シラバス
授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
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English Seminar(2) | 2025 | 後期 | 月3 | 文学部 | 浜田 啓志 | ハマダ タカシ | 2年次配当 | 2 |
科目ナンバー
LE-EX2-B106
履修条件・関連科目等
授業で使用する言語
日本語
授業で使用する言語(その他の言語)
授業の概要
この授業では、主に「第2言語習得」「外国語学習/教育」の分野を扱います。前期の続きです。
後期の授業では、第2言語習得の分野で得られる知見が教室での指導にどう応用できる/されるべきかを考える、より実用的な内容となります。教室内でどのような指導がなされているかを観察し、それぞれの利点・欠点は何なのかを、出来る限り中立的な立場から考えてみてください。
後期は、講師による講義と受講生による発表で授業を進めていきます。テキストの内容を整理して、ご自身の考えも交えながらわかりやすく解説してください。特に英語指導に関しては、教わる側だけでなく教える側に立つ機会のある人も多いと思いますので、そこでの体験談など取り入れて頂くとご発表に具体性が生まれ有益な議論につながります。
発表の回数は受講人数を見ながら判断したいと思います。
その他、発表に関しては「授業時間外の学修の内容」の項もご確認ください。
当然ながら、発表担当以外の受講生にも積極的な授業参加を求めます。相互に発表しやすい/受講しやすい環境を提供し合いながら、より良い授業にしていきましょう。
また、小テストを定期的に行い、理解の定着を確認します。
科目目的
第二言語習得論の分野に様々な角度から触れることで、3年次以降のより高度な学習の基礎となる知識を身につけることを目的とします。
到達目標
以下の2点をこの授業における到達目標とします。
① 第二言語習得・教育の入門書を精読することで、正確な英文読解力を身につける。
② 講義・演習によってさらにこの領域への理解を深めたうえで、提唱されている理論や仮説を批判的に検討し議論する力を養う。
授業計画と内容
※ 本授業は対面形式で行います。
1 イントロダクション、前期の復習
2 自然な環境での習得と指導環境での習得の違いは何か
3 構造中心の指導とコミュニケーション中心の指導の違いは何か
4 誤りはどのように訂正するのが効果的か
5 機械的に反復させるのは無意味な指導か
6 何も考えずに音声を垂れ流すだけで十分なのか
7 ペアワークはどういう組み合わせで実施すると効果的か
8 他の教科をL2 で教えることの功罪は何か
9 文法項目はどういった順序で指導するべきか
10 明示的な指導が有益である文法項目は何か
11 異なる教授法はどのように組み合わせるのが理想的か
12 語学は独学でどこまで身につけられるか
13 AI 時代に他言語を習得・指導する意義とは何か
14 総括・まとめ
授業時間外の学修の内容
指定したテキストやレジュメを事前に読み込むこと/授業終了後の課題提出
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
発表担当者は、
① manaba の「コレクション」機能を使って、発表資料 (原案) を1週間前までに提出してください。この締め切りを守れなかった場合は5点減点、更に1日経過するごとに1点ずつ減点していきます。締め切りが守られていたとしても、手を抜いているのが明らかである場合は減点対象です。
② 原案に講師からのフィードバックを反映させた発表資料 (完成版) を、前日までに manaba 「発表資料提出窓口」にアップロードしてください。manaba 上で年度終了まで全受講生に公開されるものですので、しっかり仕上げてください。
※ 発表資料は、出来る限りPowerPoint を使って作成すること。Word を使ったハンドアウト形式でも構いませんが、いずれにしても全訳・直訳は避け、大事な情報が何なのかオーディエンスに伝わる工夫を心がけてください。
発表担当者以外も、
テキストを精読の上、毎週配布するワークシートをしっかり埋めてから授業にのぞんでください。授業内に適宜指名して、予習状況を確認します。
授業時間外の学修に必要な時間数/週
・毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
・毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり8時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
種別 | 割合(%) | 評価基準 |
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平常点 | 100 | 授業内課題への取り組み、小テスト、発表を総合して評価します。 |
成績評価の方法・基準(備考)
1. 欠席の扱いについて
理由の如何を問わず、欠席回数5回以上 (=5回目を含む) で不合格とします。
言うまでもないですが、4回までの欠席であれば確実に合格というわけではありません。むしろ 3-4回欠席した時点で平常点の各項目からの減点も大きくなっていますので、出席した回で十分に挽回することがもとめられます。
2. 授業態度について
「その他特記事項」にも記してあるのでまずあり得ないとは思いますが、授業の進行の妨げになる振る舞い (特に私語) が万が一発生した場合は、授業内でその都度注意しますし、減点もします。
講義を聞いていない (スマホいじりや居眠り) 場合、こちらからいちいち注意しませんが、気になった範囲で減点します。
課題や試験のフィードバック方法
授業時間内で講評・解説の時間を設ける/授業時間に限らず、manabaでフィードバックを行う
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
提出物、発表、質問 いずれに対するフィードバックも、授業時間 と manaba の両方で行います。
アクティブ・ラーニングの実施内容
ディスカッション、ディベート/プレゼンテーション
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
授業におけるICTの活用方法
その他
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
主に manaba のアンケート、テスト、コレクション機能を用います。
実務経験のある教員による授業
いいえ
【実務経験有の場合】実務経験の内容
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
テキスト・参考文献等
① テキスト
後期は、配布プリントをテキストとして授業を進めます。
(前期の English Seminar (1) では教科書を指定していますので、ご注意ください)
② 参考文献 (購入は必須ではありません)
白井恭弘 (2008) 『外国語学習の科学: 第二言語習得論とは何か』 岩波書店.
白畑知彦他 (編) (1999) 『英語教育用語辞典』大修館書店.
白畑知彦他 (編) (2004) 『英語習得の常識・非常識: 第二言語習得研究からの検証』大修館書店.
白畑知彦他 (編) (2010) 『詳説第二言語習得研究: 理論から研究法まで』研究社.
鈴木孝明他 (2012) 『ことばの習得―母語獲得と第二言語習得』くろしお出版.
新田了、馬場今日子 (2016)『はじめての第二言語習得論講義: 英語学習への複眼的アプローチ』大修館書店.
鈴木渉 (2017) 『実践例で学ぶ第二言語習得研究に基づく英語指導』大修館書店
中田達也 (2019) 『英単語学習の科学』研究社
ことばのまなび工房 (監)、若林茂則 (編) (2023) 『英語の教室で何ができるか』開拓社
今井むつみ (2020) 『英語独習法』岩波書店
鈴木祐一 (2024) 『あたらしい第二言語習得論: 英語指導の思い込みを変える』研究社
Cook, V. and Singleton, D. (2014). Key Topics in Second Language Acquisition. Bristol: Multilingual Matters.
VanPatten B., Smith, M., and A. G. Benati (2019). Key Questions in Second Language Acquisition: An Introduction. Cambridge University Press.
Lightbown P. M. and Spada, N. (2022). How Languages are Learned. Fifth Edition. Oxford University Press.
そのほか、適宜指示します。
その他特記事項
以下のいずれかに当てはまる方の履修を特に歓迎いたします。
① 英語学・言語学・心理学・外国語教育学などの分野に興味のある方
② 将来英語の教員を目指している方
③ 塾や家庭教師のアルバイトで子どもに英語を教えている方
ただし、私語や準備不足 (締め切りを守らないことも含む) で他の受講生に迷惑を掛けないことが条件です。この点に関して自信のない方の履修は固くお断りします。