シラバス
授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
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マーケティング・コミュニケーション論Ⅰ | 2024 | 前期 | 火4 | 商学研究科博士課程前期課程 | 熊倉 広志 | クマクラ ヒロシ | 1年次配当 | 2 |
科目ナンバー
CG-MK5-307L
履修条件・関連科目等
マーケティング・消費者行動研究およびマーケティング・リサーチなどに関する、学部レベルの理解を前提としています。また、日本企業に対して、日本市場における日本在住の消費者に関するマーケティング戦略を提案するため、日本企業・日本市場についての一定程度の理解を前提としています。
授業で使用する言語
日本語
授業で使用する言語(その他の言語)
授業の概要
〔テーマ〕
新製品開発のためのマーケティング ―顧客視点から皆さんのアイディアを形にしよう―
◆1名ないし複数名でチームを組織し、新製品・新サービス開発マネージャーやブランド・マネージャーの立場から、新製品開発・既存製品改良のためのマーケティング戦略を立案します。
◆方法:マーケティング
マーケティング・マネジメントのプロセス(STP4P)であるマーケットセグメンテーション(市場細分化)、ターゲッティング、ポジショニング(製品差別化)、製品戦略、価格戦略、流通戦略、プロモーション戦略について、①基礎的な理論と方法に依拠しながら、②特定の市場・製品をひとつ選択し、新製品開発マネジャーやブランド・マネージャーの立場から、新製品開発・製品改良のためのマーケティング戦略を立案します。
このとき、定期的に、③立案した戦略をプレゼンテーションし、受講者全員で議論します。
戦略立案にあたっては、消費者調査とデータ分析による裏付けがあると説得力が高まります。
◆視点:顧客洞察
新製品開発・改良にあたっては、企業や技術の視点ではなく、顧客の視点に立脚します。
たとえば、高級チョコレートの新製品開発について考えてみましょう。イタリア・コルシカ島で収穫できる蜂蜜を原料として、とても美味しいチョコレートを生産できます。そこで、これを「コルシカ島産の蜂蜜を使用した濃厚な味わいの高級チョコレート」として売り出したとします。これは、原料や製法などに注目しているため、技術(企業)視点による新製品開発です(私たちが目指す新製品開発ではありません)。
一方、顧客は、高級チョコレートに何を求めているのでしょうか。美味しさだけでしょうか。たとえば、バレンタイン・デー(チョコが1年で最も売れる日です)にプレゼントするとき、顧客はチョコを食べ物というより、自分の気持ちを相手に伝える「愛情表現」の手段として用います。そこで、バレンタイン・デーに、愛情表現の手段として、皆さんが贈りたい(もらいたい)チョコを考えてみましょう。たとえば、「アルファベットA~Zを刻印した26種類の小さな角型チョコレートを用意する。顧客が、それを自由に組み合わせて箱詰めすることにより、メッセージを贈ることができるチョコレート」があるかもしれません。たとえば、8個のチョコを並べて『I LOVE YOU』、6個のチョコで『KISS ME』と表現できます。こんなチョコを贈ってみたい・もらってみたいと思いませんか。これが、顧客視点による新製品開発です。
実は、このアイディアは既に製品化されています。でも、皆さんの中にも、同じことを考えた人は多いのではないでしょうか。チョコの原料や製法について全く知らなくても、顧客として購買・消費することにより、どのような製品が求められているのかを、皆さんは知っているはずです(顧客視点による新製品開発で重要なことは、マーケティング研究・消費者行動研究の視点から、皆さんの日常生活や経験を捉えることです)。日常生活を通じて感じたこと・思いついたことを、マーケティング理論と方法に基づいて、戦略として具現化して下さい。
科目目的
この科目は、新製品・新サービス開発に関する具体的・実際的なテーマを通じて、実務的なマーケティング能力を高めることを目的としています。
到達目標
マイナビの協力を得て、ビジネス・コンテストに参加します(例年4チームが参加し、2023年度は佳作3チーム、2022年度は2位入賞1チーム・佳作1チーム、2021年度は5位入賞1チームでした)。2014・2019年度は、中大生協の協力を得て、生協食堂に関する提案をしました。2015・2016年度は、セブン-イレブン・ジャパンの協力の下、セブン-イレブンのプライベート・ブランドや新サービスなどを提案しました(2017・2018年度は、授業を開講しませんでした)。
相手先企業・組織に提出した成果物は、以下を参照して下さい(閲覧の際には、中央大学全学メールのアカウントでログインして下さい)。
https://sites.google.com/g.chuo-u.ac.jp/kumakura/%E8%AA%B2%E9%A1%8C%E6%BC%94%E7%BF%92/%E6%8F%90%E6%A1%88
ビジネス・コンテストへの参加を通じて、マーケティングおよび消費者行動研究に必要な分析能力を獲得します。
授業計画と内容
〔授業内容〕
新製品・新サービス開発に必要なマーケティング概念や消費者調査の方法について学びます。消費者調査・店頭調査などを実際に行い、新製品アイディアを形にしていきます。
〔授業計画〕
授業計画は、授業のWebサイトで随時、更新します。なお、授業計画は変更されることがあります。
第1回 オリエンテーション
第2回 課題説明
第3回 新製品・サービス開発のプロセス
第4回 SWOT分析
第5回 ターゲット選択
第6回 アイディア創出のための方法
第7回 製品アイディアの検討(学生によるプレゼンテーション)
第8回 中間成果発表会(学生によるプレゼンテーション)
第9回 消費者調査の方法
第10回 消費者調査の方法(学生によるプレゼンテーション)
第11回 消費者調査結果の検討(学生によるプレゼンテーション)
第12回 製品デザイン
第13回 製品デザイン(学生によるプレゼンテーション)
第14回 最終成果発表会(学生によるプレゼンテーション)
授業計画と内容は変更される可能性があります。
授業時間外の学修の内容
授業終了後の課題提出
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
ほぼ毎週のように課題のプレゼンテーションをお願いします。
授業時間外の学修に必要な時間数/週
・毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
・毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり8時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
種別 | 割合(%) | 評価基準 |
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平常点 | 100 | 課題プレゼンテーションおよび出席状況等により評価します。 |
成績評価の方法・基準(備考)
課題や試験のフィードバック方法
授業時間内で講評・解説の時間を設ける
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
アクティブ・ラーニングの実施内容
プレゼンテーション/実習、フィールドワーク
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
授業におけるICTの活用方法
実施しない
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
実務経験のある教員による授業
はい
【実務経験有の場合】実務経験の内容
生産財メーカーで営業として2年、証券会社で流通業担当の企業アナリストとして2年、広告会社でマーケッターとして12年間、働いてきました。マーケティングや広告が楽しくて(!)、教員になってしまいました。企業で働くことの意味や楽しさ(&つらさ…?)についても、皆さんに伝えたいです。
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
広告会社におけるマーケティング戦略、新製品・新サービス開発、広告戦略などの経験を援用しながら、授業を展開します。
テキスト・参考文献等
〔テキスト〕
Webサイトを通じて、ノート・資料を配布します。
〔参考文献〕
アーバン、ハウザー、ドラキア(1989)『プロダクトマネジメント』プレジデント。
優れた参考文献でが、絶版なので図書館などで閲覧して下さい。
その他特記事項
担当教員の演習を受講している学生(3年生および4年生)が、本授業を履修する可能性があります。