シラバス
授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
環境会計論Ⅱ | 2024 | 後期 | 木5 | 経済学研究科博士課程前期課程 | 丸山 佳久 | マルヤマ ヨシヒサ | 1年次配当 | 2 |
科目ナンバー
EG-AU5-111L
履修条件・関連科目等
特になし。
授業で使用する言語
日本語
授業で使用する言語(その他の言語)
授業の概要
環境会計論Ⅱは、マクロ環境会計およびメソ会計(地域の会計)を講義します。
環境会計には、企業や自治体等の組織を対象としたミクロ環境会計、国家規模を対象としたマクロ環境会計、それらの中間にあるメソ会計があります。メソ会計は、地方自治体や流域等の地域レベルの取り組みを総合的にマネジメントできる環境会計の手法で、被災地や中山間地域の活性化(地方創生)と結びついており開発が期待されています。マクロ環境会計として具体的には、国連による環境経済統合会計(SEEA2012-CF:System of Environmental-Economic Accounting 2012- Central Framework)や生態系会計(SEEA2021-Ecosystem Accounting)等を取り上げます。また、メソ会計として具体的には、水利施設(ダム)の資本維持、水道料金の地域的格差(ダムの開発に係る費用負担の衡平化問題)や、森林経営の資本維持(林業会計)、持続可能な森林管理におけるコストベネフィット分析(森林会計)、そして、地域的SC・産業クラスターを対象とするバイオマス環境会計・メソ管理会計等を取りあげます。
授業の進め方は、教員が事前に指示した資料を、受講者がまとめてきて、それをもとに発表・討論をする形とします。受講者の希望によって、授業で取りあげるトピックや進度等は調整します。
科目目的
国や地域を対象としたSDGsや資源管理が理解できるように、国を対象とする環境会計(マクロ環境会計)および地域や資源を対象とするメソ会計に関して、基本的な考え方や手法を学びます。マクロ環境会計に基づく政府の試算等を分析できるようになること、水資源や木材資源等の地域的な資源管理を分析できるようになること、また、産業クラスターの評価・分析できるようになることを目標とします。
到達目標
①ミクロ環境会計、マクロ環境会計およびメソ会計の関係が説明できる。
②マクロ環境会計におけるストック会計とフロー会計の関係が説明できる。
③SEEA2012-CFに基づき、水資源会計や木材資源会計等が分析できる。
④持続可能な森林管理と森林会計の関係が説明できる。
⑤産業クラスターを対象としてメソ会計に基づく分析ができる。
授業計画と内容
(履修者と相談の上で決めますが、基本的には以下のように進めて行く予定です。)
1. ガイダンス
2. ミクロ環境会計とマクロ環境会計、メソ会計
3. マクロ環境会計の展開(SNAとSEEAの関係、SEEA1993およびSEEA2003)
4. 環境・経済統合会計(SEEA2012-CF)(ストック会計とフロー会計の関係)
5. 環境・経済統合会計(SEEA2012-CF)(水資源会計)
6. 環境・経済統合会計(SEEA2012-CF)(土地会計および木材資源会計)
7. 環境・経済統合会計-生態系会計(SEEA2021 Ecosystem Accounting)
8. メソ会計の誕生(水の会計学:原水単価の衡平化問題、ダムの資本維持)
9. 持続可能な森林管理と森林会計(林業会計基準および林業公社会計基準)
10. 森林会計と公益的機能の経済評価
11. 森林会計の事例研究(林業の衰退・森林の荒廃・中山間地域の過疎化・高齢化)
12. 産業クラスターを対象としたメソ会計
13. メソ会計の事例研究(農林業の6次産業化と中山間地域の活性化)
14. まとめ:今後の展望
授業時間外の学修の内容
指定したテキストやレジュメを事前に読み込むこと/授業終了後の課題提出
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
毎回教員が事前に配布したレジメに必ず目を通し、授業のポイントについて理解したうえで出席すること。また、教員が授業で指示した資料をまとめレジメを準備すること。
授業時間外の学修に必要な時間数/週
・毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
・毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり8時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
種別 | 割合(%) | 評価基準 |
---|---|---|
平常点 | 100 | 授業への参加(レポートの作成を含む)・貢献度、受講態度(意見の表明、他の学生と協調して学ぶ態度等)の状況を基準とします。また、授業内でレポートの講評の時間を設けます。 |
成績評価の方法・基準(備考)
課題や試験のフィードバック方法
授業時間内で講評・解説の時間を設ける
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
アクティブ・ラーニングの実施内容
ディスカッション、ディベート/プレゼンテーション
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
授業におけるICTの活用方法
実施しない
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
実務経験のある教員による授業
いいえ
【実務経験有の場合】実務経験の内容
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
テキスト・参考文献等
授業ではテキストは使用せず、レジメ等の配付資料で代替する。
その他特記事項
発表担当の際に、準備をしてこなかった者、代理を準備せずに無断欠席した者の単位は認めません。やむを得ず欠席する場合は、事前に連絡してください。理由なく欠席が続いた者の単位は認めません。また、授業時間以外の質疑・応答は、原則としてオフィスアワーにて対応します。