シラバス
授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
財務会計論Ⅰ | 2024 | 前期 | 金3 | 商学研究科博士課程前期課程 | 吉田 智也 | ヨシダ トモヤ | 1年次配当 | 2 |
科目ナンバー
CG-AU5-203L
履修条件・関連科目等
簿記を含む財務会計論(会計学)について、大学学部の一般的講義で取り上げられる水準の内容については、すでに修得しており、会計に対して問題意識をもっていることが前提となります。
初回授業において、事前アンケートをとり、受講生のレベル・動向を把握しますが、わが国の会計制度に関する基礎的な知識を有することを望みます。
受講を考えている学生は必ず初回の授業に出席してください。
授業で使用する言語
日本語
授業で使用する言語(その他の言語)
授業の概要
本講義では、会計学としての財務諸表論を学びます。すなわち、財務諸表項目の決定過程を勉強していくことになります。決定過程を正しく理解するためには、実際に計算し、財務諸表を作成する必要がありますが、授業内で計算問題を実際に解く時間は(おそらく)ありません。計算方法とその背後の思考を理解することによって、財務諸表の原理を体得することを目的とします。
科目目的
講義を通して、わが国の会計制度改革の方向性について基礎的な知識が身についていること。
また、現在、会計制度の国際化がどのように進んでいるのかについても、一定の理解をすること。
到達目標
・講義の前提として、わが国の会計制度の根幹にある「取得原価主義会計」と対比されうる「時価会計」に基づいた論じられたテキストを事前に熟読し、その論理を確認すること。
・テキストに記述された論理に従い、その内容をレジュメにまとめ、報告すること。その際に、なるべく内容について批判的(critical)にまとめ、自分で疑問点を見出すこと。
・「時価会計」の論理に基づいた会計処理・手続が現行の処理・手続とどのように異なるのかを理解すること。
授業計画と内容
受講生の人数にもよりますが、テキストの輪読形式で行う予定です。
テキスト・授業計画は、受講生の研究目的にあわせて相談の上、決定しますが、授業計画の一例としては次のとおりです。
第1回 ガイダンス・事前アンケート
第2回 現代会計の特質‐時価会計とは何か
第3回 財務会計の計算体系
第4回 財務会計論の研究対象と研究方法
第5回 財政状態計算:資産会計論①財政状態変化の意味
第6回 財政状態計算:資産会計論②棚卸資産
第7回 財政状態計算:資産会計論③固定資産
第8回 財政状態計算:負債会計論
第9回 財政状態計算:純資産会計論
第10回 損益計算:利益の概念と損益計算
第11回 損益計算:収益会計論
第12回 損益計算:費用会計論
第13回 会計基準論:外貨換算会計
第14回 会計基準論:リース会計(および事後アンケート)
授業時間外の学修の内容
指定したテキストやレジュメを事前に読み込むこと/授業終了後の課題提出
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
輪読形式を予定しているため、報告用のレジュメを作成したり、講義で生じた検討事項等を次回の講義までに調査し、まとめてくること等が要求されます。
授業時間外の学修に必要な時間数/週
・毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
・毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり8時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
種別 | 割合(%) | 評価基準 |
---|---|---|
レポート | 60 | 期末にレポートを課しますが、テーマ・内容・形式等は授業内にて公表いたします。 |
平常点 | 40 | 報告時に作成してもらうレジュメ(参加人数によって報告回数は変動します)の精度と、授業におけるディスカッション等への参加の積極性を評価します。 |
成績評価の方法・基準(備考)
上記のとおり、報告時のレジュメ(参加人数によって報告回数は変動しますが、概ね40%)および期末レポート(概ね60%)によって評価します。ただし、講義にいかに積極的に参加しているかについても大いに評価したいと考えています。
課題や試験のフィードバック方法
授業時間内で講評・解説の時間を設ける
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
アクティブ・ラーニングの実施内容
反転授業(教室の中で行う授業学習と課題などの授業外学習を入れ替えた学習形式)/ディスカッション、ディベート/プレゼンテーション
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
授業におけるICTの活用方法
タブレット端末/その他
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
Zoomによるオンライン・ミーティングやmanabaの各種機能も場合に応じて活用します。
実務経験のある教員による授業
いいえ
【実務経験有の場合】実務経験の内容
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
テキスト・参考文献等
井上良二編『新版 財務会計論 四訂版』税務経理協会、2022年。又は、
梅原秀継 『財務会計論』白桃書房、2022年。又は、
ウィリアム・R・スコット他『新版 財務会計の理論と実証』中央経済社、2022年。
なお、初回の授業には不要です。(もしかすると変更があるかもしれないため)
2017年は受講人数の関係で、齋藤静樹編『詳解 討議資料 財務会計の概念フレームワーク 第2版』(中央経済社、2007年)を使用しました。2019年は井上良二編『新版 財務会計論 改訂版』を使用しました。過去には、菊谷正人編『IFRSにおける資産会計の総合的検討』(税務経理協会、2014年)を使用したこともあります。
なお、授業内で取り上げる内容に関係のあるIFRS・IASや国内の会計基準について、こちらからその都度、参考図書として指示することは原則としてありません(各自で調べておくことが前提であるため)。