シラバス
授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
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特殊講義B3(パブリックスピーキングと自己表現) | 2024 | 前期 | 水2 | 国際情報学部 | 石山 智恵 | イシヤマ チエ | 3・4年次配当 | 2 |
科目ナンバー
GI-IF3-SE34
履修条件・関連科目等
好奇心と向上心を持って新しい知識や技術を習得し、自身のその後に生かしていける学生であれば、特に前提知識は必要ない。社会や時事への問題意識を持ち、常に考察し、課題解決法について考える姿勢を持つ学生が望ましい。実践形式の講義のため、能動的に授業に参加する姿勢があることが望ましい。
授業で使用する言語
日本語
授業で使用する言語(その他の言語)
授業の概要
本特殊講義の最大の目的は、「パブリックスピーキング」のスキルを身につけ、大学生として、また社会人として、その技能を生かすことである。パブリックスピーキングにおいては、親しい仲間内の会話とは異なり、不特定多数の人に、わかりやすく、的確に情報を届けることが重要となる。
"伝え手"は、「正しく、美しい日本語」の使い手であることが求められるほか、情報を、道筋を立てて、過不足なく、効果的に伝える力を身につけることが大切となる。
講義では、アナウンサーでさえ悩む、「誤読・誤用の多い言葉の読み方や使い方」を紹介し、正しい文法や知識について学ぶほか、腹式呼吸を使った発声法や母音の無声化・鼻濁音などを学び、パブリックスピーキングに必要な「正しいアクセントや口調」の習得を目指す。また、実際に放送で用いられるニュース原稿などを使った「アナウンス演習」のほか、制限時間を定めた自己PR、「最近気になったこと」などのテーマについての原稿作成・発表を行い、「伝わる・響く」プレゼンテーションの力を養う。
また本講義では、"伝え手"に不可欠な、社会の現象や課題を独自に切り取る「視点」の獲得も目指す。ニュースやリポートなどを視聴し、その背景にある事象を自ら調べ、考え、発表を行う。学生同士意見交換することで、多角的に物ごとを見る目も養う。また自身の視点で「ネタ」を探し、取材リサーチを行い、ミニレポートとしてまとめ・発表する演習も行う。
メディアなどの世界で欠かせない「パブリックスピーキング」の技能を習得し、表現力や洞察力を磨き、就職活動の面接はもちろん、その後の社会人生活の中でも活用してもらいたい。
科目目的
本講義は特殊講義であるため、実践的な講義を行う。
アナウンス技術の習得では、単に、「美しく読む」のではなく、伝える情報の背景や核心まで理解した上で、情報の受け手(視聴者やリスナー、読者など)の心に、しっかり届く表現力を身につけることを目的とする。
また、書かれた原稿を読んで伝えるだけでなく、自ら、伝える価値のある情報(ネタ)を探し、リサーチし、リポートの形にまとめ、伝える演習も行う。自身が、社会への問題提起を行い、情報の発信者となるためのスキルの習得を目指す。
パブリックスピーキングのスキルを身につけ、不特定多数の人に、道筋の通った、また聴き手を惹きつける情報伝達力を獲得することを目指す。
到達目標
1、日本語の正しい知識や発声を身につけ、情報を的確に届けられる話し方の習得。
2、不特定多数の聴衆を惹きつける「パブリックスピーキング」のスキルの獲得。
3、相手の話を引き出す取材力、プレゼンするための文章力・構成力の習得。
4、ニュースや社会の動きに対して、自身の「見方や問題意識」を持ち、伝えるべき情報は何かを考え、発信できるようにする。
日本語の知識やアナウンス技術を身につけたい学生だけでなく、人前で話すことが苦手な学生が課題を克服し、自信を持って自己PRやプレゼンテーションができるようになるための力を身につけること。
授業計画と内容
第1回:ガイダンス・メディアの言葉・放送の言葉とパブリックスピーキング
第2回:発声と発音(腹式呼吸・鼻濁音・母音の無声化)・ニュース原稿を読む
第3回:アクセントと口調・ニュース原稿を読む 時代とともに変わる言葉・間違えやすい言葉
第4回: 取材とは(基礎)互いに取材し記事にまとめる
第5回:記事の発表・講評
第6回:魅力的な自己PRとは・自己PR作成
第7回:自己PRの発表
第8回:取材とは(発展)ニュース編
第9回:取材とは(発展)インタビュー編
第10回:フリートークとは・フリートーク作成
第11回:フリートーク発表・講評
第12回:インタビュー取材とは・インタビュー記事を書く
第13回:インタビュー記事添削・発表
第14回:総括
授業時間外の学修の内容
指定したテキストやレジュメを事前に読み込むこと/授業終了後の課題提出/その他
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
自己PRやフリートーク、インタビュー記事等を作成する際、授業時間内に終えられない場合は、各自で作業を進めること。
授業時間外の学修に必要な時間数/週
毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
種別 | 割合(%) | 評価基準 |
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レポート | 80 | 各課題の発表内容、表現力が、聞き手を引き付けるものになっているかどうか、適正な分量かどうかを基準とする。授業後の提出を指示した場合、期限内に、適正な分量で書かれているかを基準とする。 |
平常点 | 20 | 授業への参加姿勢、出席を基準とする。(オンライン形式も同様) |
成績評価の方法・基準(備考)
欠席(出席登録無し・リアクション無しは欠席とみなす)は事前に連絡をすること。
なお、病欠や公欠等の特段の理由がない欠席が3回以上、及び、無断欠席がある場合には、単位を付与しない。
課題や試験のフィードバック方法
授業時間内で講評・解説の時間を設ける/授業時間に限らず、manabaでフィードバックを行う
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
アクティブ・ラーニングの実施内容
ディスカッション、ディベート/グループワーク/プレゼンテーション/実習、フィールドワーク/その他
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
授業におけるICTの活用方法
クリッカー/その他
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
遠隔授業には、WebexかZoomを使用する。
実務経験のある教員による授業
はい
【実務経験有の場合】実務経験の内容
担当教員は、約30年、NHKのテレビやラジオ番組にキャスター・リポーターとして出演。
現在は、プロデューサー、ディレクターとしても活動。
NHK名古屋放送局にて、夕方のニュースや週末の情報番組を担当。
NHKBS1 『経済最前線』キャスターを10年間務める。「トップインタビュー」のコーナーで、100人を超える企業経営者にインタビュー。海外からの経済リポート・中継多数。
BS-TBS『女子才彩』キャスター。女性たちの生き方・働き方をインタビュー取材。
番組を元にした著書に、『わたし色の生き方 自分らしく働く12人のリアルストーリー』PHP研究所。
NHKラジオ第一『ふるさと・つながるラジオ』『子ども科学電話相談』『歌の日曜散歩』などキャスター。
ナレーションや司会、パネルディスカッションモデレーター経験多数。
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
本演習では、これまでの経験や知見を踏まえて、実践的な授業を行う。
テキスト・参考文献等
レジュメは各授業ごとに配布します。
参考資料
『NHKアナウンス・セミナー』第5刷・日本放送協会・1997年
『NHKことばのハンドブック 第2版』第18刷・NHK放送文化研究所・2020年
『間違いやすい日本語1000』第5刷・NHK放送文化研究所・2018年
『ことばの伝達力』加藤昌男・NHK出版・2009年
『わたし色の生き方・自分らしく働く12人のリアルストーリー』石山智恵・2013年