シラバス
授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
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特殊講義B1(クラウドコンピューティング) | 2024 | 前期 | 火5 | 国際情報学部 | 須藤 修 | スドウ オサム | 3・4年次配当 | 2 |
科目ナンバー
GI-IF3-SE32
履修条件・関連科目等
特になし
授業で使用する言語
日本語
授業で使用する言語(その他の言語)
授業の概要
クラウド・コンピューティングとは、文字通り「雲のコンピュータ活用」である。雲はインターネットの象徴的な表現である。クラウド・コンピューティングは、まさに手元のスマートフォン、タブレット、PC、あるいはさまざまな情報処理端末が、インターネットを経由して巨大データセンターに集積された大規模計算資源(大規模サーバー群)や人工知能に繋がれ、個々の電話端末やPCでは到底不可能であった高度なサービスを実行するコンピューティングなのである。
ではその構成や機能はどのようなものであるのか?またセキュリティはどうなっているのか?契約、瑕疵に対する責任はどのように考えなければならいのか?そしてクラウド事業者によるAIサービスのシステム管理やデータ管理、生成AIの判断のバイアスやハルシネーションはどのようなことが考えられるのか?本講義では、これらの問いに答えるとともに、先進的企業のAIクラウド事業内容や構築準備中の日本政府クラウド構想を紹介する。さらにクラウドを利活用した生成AI、RAGなどの今後の展開についても解説する。
科目目的
デジタル・トランスフォーメーション(DX)、CPSの基盤をなすクラウド・コンピューティングを理解し、その運用に必要な契約、責任分担、個人情報保護などのガイドラインを理解し、デジタル・トランスフォーメーション(DX)をより具体的に理解し、これからの社会を担う能力を身につける。
到達目標
受講生は、クラウド・コンピューティングの技術的システム概要、その利用にともなう契約の在り方と責任分担の在り方について理解し、クラウド事業者によるAIサービスの概要と課題、メタバースの展望を理解し、現実社会で必要なクラウド運用手法とその応用能力を習得する。
授業計画と内容
第1回 世界で大規模に起こっている生成AI
第2回 生成AIとクラウドの関係
第3回 クラウドAIサービスのライフサイクル・マネジメント
第4回 クラウドAIサービスのガバナンス
第5回 日本におけるクラウドAIサービスの実例
第6回 クラウド・コンピューティングとは何か
第7回 クラウドの基本構成
第8回 クラウドの長所と課題
第9回 クラウドとAI
第10回 クラウド事業者による生成AIサービスの課題
第11回 生成AIクラウドに関する質疑応答
第12回 Digital Governmentと政府クラウド構想
第13回 DXとスマートシティ
第14回 クラウドとAIに関する復習と質疑応答
授業時間外の学修の内容
指定したテキストやレジュメを事前に読み込むこと/授業終了後の課題提出
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
授業時間外の学修に必要な時間数/週
毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
種別 | 割合(%) | 評価基準 |
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期末試験(到達度確認) | 60 | 講義内容の理解、その応用に関する記述を求める。 |
レポート | 20 | 講義期間中にレポートの提出を求める。学習理解度を確認する。 |
平常点 | 20 | やむを得ない理由があれば、事前の報告をしてください。無断欠席をしないよう気を付けて下さい。 |
成績評価の方法・基準(備考)
期末試験、レポート提出、出席点の合計で、100点満点中60点以上を合格とします。
課題や試験のフィードバック方法
授業時間内で講評・解説の時間を設ける
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
アクティブ・ラーニングの実施内容
ディスカッション、ディベート/プレゼンテーション/実習、フィールドワーク
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
授業におけるICTの活用方法
その他
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
オンラインにて実務者のゲストをお招きし、事例研究を行う。
ZoomまたはWebexを使用する予定です。
実務経験のある教員による授業
はい
【実務経験有の場合】実務経験の内容
政府や自治体の情報化政策、AI政策を構想し、また企業のDX化のアドバイスを行ってきた。その実施のコンサルテーションを政府、自治体、OECDやUNESCOなどの国際機関、企業で行っています。
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
クラウドコンピューティング導入と運用は、政府、自治体、企業が現在取り組んでいるもっとも重要なシステム構築と運用の仕方である。各種の顧問や委員として取り組んでおり、現場の状況をリアルに教えることができる。
テキスト・参考文献等
テキストとして講義スライドを事前にPDFで配布するので予習するようにしてください。
参考文献は授業中に提示します。
その他特記事項
参考URL
須藤修の生成AIとそのインパクトに関するインタビューが新潮社のWebフォーサイトで2023年から公表されています。それを見ておくと生成AIクラウドに関する理解が深まります。
以下のURLからアクセスできます。
・「インタビュー・AIのルール作りは誰がイニシアチブを取るのか」
新潮社 フォーサイト https://www.fsight.jp/articles/-/50012 2023年11月
・「インタビュー・教育界はどのようにAIを受け入れていくか 」
新潮社・フォーサイト https://www.fsight.jp/articles/-/50012 2023年10月
・「インタビュー・AIがAIに学習させる時代が来ている」
新潮社 フォーサイト https://www.fsight.jp/articles/-/50093 2023年9月
・「インタビュー・AI市場をブルー・オーシャンにする企業は? 」
新潮社 フォーサイト https://www.fsight.jp/articles/-/50012 2023年9月