シラバス
授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
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著作権実務 | 2024 | 後期 | 金1 | 国際情報学部 | 日向 央 | ヒュウガ ヒサシ | 3・4年次配当 | 2 |
科目ナンバー
GI-IP3-IL30
履修条件・関連科目等
特にありません。授業を集中して聴いていただければ大丈夫です。
授業で使用する言語
日本語
授業で使用する言語(その他の言語)
授業の概要
著作権法は、公衆の文化的な要求を満たすコンテンツ(小説、随筆、音楽(詞や曲、
歌唱や演奏)、絵画、写真、劇場用映画、テレビ番組、俳優の演技、録音物など)を
「使う」ときに、「権利者の許諾が必要か?」、それとも「権利が生じていないので無断で使えるか?」のいずれに該当するかについてのルールを定めた法律である。授業では、難解といわれるこの法律を、すべて具体例を挙げながらわかりやすく解説する。
科目目的
コンテンツの利用において、権利の対象となるものは何か、権利の内容、誰が権利者となるのか、いかにしたら権利者から許諾が得られるか、さらに法的紛争が起きた場合の裁判所の判断等を理解する。
到達目標
著作権法を体系的に理解し、コンテンツの利用方法ごとに、無断でできるか、許諾が必要か、必要な場合に誰の許諾を得るか、料金はいくらかかるかなど、理論と実務の両面を習得し、文化を享受するための法的素養を身につける。
授業計画と内容
第1回 :もし「著作権」が存在しなければ、あらゆる作品は創られない ?
第2回 :フローチャート~許諾を得るか、無断でできるかを判断する手順
第3回 :音楽の著作権者は、作詞家と作曲家。歌手と楽器演奏家は異なる権利者
第4回 : 音楽の歌唱・演奏をスタジオで録音したレコード会社も著作隣接権をもつ
第5回 :「著作権」は、利用の禁止権。ひとつの権利ではない。細かく17種類の権利がある
第6回 :「著作権」の代表的権利である「複製権」と、その権利が制限される法の各定め
第7回 :コンサートの歌唱には作曲家の禁止権が生ずる。
公衆に著作物を見せ聞かせる6つの利用禁止権
第8回 :ドラマ『セクシー田中さん』での原作漫画家と脚本家とテレビ局との葛藤。
著作権法では、誰の権利が強く設定されているのか。
第9回 :引用、時事の事件の報道利用、写り込み
~著作権が制限され自由利用が可能なさまざまな法の定め
第10回:「替え歌」は違法 ? 著作物を改変されない権利=著作者人格権とは
第11回: 劇場用映画とテレビ番組はいずれも「映画の著作物」。
その利用に関し、映画監督、演出家、原作の小説家・漫画家、脚本家、
劇の伴奏音楽の作曲家、映画会社、出演俳優らはそれぞれいかなる権利をもつか。
第12回: 著作権は「死後70年」の経過などで消滅する~保護期間
第13回: 音楽教室での生徒の演奏に著作権は生じるか~著作権裁判その1
第14回:旋律の「盗作」が認定された事件とされなかった事件~著作権裁判その2
授業時間外の学修の内容
指定したテキストやレジュメを事前に読み込むこと
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
授業時間外の学修に必要な時間数/週
毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
種別 | 割合(%) | 評価基準 |
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期末試験(到達度確認) | 80 | 期末試験結果 |
平常点 | 20 | 授業の取り組み |
成績評価の方法・基準(備考)
課題や試験のフィードバック方法
授業時間に限らず、manabaでフィードバックを行う
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
アクティブ・ラーニングの実施内容
実施しない
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
授業におけるICTの活用方法
実施しない
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
実務経験のある教員による授業
はい
【実務経験有の場合】実務経験の内容
番組制作、コンサート、展覧会の実施等における著作権処理のアドバイス、原作小説家、脚本家、劇伴音楽の作曲家、出演俳優らとの契約交渉及び契約書の作成など
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
番組制作、文化事業の実施等において、著作権に関連するさまざまな権利者との交渉の実態はいかなるものか、契約書の条文をどう書くかなど、実務に関連した体験談を具体的に、生々しく紹介する。
テキスト・参考文献等
講師が作成するレジュメなどの講義資料を毎回用意する