シラバス
授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
実証会計研究Ⅰ | 2024 | 前期 | 火3 | 商学研究科博士課程前期課程 | 大沼 宏 | オオヌマ ヒロシ | 1年次配当 | 2 |
科目ナンバー
CG-AU5-207L
履修条件・関連科目等
履修条件:学部の「財務会計論」その他財務会計に関する講義を履修してからの履修を出来るだけ薦めたい。
授業で使用する言語
日本語
授業で使用する言語(その他の言語)
授業の概要
企業会計全体の,特に最新の財務会計の問題を理解することができる。大学院の講義なので講義時間は出来るだけ少なくし、演習やディスカッションを通じた講義内容の深い理解を求めたい。大沼の研究指向性が実証会計研究にあるので、テキストの輪読を軸としながら、トピックと関係する実証研究の論文も講義中に読むことも予定している。
科目目的
科目目的:財務諸表に関する認識と測定の理論とその構造を理解できる。財務会計論のトピックに関係する実証会計研究の概要を知る。
到達目標
到達目標:この科目を通じて、現在金融市場や世界中で起こっているさまざまな経済問題を自分の視点で考えられるようになる。
授業計画と内容
Class plan
1 現代の企業会計(1):IFRSの浸透 広がる会計のインパクト 進むガバナンス改革
包括利益と純利益
2 現代の企業会計(2):ROEを梃子にした資本生産性の向上 変貌する資本市場と投資家の役割
不正会計の激震
3 会計制度の論理と体系(1):会計の基礎前提 会計基準の意義 会計制度と監査
内部統制の評価と監査
4 会計制度の論理と体系(2):会計基準の国際的統合化 概念フレームワーク
事業会社と監査法人の関係
5 企業のディスクロージャー(1):ディスクロージャーの革新 ディスクロージャーの基本要素
会社法と金商法のディスクロージャー制度
6 企業のディスクロージャー(2):ディスクロージャーとインサイダー取引
自発的ディスクロージャーとIR 決算短信と業績予想
7 損益計算書のパラダイム:損益計算書の役割と基本フォーム IFRSでフォームはどう変わるか
費用の期間配分 期間配分と会計政策 費用と収益のマッチング
8 経営パフォーマンスの測定と表示:損益計算書によるパフォーマンス評価 包括利益と純利益
キャッシュフロー計算書によるパフォーマンス評価
9 貸借対照表のパラダイム:貸借対照表の基本フォーム IFRSでフォームはどう変わるか
資産の評価と負債の評価 資産と負債の測定と公正価値の意味
10 資産の会計:当座資産 棚卸資産 有形固定資産 無形固定資産 投資等
11 持分の会計(1):金銭債務 経過勘定項目 社債 引当金
12 持分の会計(2):純資産の部 払込資本 留保利益 自社株式 新株予約権 評価換算差額
13 金融商品会計:取得原価から時価へ 有価証券の認識と測定、評価 ヘッジ会計
金融資産負債の認識と認識中止(消滅)
リスク・経済価値アプローチから財務構成要素アプローチへ
金融商品と企業リスクの関係について
14 総括・まとめ:これまでの振り返り
授業時間外の学修の内容
指定したテキストやレジュメを事前に読み込むこと/授業終了後の課題提出
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
予習:講義前にテキストを事前に読み、問題点について確認する。難解な記述があればリストアップしておく(2時間程度)。
復習:各章終了毎に確認小テストを実施するので、講義内容を再度テキスト等で読み直し、不明な点を無くすようにする。確認小テストの一部から到達度評価試験を実施するので、確認テスト自体についても復習しておく(2時間程度)。
授業時間外の学修に必要な時間数/週
・毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
・毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり8時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
種別 | 割合(%) | 評価基準 |
---|---|---|
期末試験(到達度確認) | 50 | 講義内容の理解度を確認するための期末レポートを課す。 |
平常点 | 50 | 講義内において実施する演習の成果を演習点として位置づける。また、新しい章に入る時、前章の確認小テストを実施する。この小テストは到達度評価試験と同じウェイトで重視する。よって講義中の小テストを1回でも欠けると評価にとって大幅なマイナスである。 |
成績評価の方法・基準(備考)
履修者に対しては、講義への積極的な参加と前向きな姿勢での発言を求める。この講義中の発言も評価に反映させる。
なお、3回以上無断欠席した場合、履修放棄とみなし、単位は認めない。
課題や試験のフィードバック方法
授業時間内で講評・解説の時間を設ける
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
アクティブ・ラーニングの実施内容
PBL(課題解決型学習)/ディスカッション、ディベート/グループワーク/プレゼンテーション
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
授業におけるICTの活用方法
タブレット端末
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
実務経験のある教員による授業
いいえ
【実務経験有の場合】実務経験の内容
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
テキスト・参考文献等
講義テキストは
伊藤邦雄『新・現代会計入門(第5版)』2022年、(日本経済新聞社) ISBN978-4-532-13480-8
上記の文献をテキストとして指定するものの、実証研究の論文については講義が開始してから適宜指定して読んでいきたいと考えている。
その他特記事項
講義の進展状況によっては、実証分析をお願いすることも考えられる。その時はSTATAの利用を推奨する。もちろん、当該ソフトの使用法についても講義内にて説明する。