シラバス
授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
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法史学1(B) | 2024 | 前期 | 月5 | 法学研究科博士課程前期課程 | 森 光 | モリ ヒカル | 1年次配当 | 2 |
科目ナンバー
JG-BL5-203L
履修条件・関連科目等
民法の学習を一通り終えていること。また民法の授業とあわせて受講することが望ましい。
授業で使用する言語
日本語
授業で使用する言語(その他の言語)
授業の概要
法は歴史的経験の産物である。古代から連綿と続く知的営為の中で、法の概念や方法が形成されてきた。以上の認識の下、本講義では、ローマ法大全、特に学説彙纂(Digesta)の釈義を中心におく。学説彙纂の釈義(Digestenexegese)は、私法分析の伝統的手法であり、この作業を通し、ローマ法の概念や思考の正確な把握を目指す。その上で、さらに進んで現行法との比較、各国の制度との比較もまた行う。
本講義ではローマ法をはじめて学ぶ履修生も想定し、春学期では各種の教科書等を利用し、ローマ法の諸制度を概括的に理解することを目指す。その上で後期に実施する学説彙纂の重要法文の分析の準備を行う。。
科目目的
まずはローマのカズイスティークと格闘することを通し、ローマ法上の諸制度を正確に理解することを目指す。その上で、日本法をはじめとする現代法とローマ法の相違を把握する。以上の学修を前提にした上で、現代の法学上の議論を批判的に摂取する。
到達目標
まずはローマのカズイスティークと格闘することを通し、ローマ法上の諸制度を正確に理解することを目指す。その上で、日本法をはじめとする現代法とローマ法の相違を把握する。以上の学修を前提にした上で、現代の法学上の議論を批判的に摂取する。
授業計画と内容
この講義では、古代ローマの都市内における建築紛争解決システムをテーマとし、特に所有権制度、占有制度をとりあげることにする。このテーマを進めるにあたっては、現代の建築紛争や環境紛争問題を常に意識し、現代日本法の諸制度の形成過程や問題点についても考察することにしたい。
第1回 ローマ法の概要、この講義のテーマについての全体的な解説
第2回 対物訴権(rei vindicatio) (1)法務官告示の規定
第3回 対物訴権(rei vindicatio) (2)この訴権に関する学説について
第4回 占有の特示命令 (1) 概要
第5回 占有の特示命令 (2) int. uti possidetisについて
第6回 占有の特示命令 (3) int. unde viについて
第7回 新工事禁止通告制度
第8回 quod vi aut clam特示命令
第9回 地役権(1) 諸類型
第10回 地役権(2) 設定と消滅
第11回 地役権(3) 保護
第12回 不法行為制度
第13回 用益権・地上権の物権化
第14回 現代法との比較
授業時間外の学修の内容
指定したテキストやレジュメを事前に読み込むこと
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
ラテン語の基礎文法の学習を各人で進めておいてください。
授業時間外の学修に必要な時間数/週
・毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
・毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり8時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
種別 | 割合(%) | 評価基準 |
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レポート | 30 | 授業内容を踏まえ、さらに自らの考察を加えているか。 |
平常点 | 70 | 毎回の授業に予習の上、積極的に参加しているか。 |
成績評価の方法・基準(備考)
課題や試験のフィードバック方法
授業時間内で講評・解説の時間を設ける
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
アクティブ・ラーニングの実施内容
PBL(課題解決型学習)
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
授業におけるICTの活用方法
実施しない
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
実務経験のある教員による授業
いいえ
【実務経験有の場合】実務経験の内容
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
テキスト・参考文献等
森光『ローマの法学と居住の保護』中央大学出版部2017年