シラバス
授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
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臨床心理面接特論Ⅰ(心理支援に関する理論と実践) | 2024 | 後期 | 火3 | 文学研究科博士課程前期課程 | 山科 満 | ヤマシナ ミツル | 1年次配当 | 2 |
科目ナンバー
LG-CY5-109L
履修条件・関連科目等
臨床心理学コースの学生のみ履修可能。
授業で使用する言語
日本語
授業で使用する言語(その他の言語)
授業の概要
臨床心理学に関する基本的な事柄を学びます。あらかじめ配布された教材(課題)を読み込んでおき,授業ではそれを前提にディスカッション行います。
科目目的
心理療法の基本的な3学派の理論と技法の基本的なところを学ぶことが目的です。
到達目標
クライエントとセラピストの関係性について多角的に考えながら,上記の3学派の技法の基本的な部分を実践できるようになることが到達目標です。
授業計画と内容
①心理面接とは
②心理面接に必要なアセスメント
③CBTのシンプルモデル
④CBTの基本スキル 抑うつに対するCBT
⑤CBTの基本スキル 不安性障害に対するCBT
⑥抑うつのモデル ベックのモデルとティーズデイルのモデル
⑦力動的精神医学から見た感情障害の理解(1)うつ病について
⑧力動的精神医学から見た感情障害の理解(2)自殺念慮の精神力動
⑨力動的精神医学から見た感情障害の理解(3)面接治療
⑩転移の理解とその扱い
⑪心理療法の終結を巡る理論
⑫クライエント中心療法の基本
⑬クライエント中心療法の現在
⑭まとめ・テスト
授業時間外の学修の内容
指定したテキストやレジュメを事前に読み込むこと
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
あらかじめ配布された教材を読み込み,未知の用語は心理学辞典などで調べておいてください。
授業時間外の学修に必要な時間数/週
・毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
・毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり8時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
種別 | 割合(%) | 評価基準 |
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レポート | 30 | 授業で学んだことを十分理解し,それを手がかりとして主体的に探究を進めていて,臨床心理面接に関する基本的な諸概念を十分に理解し,現象の説明に際して適切にそれらを駆使できていれば満点とします。 |
平常点 | 70 | 毎回事前に指示された課題を通読し,積極的に授業に参加し,問題意識を持って取り組んでいる場合に,満点とします。 |
成績評価の方法・基準(備考)
授業へのコミットメント70%,学期末のレポート30%
<評価表示の水準>
A=毎回事前に指示された課題を通読し,積極的に授業に参加し,問題意識を持って取り組んでいる。授業で学んだことを十分理解し,それを手がかりとして主体的に探究を進めている。臨床心理面接に関する基本的な諸概念を十分に理解し,現象の説明に際して適切にそれらを駆使できる。
B=事前に指示された課題を通読し,授業に参加し,問題意識を持って取り組んでいる。授業で学んだことを基本的に理解し,それを手がかりとして探究を進めている。臨床心理面接に関する基本的な諸概念を理解し,それらを現象の説明に際して駆使できる。
C=授業に出席はしているが,課題の取り組みが不十分で,問題意識が明確でない。授業で学んだことを十分に理解できていないし,それを手がかりとして自ら探究を進めようという姿勢も弱い。指示待ちの姿勢である。臨床心理面接に関する基本的な諸概念をある程度は理解できるが,それらを現象の説明に際して適切に駆使できない。
D=授業への参加はおぼつかず,問題意識を持って取り組むという姿勢に欠けている。授業内容の理解度が低く,探究心にも乏しい。臨床心理面接に関する基本的な諸概念の理解がままならず,したがって現象の説明も十分にできない。
E=授業への参加ができずに,基本的な履修意欲を欠いている。授業内容の理解ができず,自ら探究を進めることができない。臨床心理面接に関する基本的な諸概念を理解できない。
課題や試験のフィードバック方法
授業時間に限らず、manabaでフィードバックを行う
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
アクティブ・ラーニングの実施内容
ディスカッション、ディベート/グループワーク
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
授業におけるICTの活用方法
その他
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
manabaの小テスト機能を活用し,授業後の質問や感想を受け付け,次回の授業においてディスカッションの材料とする。
実務経験のある教員による授業
はい
【実務経験有の場合】実務経験の内容
精神科医として公立単科精神病院に6年、大学病院精神科に通算8年、市中クリニックに通算25年以上、保健所の精神保健相談に通算8年、社会福祉法人の嘱託医として通算17年、企業内健康管理センターの嘱託医として22年、東日本大震災被災地でのボランティア活動に12年、大学内診療所の精神科医として6年の実務経験があります。
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
上記の経験に基づき、現場で出会う事例について、精神科医・臨床心理士双方の視点から解説を加えるとともに、現場で必要とされる臨床心理士のスキルについても述べていきます。
テキスト・参考文献等
<参考書>
丹野義彦監訳『認知臨床心理学入門』 東京大学出版会
伊藤絵美 『認知療法・認知行動療法カウンセリング初級ワークショップ』 星和書店
G.ギャバード『精神力動的精神医学 その臨床実践』 岩崎学術出版社
村瀬孝雄,村瀬嘉代子『ロジャーズ クライエント中心療法の現在』 日本評論社