シラバス
授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
刑事法(デジタル・フォレンジック) | 2024 | 後期 | 水2 | 国際情報学部 | 尾崎 愛美 | オザキ アイミ | 3・4年次配当 | 2 |
科目ナンバー
GI-CR3-IL33
履修条件・関連科目等
授業で使用する言語
日本語
授業で使用する言語(その他の言語)
授業の概要
インターネットとIoT(Internet of Things:モノのインターネット)の普及により、大量のデジタルデータ(Big Data:ビッグデータ)を生成・収集・蓄積できるようになり、これらのデータをAI(Artificial Intelligence:人工知能)を用いて分析することが容易となりました。この変化は革命的なものであり、現代は「第4次産業革命」の時代とも言われています。このような時代を迎え、安心・安全な情報通信社会の維持が益々重要な課題として浮かび上がっています。
デジタル・フォレンジックとは、「インシデントレスポンス(コンピュータやネットワーク等の資源及び環境の不正使用、サービス妨害行為、 データの破壊、意図しない情報の開示等、並びにそれらへ至るための行為(事象)等への対応等を言う。)や法的紛争・訴訟に際し、電磁的記録の証拠保全及び調査・分析を行うとともに、電磁的記録の改ざん・毀損等についての分析・情報収集等を行う一連の科学的調査手法・技術※」とされています。安心・安全な情報通信社会の維持を図っていくために、デジタル・フォレンジックが果たしていくべき責任は今後ますます高まっていくものと思われます。
この講義では、情報セキュリティの新たな分野であるデジタル・フォレンジックの体系的な解説を通じて、学生の皆さんが高度情報化社会にどのように参画していくべきかを学んでいきます。
※デジタル・フォレンジック研究会「デジタル・フォレンジックとは」
(https://digitalforensic.jp/home/what-df/)
科目目的
この講義では、デジタル・フォレンジックに関する基礎的知識を修得した上で、デジタル・フォレンジックを実際に行ううえでの様々な留意点について、技術・法の両側面から検討していく。さらに、企業活動や訴訟といったさまざまな場面でデジタル・フォレンジックがどのように活用されているか、今後の展望も含めて概観していくことにする。これらを踏まえて、デジタル・フォレンジックの全貌について体系的に理解し、健全なICT社会の実現に向けて寄与できるだけの能力を身につけることを目的とする。
到達目標
1 デジタル・フォレンジックについて体系的に説明できる。
2 デジタル・フォレンジックに関する企業実務・裁判実務の概要について理解できる。
3 高度情報化社会における社会課題についてデジタル・フォレンジックがどのように寄与できるのかを把握できるようにする。
授業計画と内容
第1回 : デジタル・フォレンジック入門①:総論
第2回 : デジタル・フォレンジック入門②:技術
第3回 : デジタル・フォレンジック実務全般の留意点①:データ収集・復元・分析
第4回 : デジタル・フォレンジック実務全般の留意点②:報告書作成
第5回 : コンピュータ・フォレンジック
第6回 : スマートフォンとデジタル・フォレンジック
第7回 : ネットワーク・フォレンジック
第8回 : 調査とデジタル・フォレンジック
第9回 : 犯罪捜査とデジタル・フォレンジック
第10回: 刑事訴訟におけるデジタル証拠とデジタル・フォレンジック
第11回: 裁判員制度におけるデジタル証拠とデジタル・フォレンジック
第12回: 民事訴訟とデジタル・フォレンジック
第13回: 医療分野とデジタル・フォレンジック
第14回: IoTの進展とデジタル・フォレンジック
授業時間外の学修の内容
指定したテキストやレジュメを事前に読み込むこと/その他
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
授業前に、教科書の該当部分を購読し、授業のポイントに付いて理解した上で出席すること。
授業時間外の学修に必要な時間数/週
毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
種別 | 割合(%) | 評価基準 |
---|---|---|
レポート | 60 | 試験(レポート) |
平常点 | 40 | 授業への取り組み |
成績評価の方法・基準(備考)
なお、病欠や公欠等の特段の理由がない欠席、及び無断欠席を繰り返した場合には、単位を付与しないことがある。
課題や試験のフィードバック方法
授業時間内で講評・解説の時間を設ける
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
アクティブ・ラーニングの実施内容
プレゼンテーション
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
授業におけるICTの活用方法
クリッカー/その他
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
Slack等
実務経験のある教員による授業
いいえ
【実務経験有の場合】実務経験の内容
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
テキスト・参考文献等
【テキスト】
安冨潔・上原哲太郎 (編著), デジタル・フォレンジック研究会 (著)『基礎から学ぶデジタル・フォレンジック: 入門から実務での対応まで』(日科技連出版社、2019年)
【参考文献】
授業内で適宜指示する。