シラバス
授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
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国際関係法1(A) | 2024 | 前期 | 水3 | 法学研究科博士課程前期課程 | 宮野 洋一 | ミヤノ ヒロカズ | 1年次配当 | 2 |
科目ナンバー
JG-IR5-601L
履修条件・関連科目等
国際企業関係法専攻の「国際関係法」と「研究特論」は内容的
にセットになっているため、セットでの履修を必須とする
授業で使用する言語
日本語
授業で使用する言語(その他の言語)
授業の概要
国際紛争処理・遵守管理システムの発展の検討
20世紀末から21世紀にかけて国際法の世界における(広義の)紛争処理のシステムは、様々な問題分野ごとに制度化が一段と進み、またすでにこの四半世紀にさらに変貌を遂げつつあるものもある。そこで、ここではその全体を俯瞰し、代表的分野のシステムの基本的性質を確認し、また、その性質やあり方にどのような変容が見られるかを検討したい。そこには狭義の裁判型システムにとどまらない遵守管理その他のシステムも含まれる。このような作業を通じて各自の専攻とする分野でのシステムを相対化し、より大きな全体像の中での理解を深める基礎を提供できるものと考える。
科目目的
国際法における広義の紛争処理システム(遵守管理等も含む)を分野横断的に俯瞰し、その本質の理解を深める。
「国際関係法」ではテキストの基礎的な内容理解を、づづく同日の「国際関係法特論」では同テキストの議論を通じ多角的な角度からより深い理解をはかる。
到達目標
国際法の各領域にまたがって分野横断的に比較を行うことによって、各自の個別専門領域におけるシステムを相対化し、かつより深い本質的考察をおこなう基礎を養う。
授業計画と内容
■前期
国際紛争処理・管理システムの発展の検討 I
1. 前期イントロダクション1 PICT Chartによる概観
2 イントロダクション2 テキストA Recent Trends and Cross-Cutting Issues in International Dispute Settlement pp.1~14
3 The Obligation of Peaceful Settlement of International Disputes
Status, Nature, Content, and Scope テキストApp 15-44 By Daniel Franchini, Russell Buchan
4 - Parallel Proceedings Concerning Investment and Human Rights ClaimsテキストA pp 45-75 By Tarcisio Gazzini, Alessandra Pietrobon
5 The Mosaic of International Dispute Settlement:The Role of Domestic Courts in International Dispute Settlement テキストA pp 76-105 By Kimberley N. Trapp, Jacob Smith
6 Binding Advisory Opinions テキストApp 106-13 By Massimo Lando
7 Part II - Effectiveness, Authority, and Legitimacy of the Current System of International Dispute Settlement and Possible Reforms イントロダクション テキストApp 135-136 (~364)
8 Navigating Choppy Waters UNCLOS Dispute Settlement Coming of Age? pp 137-160 By Richard Collins
9 - Legitimacy in Settlement of Disputes in International Environmental Law: From Classical to Non-compliance Procedures テキストA pp 161-183By Malgosia Fitzmaurice
10 国際環境問題と裁判システム・ 繁田泰宏ほか(編)『ケースブック国際環境法』(東信堂,2020)
11 国際環境問題と遵守管理 同上
12 国際経済協定と紛争処理 福永有夏『国際経済協定の遵守確保と紛争処理』
13 国際経済協定と遵守管理 同上
14 まとめ
授業時間外の学修の内容
指定したテキストやレジュメを事前に読み込むこと
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
中央大学国際関係法研究会(年数回、土曜日)、その他、関連の学会や研究会、セミナー等への積極的な参加を勧める。
授業時間外の学修に必要な時間数/週
・毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
・毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり8時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
種別 | 割合(%) | 評価基準 |
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レポート | 20 | 学期末の小レポート |
平常点 | 80 | 平常点(担当論文のレジュメに基づく報告、毎回の議論への参加) |
成績評価の方法・基準(備考)
課題や試験のフィードバック方法
授業時間内で講評・解説の時間を設ける
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
アクティブ・ラーニングの実施内容
プレゼンテーション
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
授業におけるICTの活用方法
実施しない
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
実務経験のある教員による授業
いいえ
【実務経験有の場合】実務経験の内容
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
テキスト・参考文献等
・テキスト・参考文献等
テキスト
・Russell Buchan, Daniel Franchini and Nicholas Tsagourias(eds.)
The Changing Character of International Dispute Settlement
(Cambridge University Press,2024)
・チェイズ&チェイズ(宮野監訳)『国際法遵守の管理モデルー新しい主権のありかた』(日本比較法翻訳叢書:中央大学出版部,2018年)
・福永有夏『国際経済協定の遵守確保と紛争処理』(有斐閣,2013) 特に第I部:1~3章&第II部3章
参考文献:
・西谷真規子(編著)『国際規範はどう実現されるかー複合化するグローバル・ガバナンスの動態―』(ミネルヴァ書房,2017年)(遵守との関連では特に第2部)
・Dunoff,J.G.,& Pollack,M.A.(eds.), Interdisciplinary Perspectives on International Law and International Relations: the State of the Art (Cambridge Univ.Pr.,2013)
その他特記事項
※ 受講希望者はあらかじめ担当教員までその由相談のこと(
(氏名 TEL 指導教授名 修論テーマ 本科目履修の目的 等を添えて)
1)レジュメ(コメント・問題提起を含むもの)の提出は、原則としてプレゼンテーションの1週間前とし添付メールの形で全員に配布するものとする。
2)合併開講のため履修登録は所属専攻で。