シラバス
授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
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情報戦略論 | 2024 | 前期 | 金2 | 国際情報学部 | 山口 真一 | ヤマグチ シンイチ | 3・4年次配当 | 2 |
科目ナンバー
GI-BD3-SE06
履修条件・関連科目等
授業で使用する言語
日本語
授業で使用する言語(その他の言語)
授業の概要
「今までのビジネスのやり方では、立ち行かなくなっている」――このような声を、多くの業界で聞くようになりました。近年における社会の高度情報化は、経済・社会の法則を大きく変革しています。そして、技術革新と人々の価値観の変化によって、ビジネスの価値の源泉も大きく変わり、市場の競争構造や主流となるビジネスモデルは劇的に変化しています。しかしながら、平成元年には世界の時価総額ランキングに日本企業が7社入っていたのに対し、今ではベスト50にも1社しかいないことからも分かるように、日本企業はこの変革に大きく取り残されています。
本授業では、このような高度情報化に伴うビジネス環境の破壊的変化を紐解いたうえで、情報社会において持続的に発展できるビジネスモデル―FSP-Dモデル(〈フリー+ソーシャル+価格差別〉×〈データ〉モデル)―を学び、それをビジネスの実践において活用出来るようになることを目指します。
本授業の特徴は2つあります。第一に、理論だけでなく、豊富な事例と最先端のデータ分析結果をエビデンスとして提示します。第二に、実践に重きを置き、情報社会のビジネス戦略を立案するうえで押さえるべきポイントと、具体的な活用方法を考えます。
科目目的
本科目は、専門科目群の「情報発展」と位置付けられています。そのため、情報技術の革新がビジネス・経済・社会にどのように影響を与えたのか正しく理解したうえで、ビジネスにおける情報化戦略について論理的にアウトプットできるようになることを目的としています。
到達目標
以下の3つを到達目標とします。
1. 情報社会になって社会・経済・メディア環境がどのように変化し、それによってビジネスの価値の源泉がどのように変革したのかを理解します。
2. 情報社会の新しいビジネスモデル(FSP-Dモデル)の特徴を正しく理解し、ビジネスにおける情報化戦略について自分なりの考えを持てるようにします。
3. 情報社会で持続的に発展できるビジネスを自ら考案し、それを論理的に表現出来るようになります。
授業計画と内容
第1回 イントロダクション:既存ビジネスモデルの崩壊とFSP-Dモデル
第2回 フリー①:なぜ、基本無料なのか
第3回 フリー②:フリーを活用するビジネスモデル
第4回 フリー③:フリーが変える経済法則
第5回 価格差別①:多段階価格差別が高利益を生み出す
第6回 価格差別②:熱心なユーザをつかまえる
第7回 ソーシャル①:ネットワーク効果
第8回 ソーシャル②:情報社会のマーケティング
第9回 ソーシャル③:ソーシャルを活かすマーケティング戦略
第10回 ソーシャル④:様々なソーシャルメディア・マーケティング
第11回 ソーシャル⑤:頻発するネット炎上リスク
第12回 ソーシャル⑥:ネット炎上の実態
第13回 データ①:データ・エコノミーと日本
第14回 データ②:FSP-Dモデルの未来
授業時間外の学修の内容
その他
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
毎授業でレポート課題を課します。課題には授業内でも取り組みますが、それだけでは終わらない分量なので、授業外での取り組みも必要です。
授業時間外の学修に必要な時間数/週
毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
種別 | 割合(%) | 評価基準 |
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レポート | 86 | 毎授業でレポートを課します。 |
平常点 | 14 | 授業参加態度・発言・積極性等。 |
成績評価の方法・基準(備考)
課題や試験のフィードバック方法
授業時間内で講評・解説の時間を設ける
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
授業冒頭で、前回提出された課題をいくつかピックアップしたうえで講評・解説します。また、随時メールでの質問・コメントは受け付けます。
アクティブ・ラーニングの実施内容
ディスカッション、ディベート/その他
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
講義内でいくつかの問いを出し、それについてディスカッションを行います。また、課題のフィードバックの中で多様な意見を提示し、他の学生の意見を知ってそこからポイントを学習できるようにします。
授業におけるICTの活用方法
その他
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
その場でレポート課題に取り組んでもらいますので、毎授業でパソコン及びMicrosoft Officeを使います。
実務経験のある教員による授業
いいえ
【実務経験有の場合】実務経験の内容
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
テキスト・参考文献等
【テキスト】
山口真一『なぜ、それは儲かるのか: 〈フリー+ソーシャル+価格差別〉×〈データ〉が最強な理由』(草思社)、2020年 ISBN:4794224613