法か?、無断で他人の著作物を使える場合)
第7回 :著作権法6(Creative Commons、著作隣接権、著作権侵害と救済方法)
第8回 :情報に関する著作権以外の権利1(特許法、意匠法、商標法、不正競争防止法)
第9回 :情報に関する著作権以外の権利2(プライバシー/個人情報、法的権利のように見えて実はそうでないもの)
第10回:情報に関する著作権以外の権利3(芸能界とパブリシティ権、肖像権)
第11回:インターネットと著作権1(映像・音楽ビジネスと著作権、SNSと著作権)
第12回:インターネットと著作権2(リンク、海賊版、模倣品)
第13回:インターネットと著作権3(国境を超える知的財産の扱い、匿名の書き込みはバレないのか?)
第14回:総括(情報はいかに守られるべきか、いかに自由に使われるべきか)
授業時間外の学修の内容
指定したテキストやレジュメを事前に読み込むこと/その他
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
講義中で触れたトピックや資料について自身でさらに理解を深めるべく検討するなどの復習を行うことが望ましいです。
授業時間外の学修に必要な時間数/週
毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
種別 | 割合(%) | 評価基準 |
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期末試験(到達度確認) | 40 | 評価基準:著作権法の理解を中心とする情報に関する財産権の基本的理解を踏まえ、情報の発信・利用に関する法的問題点を理解できているかを評価します。 |
平常点 | 60 | 授業への参加・貢献度等の状況を基準とします。 |
成績評価の方法・基準(備考)
課題や試験のフィードバック方法
その他
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
特定のフィードバックは行っていないが、授業時間内に理解が進むよう工夫します。
アクティブ・ラーニングの実施内容
実施しない
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
授業におけるICTの活用方法
その他
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
授業中に、クリッカーやmanabaのアンケート機能を使い、即時に学生の反応を把握しながら授業を進めていきます。
実務経験のある教員による授業
はい
【実務経験有の場合】実務経験の内容
弁護士として著作権を中心とする知的財産権法務に15年以上携わる。またその間、米国法律事務所にて米国知的財産訴訟実務に1年、国内放送番組制作会社や音楽・映画・芸能・ゲーム事業等を手掛ける企業において、非常勤社内弁護士として約7年知的財産法務を担当。
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
教科書などには書かれていないけれども実際に世の中で問題となっている出来事や現場が対応に苦慮していることを織り交ぜながら著作権法の考え方を講義し、学生生活においても無縁ではない著作権法上の問題点やインターネットを利用する際の注意点について講義します。
テキスト・参考文献等
講義資料:講師が作成・配布する資料を用いる
予習復習用教材として以下の参考文献を用いる。各参考文献の使用方法や購入の必要度などについては初回講義で説明する。(初回講義までに購入しておく必要はない。)
参考文献①:前田健・金子敏哉・青木大也編『図録 知的財産法』(弘文堂、2021年)
参考文献②:島並良=上野達弘=横山久芳「著作権法入門 第3版」(有斐閣、2021年)
参考文献③:内田朋子ほか著・桑野雄一郎監修『すごいぞ!はたらく知財-14歳からの知的財産入門』(晶文社、2019年)