シラバス
授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
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財政学Ⅱ | 2024 | 後期 | 月2 | 経済学研究科博士課程前期課程 | 関野 満夫 | セキノ ミツオ | 1年次配当 | 2 |
科目ナンバー
EG-EA5-102L
履修条件・関連科目等
「財政学Ⅰ」を履修済みであることが望ましい。1年次後期の履修が適切です。
授業で使用する言語
日本語
授業で使用する言語(その他の言語)
授業の概要
現代日本財政の形成過程を戦争財政を中心に歴史的に講じます。
(1) 資本主義と戦争
(2) 戦争財政の不生産性
(3) 戦争財政と戦後復興
(4) 第二次世界大戦期の戦争財政
(5) 日本の戦争財政と軍事支出
(6) 戦時期日本の経済成長と国民所得、資金動員
(7) 日本の戦争財政と租税(1)
(8) 日本の戦争財政と租税(2)
(9) 日本の戦費調達と国債
(10) 戦争財政の後始末
(11) 第1次世界大戦後日本の所得税
(12) 戦後日本の財産税
(13) 戦後日本の富裕税
(14) シャウプ勧告と戦後税制
科目目的
現代日本財政の形成過程の特徴と問題点を歴史的に理解することです。
到達目標
現代日本の財政・租税の形成過程を歴史的に踏まえた上で、その特徴と改革課題についても検討できるようになる。
授業計画と内容
授業概要に書いてある(1)~(14)の課題について、以下の内容を講じる予定です。
(1)資本主義発展と戦争、ホブソン、エンジェル、レーニンの戦争論
(2)戦費の大きさ、戦費調達、戦時インフレ、統制経済
(3)戦後負担、戦後インフレ、経済復興の展望
(4)アメリカの戦争財政、イギリスの戦争財政、ドイツの戦争財政、日本の戦争財政
(5)戦争財政の構図、臨時軍事費特別会計、一般会計の軍事・戦争経費
(6)戦時期の経済成長、国民所得、資金動員
(7)戦時期の租税収入と増税、増税の論理、消費課税の増税
(8)戦時期の所得課税、第3種所得税、個人所得税の増税、法人税の増税
(9)戦費調達と国債、貯蓄増強、国債消化
(10)戦後財政危機、戦後インフレ、財産税、戦時補償債務、国民負担
(11)1920年所得税改革、配当所得課税、応能負担、資産保全会社
(12)1946年財産税、財産税の実際、財産税の効果
(13)戦後所得税改革、富裕税、財産税との比較、富裕税の挫折
(14)シャウプ勧告のねらい、所得税改革、法人税改革、地方財政改革
授業時間外の学修の内容
指定したテキストやレジュメを事前に読み込むこと
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
テキストの該当章を事前に学習し、疑問点を整理しておくこと(4時間程度必要)。
授業時間外の学修に必要な時間数/週
・毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
・毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり8時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
種別 | 割合(%) | 評価基準 |
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レポート | 50 | テキストの内容を的確に要約し、疑問点も含めて簡潔に報告していること。 |
平常点 | 50 | ゼミでの質疑応答、討論に積極的に参加していること。 |
成績評価の方法・基準(備考)
課題や試験のフィードバック方法
授業時間内で講評・解説の時間を設ける
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
アクティブ・ラーニングの実施内容
実施しない
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
授業におけるICTの活用方法
実施しない
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
実務経験のある教員による授業
いいえ
【実務経験有の場合】実務経験の内容
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
テキスト・参考文献等
関野満夫『日本の戦争財政』中央大学出版部、2021年
関野満夫「戦後日本の富裕税」『経済学論纂』2021年9月
関野満夫「第1次世界大戦後日本の所得税」『経済学論纂』2022年2月
大内兵衛『帝国主義戦争と戦後の財政問題』岩波書店、1946年