シラバス
授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
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民法演習2(A) | 2024 | 後期 | 水2 | 法学研究科博士課程前期課程 | 鈴木 博人 | スズキ ヒロヒト | 1年次配当 | 2 |
科目ナンバー
JG-CI5-404S
履修条件・関連科目等
特にはありませんが、民法を中心とした法律学方法論について扱います。
授業で使用する言語
日本語
授業で使用する言語(その他の言語)
授業の概要
法律学方法論をあつかう文献を講読します。最初は議論の状況を理解するために法律学方法論を総論的に扱う論文から読んでいきます。
科目目的
法律学の場合、法の解釈ということを避けて通れません。法の解釈をどのような原則に従って行うべきかについては、日本でも長年にわたる議論が存在しますし、かつては法律学方法論をめぐる論争も戦わされました。とりわけ、私法では、解釈による法の継続形成ということに注目しなくてはなりません。私法領域で論文を書いていくならば、法解釈の基礎を一度はきちんと学んでおく必要があります。以上の理由から、法律学方法論の論文を講読し、法学方法論の一端に触れることを目的とします。
到達目標
実定法の民法を扱うときには、常にその法文の解釈がついて回ります。法解釈は、勝手に行われていいわけではありません。歴史的に見ても、どういう場合に、どこまで、そしてどのようにして法の解釈は認められるのかということが、日本でも、外国でも議論されてきました。この議論の系譜、到達点をしっかりと把握することを目指します。
授業計画と内容
次の順序で法律学方法論の歴史的推移を学んでいきます。
K.ラーレンツ、米山隆訳『法学方法論』勁草書房 1991年を講読します。
1.現代における方法論争:「利益法学」から「評価法学」へ
2.現代における方法論争:制定法を超える評価尺度への問いかけ
3.規範内容と現実構造ならびに個別事案での正義にかなった決定の探求
4.制定法拘束と包摂類型
5.規範科学としての法律学
6.「理解」学としての法律学
7.法律学における価値に方向づけられた思考
8.法規の論理的構造
9.制定法適用の論理的図式
10.事態形成の基礎におかれる法規の選択
11.必要な価値判断について
12.法律行為による表示の意味づけ
13.制定法の解釈:解釈の目的、立法者の意思または規範的な制定法の意義
14.解釈の基準
授業時間外の学修の内容
指定したテキストやレジュメを事前に読み込むこと
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
授業時間外の学修に必要な時間数/週
・毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
・毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり8時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
種別 | 割合(%) | 評価基準 |
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レポート | 70 | 本講義でのレポートとは、各授業時間において出席者が担当して報告するものを言います。レジュメの内容や報告内容を評価します。 |
平常点 | 30 | 講義への参加・レポートや議論への参加による講義進行への寄与度によります。 |
成績評価の方法・基準(備考)
講義への参加・レポートや議論への参加による講義進行への寄与度によります(100%)。出席率が80%に満たない者、合理的な理由なくレポートを担当しなかった者は、不合格とします。
課題や試験のフィードバック方法
授業時間内で講評・解説の時間を設ける
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
アクティブ・ラーニングの実施内容
PBL(課題解決型学習)/ディスカッション、ディベート
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
授業におけるICTの活用方法
実施しない
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
実務経験のある教員による授業
いいえ
【実務経験有の場合】実務経験の内容
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
テキスト・参考文献等
【テキスト】
K.ラーレンツ、米山隆訳『法学方法論』勁草書房 1991年
【参考文献】
法学方法論に関する日本語論文を指示します。
その他特記事項
民法演習1(A)と合せて履修することが望ましい。