シラバス
授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
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演習Ⅰ(社会保障論) | 2024 | 通年 | 火4 | 経済学研究科博士課程前期課程 | 宮本 悟 | ミヤモト サトル | 1年次配当 | 4 |
科目ナンバー
EG-OM5-201S
履修条件・関連科目等
「社会保障論Ⅰ」および「社会保障論Ⅱ」を履修していることが望ましい。少なくとも、学部に設置されている「社会保障論」の講義内容を十分に理解していることが求められます。
授業で使用する言語
日本語
授業で使用する言語(その他の言語)
授業の概要
社会保障政策・制度を理論的視点から分析します。とりわけ、社会手当の在り方を中心テーマに掲げ、国際比較(特に日仏比較)にも取り組む予定です。また、履修者の修士論文作成に配慮して、各人の研究状況を適宜報告してもらいます。
科目目的
社会保障政策、とりわけ社会手当の在り方について考察を深めることを目的とします。
到達目標
社会政策学会で培われてきた伝統的な研究手法を修得することで、歴史的アプローチによる論文執筆を目標とします。
授業計画と内容
輪読の共通テキストとしては、邦語文献および仏語文献の使用を予定しています。とりわけ、仏語文献(輪読⑮~㉑)については、フランス社会保障計画策定の中心的役割を担ったPierre LAROQUEの文献を取り上げます。
履修者の人数によっても日程が異なるので詳細は開講時に決定しますが、おおむね次のような日程で授業を進めます。
1.ガイダンス
2.輪読①(フランスにおける家族手当の起源)
3.輪読②(組織化された家族手当制度の起源)
4.輪読③(1932年「家族手当制度」の成立)
5.輪読④(1938年の家族手当諸改革)
6.輪読⑤(第四共和政下の家族手当制度)
7.受講者の研究報告①(修士論文の執筆計画)
8.輪読⑥(ラロック・プランと家族手当)
9.輪読⑦(ド・ゴール政権下の家族手当)
10.輪読⑧(五月闘争と社会保障)
11.輪読⑨(1970年代における社会保障の財政不均衡問題)
12.輪読⑩(社会保障の制度間財政調整)
13.受講者の研究報告②(修士論文の進捗報告)
14.輪読⑪(1980年代における社会保障改革)
15.輪読⑫(1990年社会保障改革によるCSG導入)
16.輪読⑬(家族手当制度の選別主義的改革)
17.輪読⑭(普遍主義的家族手当改革)
18.前半のまとめ (家族手当の日仏比較)
19.受講者の研究報告③(修士論文の進捗報告)
20.輪読⑮(フランスの社会保障計画)
21.輪読⑯(社会保険から社会保障へ)
22.輪読⑰(貧困問題の検討)
23.輪読⑱(社会保障政策の歴史)
24.輪読⑲(社会保障の限界)
25.受講者の研究報告④(修士論文の進捗報告)
26.輪読⑳(社会保障と階級闘争)
27.輪読㉑(社会保障と社会政策)
28.総括
授業時間外の学修の内容
指定したテキストやレジュメを事前に読み込むこと
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
授業中に提示する課題には、必ず取り組んで下さい。
授業時間外の学修に必要な時間数/週
・毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
・毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり8時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
種別 | 割合(%) | 評価基準 |
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平常点 | 100 | ①報告内容、②議論への参加状況 |
成績評価の方法・基準(備考)
課題や試験のフィードバック方法
授業時間内で講評・解説の時間を設ける
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
アクティブ・ラーニングの実施内容
ディスカッション、ディベート/プレゼンテーション
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
授業におけるICTの活用方法
実施しない
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
実務経験のある教員による授業
いいえ
【実務経験有の場合】実務経験の内容
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
テキスト・参考文献等
【テキスト】①宮本悟『フランス家族手当の史的研究』御茶の水書房、2017年。
②Pierre LAROQUE, Les grands problèmes sociaux contemporains,
Université de Paris, 1969.
【参考文献】 工藤恒夫『現代フランス社会保障論』青木書店、1984年。