シラバス
授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
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交通政策論Ⅱ | 2024 | 後期 | 月2 | 経済学研究科博士課程前期課程 | 後藤 孝夫 | ゴトウ タカオ | 1年次配当 | 2 |
科目ナンバー
EG-SL5-111L
履修条件・関連科目等
交通経済学あるいは公益事業論に対して研究上の興味を持っていることが、本講義を履修する際の前提となります。そのうえで、学部レベルのミクロ経済学、統計学、および計量経済学の基礎的知識をもち、交通政策論Ⅰとあわせて履修することが望ましいです。
授業で使用する言語
日本語
授業で使用する言語(その他の言語)
授業の概要
本講義では、主に伝統的なミクロ経済理論と実証分析手法の基本を学び、ますます多様化している国内外での交通問題に対応する取り組みおよび交通政策のあり方について検討することが目標です。より具体的には、本講義では、交通経済学に関連する日本語のテキストに加えて、英語論文も輪読し、関連事項を履修者同士でディスカッションすることで講義を進めていきます。履修者は、報告者以外も各自で予習しておき、ディスカッションに参加することが求められます。
科目目的
この科目は、学生が学位授与の方針で示す「研究遂行にあたり必要となる基盤的能力」および「経済学に関連する基礎的知識」を修得することを目的としています。
到達目標
本講義の主たる目的は、実際の交通政策あるいは現実に生じている交通問題を取り上げて分析することで、望ましい交通政策のあり方について検討することです。本講義の到達目標として、上記検討過程を通して、現在の交通問題や交通政策のメリット・デメリットを客観的に、そして定量的に履修者が評価判断できるようになることです。
授業計画と内容
・本講義は日本語のテキストおよび英語の関連論文の輪読を行います。報告者は事前に指定個所を読み、概要を報告し、疑問点・意見等を提示してください。それらを踏まえて担当教員が内容を追加解説し、履修者とのディスカッションを進めていきます。下記は日本語のテキストによる授業計画例ですので、英語の関連論文を取り上げる際には履修者の研究興味に沿って授業計画を変更することもあります。
第1回 イントロダクション
第2回 運賃理論
第3回 総括原価主義の意義と限界
第4回 インセンティブ規制の根拠
第5回 交通分野における外部効果①(環境税)
第6回 交通分野における外部効果②(排出権取引)
第7回 交通分野における外部効果③(ピーク・ロード・プライシングと混雑課金)
第8回 道路の無料開放原則と公共財
第9回 一般均衡分析の復習
第10回 費用便益分析
第11回 民営化とPFI
第12回 交通分野における情報の不確実性・非対称性(国土計画およびタクシー事業)
第13回 地域公共交通と交通政策基本法
第14回 総括・まとめ
授業時間外の学修の内容
指定したテキストやレジュメを事前に読み込むこと/授業終了後の課題提出
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
授業時間外の学修に必要な時間数/週
・毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
・毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり8時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
種別 | 割合(%) | 評価基準 |
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期末試験(到達度確認) | 40 | 交通経済学についての基礎知識を理解したうえで、履修者が実際に起きている交通問題を分析できているかどうかを評価します。 |
平常点 | 60 | 講義への参加・貢献度、受講態度(意見の表明、他の学生と協調して学ぶ態度など)の状況を基準とします。 |
成績評価の方法・基準(備考)
〇評価の前提条件
出席率が70%に満たないもの、課題を提出しないものについてはE判定とします。
課題や試験のフィードバック方法
授業時間内で講評・解説の時間を設ける
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
アクティブ・ラーニングの実施内容
ディスカッション、ディベート/プレゼンテーション
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
授業におけるICTの活用方法
その他
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
授業中に、responやmanabaのアンケート機能を使い、即時に学生の反応を
把握しながら授業を進めていく。
実務経験のある教員による授業
いいえ
【実務経験有の場合】実務経験の内容
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
テキスト・参考文献等
テキストは以下のようなリストを参考に選ぶ予定ですが、最終的には履修者と相談のうえ決定しますので、まだ購入しないで下さい。場合によってはテキストの代わりに論文を使う可能性もあります。
[テキスト]
・中条潮・田邉勝巳・後藤孝夫『経済学で読み解く交通・公共政策』、中央経済社、2018年(9784502247613)
・上記以外は演習内で適宜指示します。
[参考文献]
斎藤峻彦『交通市場政策の構造』、中央経済社、1991年(9784502611834)
竹内健蔵『交通経済学入門 (有斐閣ブックス 454)』、有斐閣、2008年(9784641183681)
藤井弥太郎・中条潮編『現代交通政策』、東京大学出版会、1992年(9784130720076)
藤井弥太郎監修、中条潮・太田和博編『自由化時代の交通政策 (現代交通政策 2)』、東京大学出版会、2001年(9784130720083)
山内弘隆・竹内健蔵『交通経済学』、有斐閣、2002年(9784641120501)