シラバス
授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
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法思想史研究1(A) | 2024 | 前期 | 木5 | 法学研究科博士課程前期課程 | 西村 清貴 | ニシムラ キヨタカ | 1年次配当 | 2 |
科目ナンバー
JG-BL5-207L
履修条件・関連科目等
特にないが、ドイツ語文献を読むため、授業開始前には、基本的な文法事項を身につけていてほしい(ドイツ語文献が難なく読めることまでは要求しない)。
授業で使用する言語
日本語
授業で使用する言語(その他の言語)
授業の概要
本授業は、主としてドイツ語圏における法思想史、法史学、法哲学に関する(比較的近年の)文献を、報告者のあいだで担当箇所を分担しつつ講読していく(主としてドイツ語で書かれた文献を用いるが、英語、邦語で書かれた文献を取り扱うこともある)。
なお、授業開始時点では高度なドイツ語文献読解力は要求しない。各参加者のドイツ語読解力を考慮して授業を進めていく。授業の進展に応じて、能力を高めていただきたい。
本年度は、ドイツ(オーストリア)の法哲学者であるハンス・ケルゼンに関する文献を中心に読んでいく。
科目目的
(1)比較的近年の、ドイツ法思想史、法哲学、法制史上の議論に対する理解を深める。
(2)ドイツ語で書かれた文献を精確に(文法的に、内容的に)読む能力を身につける。
到達目標
(1)比較的近年の、ドイツ法思想史、法哲学、法制史学においてどのような議論が行われているかを理解すること
(2)ドイツ語で書かれた文献を精確に理解できるようになること
授業計画と内容
1 ガイダンス、自己紹介、今後の予定の設定等
2 テキスト(1)報告第1回:生涯の状況、ライフワーク
3 テキスト(1)報告第2回:解釈理論と憲法裁判所、連邦国家、国法、国際法
4 テキスト(1)報告第3回:民主主義理論、政治学・社会学・政治哲学
5 テキスト(1)報告第4回:受容、結論
6 テキスト(2)報告
7 テキスト(3)報告第1回:テーマの問題系、概観
8 テキスト(3)報告第2回:主観的側面もしくは、ケルゼン再発見に関するより深い根拠?、新しいスタート
9 テキスト(4)報告第1回:かつての追放のパラドキシカルな遺産
10 テキスト(4)報告第2回: ルネサンスではなく標準化
11 テキスト(4)報告第3回:ケルゼンルネサンス進展のためのチャンス
12 テキスト(5)報告第1回:序論、文化科学としての法学
13 テキスト(5)報告第2回:純粋規範科学としての法学
14 テキスト(5)報告第3回:方法二元論の有効範囲
※受講者数等により、多少のスケジュールの変更があり得る。
授業時間外の学修の内容
指定したテキストやレジュメを事前に読み込むこと
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
授業時間外の学修に必要な時間数/週
・毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
・毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり8時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
種別 | 割合(%) | 評価基準 |
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平常点 | 20 | ゼミにおける議論への主体的参加の態度 |
その他 | 80 | 課題への対応(担当部分に関する報告の完成度等) |
成績評価の方法・基準(備考)
課題や試験のフィードバック方法
授業時間内で講評・解説の時間を設ける/授業時間に限らず、manabaでフィードバックを行う
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
アクティブ・ラーニングの実施内容
実施しない
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
授業におけるICTの活用方法
実施しない
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
実務経験のある教員による授業
いいえ
【実務経験有の場合】実務経験の内容
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
テキスト・参考文献等
下記がテキストとなるが、これらについては、教員が用意する。
(1)Horst Dreier, Hans Kelsen (1881–1973), in: Horst Dreier Kelsen im Kontext, (2019).
(2)Ralf Dreier, Sein und Sollen: Bemerkungen zur Reinen Rechtslehre, in: JuristenZeitung , 9. Juni 1972, 27. Jahrg., Nr. 11/12, (1972).
(3)Horst Dreier, Die (Wieder-)Entdeckung Kelsens in den 1980er Jahren, in: M.Jestaedt(Hrsg.), Hans Kelsen und die deutsche Staatsrechtslehre, (2013).
(4)Christoph Schönberger, Kelsen-Renaissance? , in: M.Jestaedt(Hrsg.), Hans Kelsen und die deutsche Staatsrechtslehre, (2013).
(5)Ulfrid Neumann,Wissenschaftstheorie der Rechtswissenschaft bei Hans Kelsen und Gustav Radbruch, in: Paulson/Stolleis (Hrsg..), Hans Kelsen (2005).
ケルゼンについてそれほど詳しくない場合は、講義前に、あるいは講義と並行して、たとえば以下の参考文献等を確認してほしい。
・ハンス・ケルゼン、長尾龍一訳『純粋法学 第2版』 (岩波書店、2014年)
・ハンス・ケルゼン、長尾龍一ほか訳『ハンス・ケルゼン著作集1-5』(慈学社出版、2007-2010年)
・長尾龍一『ケルゼン研究 I』(信山社、1999年)