シラバス
授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
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特殊研究3(ローマ法) | 2024 | 前期 | 木3 | 法学研究科博士課程後期課程 | 森 光 | モリ ヒカル | 2年次配当 | 2 |
科目ナンバー
JG-OL6-106L
履修条件・関連科目等
民法の学習を一通り終えていること。また民法の授業とあわせて受講することが望ましい。
授業で使用する言語
日本語
授業で使用する言語(その他の言語)
授業の概要
法は歴史的経験の産物である。古代から連綿と続く知的営為の中で、法の概念や方法が形成されてきた。以上の認識の下、本講義では、ローマ法大全、特に学説彙纂(Digesta)の釈義を中心におく。学説彙纂の釈義(Digestenexegese)は、私法分析の伝統的手法であり、この作業を通し、ローマ法の概念や思考の正確な把握を目指す。その上で、さらに進んで現行法との比較、各国の制度との比較もまた行う。
科目目的
まずはローマのカズイスティークと格闘することを通し、ローマ法上の諸制度を正確に理解することを目指す。その上で、日本法をはじめとする現代法とローマ法の相違を把握する。以上の学修を前提にした上で、現代の法学上の議論を批判的に摂取する。
到達目標
まずはローマのカズイスティークと格闘することを通し、ローマ法上の諸制度を正確に理解することを目指す。その上で、日本法をはじめとする現代法とローマ法の相違を把握する。以上の学修を前提にした上で、現代の法学上の議論を批判的に摂取する。
授業計画と内容
この講義では、Iのように特定のテーマに焦点をあてるのではなく、ローマ私法の全体の理解を深めることを目指し、広く集めて分析することにする。
テキストは、M. Fuhrmann/ D. Liebs, Exempla iuris Romani. Römische Rechtstexte, München 1988を使う。
第1回 法と法律(1) D. 1, 1, 1 pr-1 Ulp. 1 inst.
第2回 法と法律(2) D. 1, 2, 2, 4/35/38/47 Pomp. l. s. enchirid.
第3回 婚姻法 (1) D. 23, 1, 11 Iul. 16 dig.; D. 23, 2, 22 Cels. 15 dig.
第4回 婚姻法 (2) D. 24, 1, 1 Ulp. 32 ad Sab.; D. 24, 1, 64 Iav. 6 ex post. Labeonis.
第5回 婚姻法(3) D. 23, 4, 27 Pap. 1 def.
第6回 奴隷関係法(1) Augustinus, ed. cit. 24
第7回 奴隷関係法(2) D. 49, 15, 12 Tryph. 4 disp.; D. 1, 6, 2 Ulp. 8 de off. procons.; D. 40, 5, 20 Pomp. 7 epist.
第8回 相続法(1) D. 36, 1, 83 Paul. 1 imp. sent. In c.p.; C. 6, 25, 5 Valer./Gallien. AA. Maximae.
第9回 相続法(2) D. 50, 16, 220 Call. 2 quaest.; D. 32, 29 pr Lab. 2 post. a Iav. epit.
第10回 所有権法(1) 所有権の取得 (1) Gai. inst. 1, 119-121
第11回 所有権法(2) 所有権の取得 (2) D. 41, 1, 44 Ulp. 19 ad ed.; D. 41, 1, 56 Proc. 8 epist.
第12回 所有権法(3) 所有物返還請求 D. 6, 1, 38 Cels. 3 dig.
第13回 所有権法(4) 相隣関係(1) D. 8, 2, 13 pr Proc. 2 epist.
第14回 前期のまとめ
授業時間外の学修の内容
指定したテキストやレジュメを事前に読み込むこと
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
事前に指定された資料に目を通しておくこと。
授業時間外の学修に必要な時間数/週
・毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
・毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり8時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
種別 | 割合(%) | 評価基準 |
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レポート | 30 | 授業内容を踏まえた上で独自の考察を行っているか。 |
平常点 | 70 | 毎回予習の上で参加し、積極的に議論に参加しているか。 |
成績評価の方法・基準(備考)
課題や試験のフィードバック方法
授業時間内で講評・解説の時間を設ける
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
アクティブ・ラーニングの実施内容
PBL(課題解決型学習)
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
授業におけるICTの活用方法
実施しない
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
実務経験のある教員による授業
いいえ
【実務経験有の場合】実務経験の内容
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
テキスト・参考文献等
森光『ローマの法学と居住の保護』中央大学出版部2017年