シラバス
授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
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演習Ⅱ(地域政策論) | 2024 | 通年 | 月4 | 経済学研究科博士課程前期課程 | 山﨑 朗 | ヤマサキ アキラ | 2年次配当 | 4 |
科目ナンバー
EG-OM5-202S
履修条件・関連科目等
とくにありません。
授業で使用する言語
日本語/英語
授業で使用する言語(その他の言語)
授業の概要
ナショナルイノベーションシステム論について学習しつつ、地域のイノベーションシステムと地域科学技術政策について研究します。とくに、環境産業、航空機産業、医療機器産業、医薬品産業における国内各地域の集積状況とそれらの産業クラスターの特性を明らかにしたうえで、地域科学技術政策と地域産業の発展戦略について考えます。
科目目的
ナショナルイノベーションシステムの考え方とリージョナルイノベーションシステムの考え方について深く理解することを目的としています。とくに、医療機器産業、医薬品産業における日本企業の国際競争力の欠如と地域におけるこれらの産業の今後の発展方向性について、地域政策Iでの学習の成果も踏まえて、自説をきちんと文章あるいは口頭で論理的に説明できるようになることを目的とします。
到達目標
ナショナルイノベーションシステムの考え方とリージョナルイノベーションシステムの考え方について深く理解することを目的としています。具体的には、半導体産業、医療機器産業、医薬品産業における日本企業の国際競争力の欠如と地域におけるこれらの産業の今後の発展方向性について、地域政策の考え方を元にして、理解を深めることを期待しています。
イノベーションについて理解を深めるためには、テキストブックを読むだけでは難しいため、本演習Ⅱにおいて基礎知識を得ることによって、自らイノベーションについての論文や著書を読破し、きちんと理解できるようになることを到達目標としています。イノベーションについて理解を深めるためには、初めて出会った学術用語や知っていても内容を深く理解していない学術用語に出会った際には、google検索でまず自ら調べてください。このテーマで修士論文を執筆した際には、12月に開催される産業学会東部支部例会において報告し、学術的な評価を確認してもらいます。
授業計画と内容
第1回 ナショナルイノベーションシステム論
第2回 リージョナルイノベーションシステム論
第3回 産業クラスターの考え方
第4回 医療機器産業の地理的分布の特性
第5回 福島医療機器クラスター
第6回 東九州バイオクラスター
第7回 中部地域の航空宇宙産業クラスター
第8回 医薬品産業の地理的分布の特性
第9回 医薬品産業と日本版NIH
第10回 北陸地域における医薬品クラスター
第11回 東レ繊維クラスター
第12回 九州地域の半導体クラスター
第13回 環境産業のクラスター
第14回 地場産業のイノベーション
第15回 JAPANブランドプロデュース支援事業
第16回 中小企業地域資源活用促進法
第17回 コネクターハブ企業
第18回 OEM生産とブランド力
第19回 産業融合
第20回 分工場のイノベーション
第21回 工場閉鎖と地域経済の疲弊
第22回 移出産業と移入産業
第23回 インバウンドを中心とした観光クラスター
第24回 ICT産業の振興とリモートワーク、テレワーク
第25回 日本の林業・製紙産業におけるCNFによるイノベーション
第26回 再生可能エネルギー
第27回 地場産品の輸出戦略とグローバルな地方創生
第28回 まとめと総合討論
授業時間外の学修の内容
指定したテキストやレジュメを事前に読み込むこと/授業終了後の課題提出
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
google scholorでキーワード検索を行い、PDFファイルで入手できる論文は入手しておいてください。演習では、日本語訳の論文を使用しますが、元の英文の論文を入手し、英文で読破してみてください。
また、新しい政策動向を把握するために、『日本経済新聞』、『ダイヤモンド』、『東洋経済』、『日経ビジネス』などの経済週刊誌の関連する記事にも気を配ってください。
授業時間外の学修に必要な時間数/週
・毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
・毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり8時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
種別 | 割合(%) | 評価基準 |
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レポート | 50 | ・正しい日本語で書かれている。3,600字程度。 ・論理的である。 ・参考文献が明記されている。きちんと引用されている。 ・盗作ではない。 |
平常点 | 50 | ・プレゼンの内容とプレゼン方法。 ・ディスカッションへの参加状況。 ・質疑応答。 |
成績評価の方法・基準(備考)
課題や試験のフィードバック方法
授業時間内で講評・解説の時間を設ける/授業時間に限らず、manabaでフィードバックを行う
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
アクティブ・ラーニングの実施内容
PBL(課題解決型学習)/反転授業(教室の中で行う授業学習と課題などの授業外学習を入れ替えた学習形式)/ディスカッション、ディベート/プレゼンテーション
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
授業におけるICTの活用方法
タブレット端末
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
実務経験のある教員による授業
いいえ
【実務経験有の場合】実務経験の内容
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
テキスト・参考文献等
テキスト
山﨑朗編著『地域産業のイノベーションシステム』学芸出版社、2018年
参考文献
マイケル・ポーター、マークR・クラマー「競争優位のCSR戦略」『ダイヤモンドハーバードビジネスレビュー』2008年1月号
マークR・クラマー「コレクティブインパクトを実現する5つの要素」『ダイヤモンドハーバードビジネスレビュー』2017年2月号
文部科学省『科学技術白書(各年版)』文部科学省
https://www.mext.go.jp/b_menu/hakusho/html/kagaku.htm
山﨑朗編著『クラスター戦略』有斐閣、2002年
マイケル・ポーター『競争戦略論 Ⅰ Ⅱ』ダイヤモンド社、1999年
環境省『平成27年版 環境・循環型社会・生物多様性白書(環境白書)(各年版)』
https://www.env.go.jp/policy/hakusyo/
辻吾一『EUの地域政策』世界思想社、2002年
山﨑朗他著『地域政策 改訂版』中央経済社、2023年
その他特記事項
出席重視です。
単位取得の条件は、地域イノベーションに関する学術的なレポートを提出することです。